『ローガン』(2017)で命を終えたはずのウルヴァリンが、デッドプールの〈聖なる時間軸〉編入を巡るタイム・ヴァリアンス・オーソリティ(TVA)の介入をきっかけに別宇宙から呼び出され、20世紀フォックスのX-MEN映画群が三十年かけて積み上げてきた成果をMCUへ正式に接続させる——フェーズ5中盤、シリーズ初のR指定で全世界興収13億ドル超を叩き出したマルチバース・サーガの転換点。
マーベル・スタジオ製作、ウォルト・ディズニー・スタジオ配給。MCUフェーズ5の第7作にしてシリーズ通算第34作。MCUとして初のR指定(米国MPA基準)作品で、上映時間127分、製作費約2億ドル前後、全世界興収は約13億3870万ドル。これによりR指定映画の歴代世界興収1位の座を『ジョーカー』(2019)から奪取した。
TVAの介入によって、廃絶された〈フォックスX-MEN映画宇宙=Earth-10005〉と、デッドプール本人が暮らす〈デッドプール三部作の世界=Earth-10005の派生〉が、MCUのマルチバース構造に正式に組み込まれる。本作は、『デッドプール』(2016)『デッドプール2』(2018)から続くWade Wilsonの物語と、『X-MEN』(2000)から『ローガン』(2017)まで続いたヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンの物語が、24年と8本(ローガン主演作)の歳月をまたいで初めて一本の映画として接続される歴史的合流点である。
全世界興収約13億3870万ドル、米国内興収約6億3680万ドル、海外興収約7億190万ドル。米国初週末興収約2億1100万ドルはR指定映画の歴代1位、全世界初週末約4億3850万ドルも同じくR指定の歴代1位。ロッテン・トマトの批評家評は約78%、メタスコアは55点、CinemaScoreはA。米国アカデミー賞の長編作品候補に挙がるR指定MCU作の前例として、業界の議論対象になった。
冒頭のNSYNCに合わせたローガンの墓暴き、車のディーラーで働くWadeの誕生日、TVAのミスター・パラドックスによる勧誘、〈アンカー・ビーイング〉概念の開示、ウルヴァリン変異体ハンティング(ヘンリー・キャヴィルら)、〈ヴォイド〉到達、カサンドラ・ノヴァの統治、レジスタンス合流(ブレイド/エレクトラ/ガンビット/X-23)、ジョニー・ストーム(クリス・エヴァンス)の惨殺、デッドプール・コープス殲滅、タイム・リッパー阻止、Wadeとローガンの自己犠牲と生還、Earth-10005の救済、ポストクレジット2本(フォックス時代の貴重映像集とブラインド・アルのコカイン)——すべてのネタバレを前提に解説する。
目次 34項目 開く
概要
『デッドプール&ウルヴァリン』(Deadpool & Wolverine)は、ショーン・レヴィが監督し、ライアン・レイノルズ、レット・リース、ポール・ワーニック、ゼブ・ウェルズ、ショーン・レヴィの五名が共同で脚本を執筆したアメリカのスーパーヒーロー映画である。マーベル・スタジオが製作し、ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズが配給した。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)通算34作目、フェーズ5の第7作にあたり、マルチバース・サーガの中盤を担う一本である。2024年7月26日に米国で公開され、日本では同年8月1日に公開された。
本作は、ライアン・レイノルズ主演の『デッドプール』(2016)と『デッドプール2』(2018)の続編であると同時に、ヒュー・ジャックマンが2000年の『X-MEN』以来24年にわたって演じてきたウルヴァリン/ローガンの実写映画への復帰作でもある。前者は20世紀フォックス時代の作品で、後者の連続シリーズも同じく20世紀フォックスのX-MEN映画群——『X-MEN』『X2』『X-MEN: ファイナル ディシジョン』『X-MEN ZERO』『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』『ザ・ウルヴァリン』『X-MEN: フューチャー&パスト』『X-MEN: アポカリプス』『ローガン』など——の系譜にある。2019年のディズニーによる21世紀フォックス買収の結果、これら旧宇宙の作品群はMCU側の管理下に入り、マルチバース・サーガの開幕によって「廃絶された別宇宙の作品群」として正史化される道筋が用意された。本作は、その正式な接続を画面化した第一作である。
監督のショーン・レヴィは、レイノルズと『フリー・ガイ』(2021)、『ザ・アダム・プロジェクト』(2022)でタッグを組んできた長期パートナーで、本作で初めてMCU監督陣に加わった。MCUシリーズ全体としては初のR指定作品であり、暴力描写、流血、性的表現、第四の壁を破る言語表現が、ディズニー傘下のMCU本流作品で正式に解禁された記念碑的な一本でもある。
本記事は、冒頭の墓暴きシーンから、TVA介入、ウルヴァリン変異体ハンティング、ヴォイド到達、カサンドラ・ノヴァとの対峙、X-MEN旧宇宙ヒーローたちのカメオ、ジョニー・ストームの惨殺、デッドプール・コープス殲滅、タイム・リッパー阻止、Wadeとローガンの生還、そして二つのポストクレジット・シーンまで、すべてネタバレを前提に整理して書いている。
- 原題
- Deadpool & Wolverine
- 監督
- ショーン・レヴィ
- 脚本
- ライアン・レイノルズ/レット・リース/ポール・ワーニック/ゼブ・ウェルズ/ショーン・レヴィ
- 原作
- マーベル・コミック『デッドプール』『ウルヴァリン』『ニュー・X-MEN』ほか
- 音楽
- ロブ・シモンセン
- 撮影
- ジョージ・リッチモンド
- 米国公開
- 2024年7月26日
- 上映時間
- 127分
- ジャンル
- スーパーヒーロー、マルチバース、ブラックコメディ、メタフィクション、R指定アクション
あらすじ
以下は結末と二本のポストクレジット・シーンを含む全編のあらすじである。本作は、自分のいる世界が〈アンカー・ビーイング〉ローガンの死によって遠からず消滅すると告げられたWade Wilsonが、別宇宙のウルヴァリン変異体を一人連れて帰り、世界を救おうとする物語である。
ローガンの墓と冒頭の墓暴き
映画は、雪の積もる荒野——『ローガン』(2017)の終盤、最期を迎えたウルヴァリンが娘ローラ(X-23)の手で埋葬された墓地——から始まる。手にしたシャベルでWade Wilsonが土を掘り返し、棺を割って、ローガンの白骨を引きずり出す。アダマンチウム合金で被覆された六本のクローを含む骨格は、ローガンの体組織が朽ちても残る、地球上で最も硬い武器の一つである。Wadeはその骨を両手に握り、TVAから派遣された武装兵の小隊と無言で対峙する。
ここから、NSYNCの『Bye Bye Bye』に合わせて、TVA兵の身体がローガンの骨で次々に切り裂かれる長い長いオープニング・アクションが始まる。Wadeはステップを踏み、踊りながら、骨を投げ、骨を振り回し、骨で串刺しにする。脚本陣はこの冒頭の振付を、振付師率いるダンスチームと数週間かけてリハーサルを行い、ライアン・レイノルズ自身が振付の大半を踊り通したと公開後のインタビューで明かしている。第四の壁越しに観客へ「これはR指定映画だ、もう何でもありだ」と宣言する開幕として、本作の方針はこの五分間で完結する。
場面は数ヶ月前へ巻き戻る。観客は、Wadeがなぜローガンの遺体を必要としたのか、なぜTVAが彼を追っているのか、その理由を順番に知らされていく。
Wadeの誕生日、TVAの介入
Wade Wilsonは、デッドプールとしてのヒーロー活動から半ば足を洗っていた。アベンジャーズ加入面接(トニー・スタークではなくハッピー・ホーガン相手に行われた一場面が回想で挿入される)で彼は不合格を告げられ、その後の数年間を中古車ディーラーの営業として、傭兵時代のパートナーだったピーターらと月並みな日常を過ごしている。元婚約者ヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)とは別離しており、その関係を諦めきれずにいる。
六年が経ち、自宅のアパートには相変わらず盲目のルームメイト、ブラインド・アル(レスリー・アゲムス)と、雑用係に格上げされた善良なる気弱者ピーター(ロブ・デラニー)が同居している。誕生日パーティが開かれている最中、二つの組織がWadeの家のドアを破って踏み込んでくる。
踏み込んできたのは、〈タイム・ヴァリアンス・オーソリティ(TVA)〉の武装制服部隊である。Disney+ドラマ『ロキ』(2021/2023)で初登場した時間管理組織で、本来は〈聖なる時間軸〉以外の分岐を剪定(プルーン)する任務を負っていたが、〈ロキ・シーズン2〉の終盤で機能と性格を大きく改変された——という前提のもとで、本作は彼らを再導入する。
彼らはWadeを連行し、TVA本部で〈ミスター・パラドックス〉(マシュー・マクファディン)と引き合わせる。パラドックスは、TVA内部で出世意欲の強い管理職タイプの分析官として、Wadeに二つの事実と一つの提案を告げる。第一に、Wadeが暮らす時間軸——フォックスX-MEN映画群の系譜であるEarth-10005——は、〈アンカー・ビーイング〉ローガンの死(2029年の『ローガン』終盤)によって、この後数千年かけて緩やかに崩壊し、最終的に消滅することが確定している。第二に、TVAはその崩壊を待つのではなく、新型装置〈タイム・リッパー〉で当該時間軸を能動的に剪定・短縮する計画を進めている。提案は、その崩壊を待つ間に、Wadeだけを神聖な時間軸(MCU本流)へ転属させ、彼の歴史を救う、というものだった。
アンカー・ビーイングとウルヴァリン変異体の選別
Wadeはパラドックスの提案を蹴り、ヴァネッサも、ブラインド・アルも、ピーターも、自分の住む世界そのものを救う方法を探す方向へ舵を切る。彼の発想は単純だ。アンカー・ビーイングであるローガンが死んだから世界が崩壊するのなら、別宇宙から「死んでいないローガン」を一人連れてきて、自分の世界の損失を埋め合わせればよい——TVAのマルチバース閲覧装置を盗み出した彼は、各時間軸のウルヴァリン変異体を片端から覗き見て、回収可能な一人を探していく。
閲覧されるウルヴァリン変異体の連なりは、本作で最も贅沢なファン・サービスのモンタージュである。コミック準拠のアダマンチウム体ではなく筋骨隆々の「ヘンリー・キャヴィル版ウルヴァリン」(カメオ:ヘンリー・キャヴィル)、女性版ウルヴァリン、子供版ウルヴァリン、長身の異形版、最高齢の老ローガン、コミックの正装である黄色と青のスーツを着た「コミック版ローガン」など、画面はジョン・バーン以降のコミック史と過去24年のX-MEN実写映画の意匠を一気に駆け抜ける。
Wadeが連れて帰るのは、これら華々しい変異体のいずれでもない。彼が最終的に拾い上げるのは、自分のチーム——X-MENそのもの——を全員守りきれずに死なせてしまったとされる、最も無残で、最も自分自身を許せていない一人のウルヴァリンである。バーで一人飲み続け、酔って絡む厨房裏のヘラジカ呼ばわりされる男に、Wadeは半ば強引にスーパーヒーローの責務を押し付ける。このローガンは終盤までヒロイックなコスチュームを拒み続け、ただの飲んだくれの中年男として行動するが、それは本作のテーマの中核と直結する造形である。
ヴォイド到達とカサンドラ・ノヴァ
Wadeと「最低のローガン」をTVA本部へ連れ戻したパラドックスは、自分の計画が漏れる前にこの二人を剪定する側へ追放する。剪定された者が辿り着く世界は〈ヴォイド〉——『ロキ』シーズン1終盤でモビウスとロキが訪れた、時間軸の外側に広がる無時間の荒野である。ヴォイドは、剪定されたが完全に消滅しなかった人間や事物が漂着する場所であり、廃絶された別宇宙の住人たちが寄り合い、奇妙な共同体を作っている。
ヴォイドの広野に放り出された二人を出迎えるのは、巨大な怪物〈アリオス〉(ロキS1既出のヴォイドの番犬)と、ヴォイドを支配する独裁者カサンドラ・ノヴァ(エマ・コリン)である。カサンドラはコミックでは、チャールズ・エグゼビア(プロフェッサーX)の双子の姉として母体内で姉弟関係を結びかけたが、本人の悪意によって姉が弟(チャールズ)の脳機能を破壊しようとしたところを母体内で逆襲され、子宮の段階で胚を剪定された存在として描かれる。映画版では、母体内で殺害されかけたものの何らかの形で生き延び、剪定されたヴォイドへ流れ着き、テレパシー能力と相手の脊椎を引き抜いてその記憶を読む処刑術によって、ヴォイドの住人を恐怖で統治するに至った——という設定で再構成されている。
カサンドラはWadeとローガンを捕らえ、ローガンの精神に直接侵入する。彼女が読み取るのは、この最低のローガンが、自分の世界のX-MEN——スコット、ジーン、ストーム、ナイトクロウラー、ビーストら——を守りきれずに死なせた、その夜の記憶である。テレパスにすべての記憶を覗かれた彼は、自分自身の弱さを画面の前でもう一度突きつけられる。Wadeはカサンドラの脱出機にしがみつき、二人はようやくヴォイドの内部から脱出する。
レジスタンス——ブレイド、エレクトラ、ガンビット、X-23
ヴォイドのなかをさまよう二人を救うのは、剪定された別宇宙のスーパーヒーローたちが作る小さなレジスタンスである。隠れ家のドアを開けるのは、ニルブログ・ザ・スレイヤーを片手に立つブレイド(ウェズリー・スナイプス)。1998年の『ブレイド』、続編『ブレイド II』『ブレイド: トリニティ』を演じた本人が、26年ぶりに同役のスーツに袖を通した瞬間である。
隠れ家には、二刀の刃を構えるエレクトラ(ジェニファー・ガーナー、2005年の『エレクトラ』以来19年ぶりの復帰)、トランプを掌に握るリュック・ルブラン/ガンビット(チャニング・テイタム、2014年に企画されたまま頓挫した単独映画から10年越しの実現)、爪を抜いた静かな佇まいの若い女性ローラ/X-23(ダフネ・キーン、『ローガン』のラストでローガンを埋葬した本人の数年後の姿)が揃っている。これら四名は、剪定後の世界で互いを守りながら生き延びてきた、フォックス時代のヒーローたちの最後の同窓会である。
ローラは、最低のローガンに父の面影を見て心を許す。Wadeは彼女の手から、ローガンが旧X-MENで実際に着ていたという伝説の〈黄色と青のスーツ〉——コミックの初代意匠を完璧に再現した実物——を受け取る。これは観客に対しても重要な一本のフックである。24年間、ジャックマン主演のX-MEN実写映画では、コミックのアイコンであるこの色彩のスーツが一度も披露されてこなかった。本作のこの瞬間、ヒュー・ジャックマンは初めてそのスーツに袖を通し、コミック版ウルヴァリンの実写化として、長年待たれてきた一枚絵を画面に届ける。
レジスタンスの計画は、別宇宙から飛来した部外者のWadeとローガンを使って、カサンドラがヴォイドの中枢に隠している装置——TVAの剪定タイマーに干渉できる端末——へ到達し、彼女を倒すことだった。
ジョニー・ストームの惨殺
レジスタンスにはもう一人、剪定された別宇宙からの生き残りがいる。1990年代から2000年代の20世紀フォックス『ファンタスティック・フォー』『シルバーサーファーの逆襲』でヒューマン・トーチを演じていた、ジョニー・ストーム(クリス・エヴァンス)である。エヴァンスは2011年の『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』からMCUのスティーブ・ロジャースとして活動していたため、観客は彼の登場を「キャプテン・アメリカの帰還」と直感する。ところがエヴァンスは、まったく別の役——彼が2005年と2007年に演じていたジョニー・ストーム——の方として復帰する。
ジョニーは、剪定されてヴォイドへ流れ着いた経緯を軽口で語りながら、Wade達と合流して計画に加わる。一方で彼は、カサンドラ・ノヴァに対する個人的な恨みを抱えており、再会の場で彼女に向かって、過激な侮辱を延々と並べ立てる長台詞を放つ。ジョニーが言い終わった瞬間、カサンドラは何の前触れもなく彼の皮膚を全身から剥ぎ取り、ジョニーは一言も返せないまま絶命する。
観客にとって、この場面はMCU史上でも特に唐突で、特に決定的な「キャプテン・アメリカ」を演じてきた俳優の使い方として、本作で最も話題になった一場面である。Wadeが第四の壁越しに観客へ「リアクションは俺が代わりに取った」と表情だけで返すこの場面は、フォックス時代のヒーローたちが、いかに無造作にMCUの本流に巻き戻れない存在として扱われるかの宣言でもある。
デッドプール・コープスとアダマンチウム棺
Wadeとローガンはレジスタンスとともにカサンドラのアジトへ突入する。途中、二人はカサンドラの軍勢——Wadeの過去映画から流れ着いた〈デッドプール・コープス〉、すなわち別宇宙のデッドプール変異体たちの大集団——に襲撃される。これはコミック『デッドプール・コープス』(2010)の映画化的解釈でもあり、Wadeが「全員、自分の変種」と発見する高揚した自我膨張の場面でもある。
戦闘は、画面いっぱいの赤いスーツの群れの中で、Wadeとローガンが暴力の限りを尽くす過剰なバイオレンス・ダンスとして描かれる。本作のR指定の象徴的な一場面で、首はねの一撃から内臓の貫通まで、PG-13では描けない描写が連続する。挿入歌として流れるマドンナ『Like a Prayer』が、賛美歌めいた荘厳さと暴力描写の不釣り合いを意図的に強調する。
前後して、Wadeはローガンに、自分の宇宙へ二人で帰る前にひとつ約束をしてほしいと頼む。最低のローガンは、自分のチームを死なせた夜の記憶から逃げ続けてきたが、Wadeに引きずられて、その記憶と決着する覚悟をようやく決める。Wadeとローガンは、デッドプール・コープスを退け、カサンドラのアジト深くで、彼女が秘匿していた本作の真の目的——タイム・リッパーの起動鍵——にたどり着く。
ミスター・パラドックスの裏切りとタイム・リッパー
ヴォイドから帰還したWadeとローガンは、TVA本部に潜入し、ミスター・パラドックスがTVAの正規手続きを踏まずに独自に〈タイム・リッパー〉を稼働させようとしていることを暴く。タイム・リッパーは、本来なら数千年かけて自然に消滅するはずのEarth-10005を、一気に短縮して消し去る装置である。パラドックスは、自分の出世のために、廃絶確定の時間軸を早めに「掃除」してしまえばTVA内での評価が上がる、と踏んでいた。
Wadeとローガンは、装置の起動が始まる中、最後の決断を迫られる。タイム・リッパーは、起動後に内部の二人の人間が物理的にエネルギーを吸収して燃焼させない限り、止められない構造になっている。装置の中に踏み込んだ人間は、強烈なエネルギーで身体を焼かれ、ほぼ確実に死ぬ。だが二人は——Wadeの治癒能力(細胞単位で再生する不死性)と、ローガンの治癒能力(アダマンチウム骨格と再生因子)の二つを同時に注ぎ込めば、装置を破壊しながら、わずかな確率で生き残れるかもしれない、と判断する。
Wadeとローガンは互いの手を握り合い、タイム・リッパーの中央エネルギー流に飛び込む。二人の身体は炎で覆われ、装置は破壊され、Earth-10005の崩壊は阻止される。長い暗転の後、二人は黒焦げの状態で目を覚まし、信じがたい確率で生き延びる。
TVA本部に戻ったパラドックスは、ヴォイドの番犬アリオスを連れたWadeに足首を握られ、画面外で剪定される。TVA側のもう一人の管理官——B-15エージェント(ウーノミ・モサク、『ロキ』シリーズからの再登板)——が状況を確認し、Wadeに対してTVAの正式な感謝を伝えて、本作のTVA側の物語はここで閉じる。
別れと再会、Earth-10005の継続
TVAは、Earth-10005の正史を保つために、別宇宙のローガンを宇宙の〈アンカー・ビーイング〉として再固定する処置を許可する。これにより、最低のローガンは、自分が二度と帰れない別宇宙の住人として、Wadeの世界に正式に滞在する権利を得る。Wadeは彼を自宅へ連れ帰り、ブラインド・アル、ピーター、元の傭兵仲間、復縁したヴァネッサとともに、自宅の食卓でローガンを家族に紹介する。
本作のラストショットは、Wadeのアパートで開かれる遅れた誕生日/歓迎の二重パーティの一場面である。Wadeはローガンに、自分とローガンが二人で一杯のビールを飲む権利を主張し、画面が暗転する。
この結末は、本作のテーマ——「失敗した自分自身を、もう一度仲間が居場所として迎え入れること」——を一枚絵に圧縮して見せる構造になっている。最低のローガンも、ヒーローを引退して中古車を売っていたWadeも、社会的に「失敗」と見做されていた状態から、互いを救うことで初めて自分の居場所を取り戻している。
ポストクレジット・シーン
本作にはエンドロール後に二本のポストクレジット・シーンが置かれている。第一は、フォックス時代のX-MEN実写映画群——『X-MEN』(2000)から『ローガン』(2017)までの撮影現場で撮られた、出演者やスタッフの未公開メイキング映像のモンタージュである。ヒュー・ジャックマンの初登場時の若い姿、亡くなったスタッフへの献辞、24年にわたるシリーズの裏側の表情が、本作のラストの感謝として観客へ提示される。観客は劇場で立ち上がりかけた身体を、もう一度座席へ戻して、フォックス時代のX-MENがMCUへ受け継がれる瞬間を見送ることになる。
第二のポストクレジットは、もっと軽い味付けの一場面である。Wadeのアパートで、盲目のブラインド・アル(レスリー・アゲムス)が、Wadeが以前から隠していたコカインの隠し場所を「ようやく見つけた」と告げ、机の上で粉を散らしながら陽気に振舞う。アル自身がコカインに手を伸ばす身体的なコメディと、Wadeの飼い慣らされた家族関係のクセが交錯する、本作の最終的な「家のなかへ帰ってきた」温度を観客へ送り出す一場面である。
登場要素
本作に登場・言及される主な要素を分類して示す。フォックス時代のX-MEN映画群と本流MCUの両方からの参照が混在するため、分類は二つの系譜にまたがる。
主要人物
- Wade Wilson/デッドプール(Earth-10005)
- ローガン/ウルヴァリン(最低のローガン、別宇宙の変異体)
- ヴァネッサ・カーライル
- ブラインド・アル
- ピーター
- ドピンダー
- コロッサス(声・モーション)
- ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド
- ユキオ
ヴィラン/対立者
- カサンドラ・ノヴァ(プロフェッサーXの双子の姉、ヴォイドの独裁者)
- ミスター・パラドックス(TVA管理官、本作の真の黒幕)
- アリオス(ヴォイドの怪物)
- デッドプール・コープス(別宇宙のデッドプール変異体集団)
- セイバートゥース(ヴォイドの旧X-MEN敵)
- パイロ(ヴォイドの旧X-MEN敵)
サポート/脇役
- ハッピー・ホーガン(アベンジャーズ加入面接の回想)
- B-15エージェント(TVA)
- ローラ/X-23(『ローガン』終盤のキャラの後年版)
- ガンビット/リュック・ルブラン(Earth別宇宙)
- エレクトラ(Earth別宇宙)
- ブレイド(Earth別宇宙)
- ジョニー・ストーム/ヒューマン・トーチ(Earth別宇宙、フォックス版F4)
組織
- TVA(タイム・ヴァリアンス・オーソリティ)
- Earth-10005のX-MEN(過去映画群の正史)
- ヴォイドのレジスタンス
- デッドプール・コープス
- 20世紀フォックスX-MEN宇宙の旧勢力
場所
- Earth-10005の現代地球(『デッドプール2』直系の継続世界)
- TVA本部
- ヴォイド(時間軸外の荒野)
- カサンドラ・ノヴァのアジト
- ローガンの墓地
- Wadeのアパート(誕生日パーティ/ラストの宴)
アイテム・技術
- タイム・リッパー(時間軸短縮装置)
- TVAのマルチバース閲覧端末
- アダマンチウム製ローガンの白骨
- ウルヴァリンの黄色と青のコミック版スーツ
- デッドプールの二刀短刀/拳銃
- ブレイドの剣
能力・概念
- アンカー・ビーイング(時間軸を支える存在)
- 剪定(プルーン)
- 聖なる時間軸/神聖タイムライン
- マルチバース変異体
- テレパシーによる脊椎引き抜き
- 再生能力(治癒因子)
- 第四の壁の破壊(メタフィクション)
ポストクレジット要素
- フォックス時代X-MEN映画群の未公開メイキング映像
- ブラインド・アルのコカイン場面
主要登場人物
本作の物語の重心は、Wade Wilsonと最低のローガン、そして敵側のカサンドラ・ノヴァ/ミスター・パラドックスの四名に集約される。ヴォイドのレジスタンス側(ブレイド、エレクトラ、ガンビット、X-23、ジョニー・ストーム)は時間に対して短いカメオ的な分担を担う。以下、それぞれの位置と演者を整理する。
Wade Wilson/デッドプール(ライアン・レイノルズ)
本作の主人公にして語り手。『デッドプール』(2016)『デッドプール2』(2018)の延長線上にいる、不死性を持つ元傭兵で、画面の外の観客と直接対話する第四の壁破りを得意とする男である。本作のWadeは、傭兵として、ヒーローとして、家族の一員として、いずれの肩書きも上手く着こなせず、車のディーラーで生活費を稼ぎながら、自分が「何者にも到達できなかった人物」であることを冗談で覆い隠している、と物語の冒頭で示される。
本作のWadeが本当に取り戻したいのは、ヒーローとしての名誉ではなく、自分の生きる世界そのもの——ヴァネッサ、ブラインド・アル、ピーター、傭兵仲間、ドピンダー、ネガソニックらと過ごす日常——である。ローガンを別宇宙から連れて帰る彼の暴走的な行動は、自己保存ではなく「世界保存」の動機で駆動しており、本作の感情の中心はここに置かれている。
ライアン・レイノルズは、2016年の第一作以来同役を継続しており、本作では脚本、製作にも深く関与している。彼自身の制作会社マキシマム・エフォートが本作の共同製作にクレジットされており、本作の数多くの第四の壁ジョーク、楽曲選定、衣装の細部、ジャックマンとの会話シーンの即興部分などに、彼の直接の関与が反映されている。
ローガン/最低のウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)
本作のローガンは、ヒュー・ジャックマンが2017年の『ローガン』で完結させたはずの同役を、別宇宙の変異体という形で再演する一人である。彼は自分のX-MENを全員守りきれずに死なせてしまったとされる過去を背負っており、ヴォイドのバーで一人飲み続けていたところをWadeに見出される。本作の彼が拒み続けるのは、ローガンとしてのアイデンティティそのもの——とくに、コミックの黄色と青のスーツに袖を通すこと——だが、X-23のローラから直接スーツを手渡された瞬間に、その拒絶を解く。
ジャックマンは『X-MEN』(2000)からの24年間で、ローガン役を実写映画10本以上(カメオを含む)で演じてきた。本作の出演は、当初、本人が『ローガン』を「最後のウルヴァリン」と公言していた経緯と矛盾するが、レイノルズ本人が再三にわたって懇願し、最終的にジャックマンが「ローガンとしての完結はそのままに、別宇宙の別ローガンとして戻る」という形を受諾したと、両者がインタビューで述べている。
本作のローガンが最終盤で着用するコミック版黄色&青スーツは、過去24年間のX-MEN実写映画で一度も披露されなかった、長年のファンの悲願である。ジャックマンとレヴィ監督は撮影中、観客が劇場で初めてこのスーツのジャックマンを見る瞬間の反応を意識して、衣装を披露するカットの構図を慎重に組んだと公開後に語っている。
カサンドラ・ノヴァ(エマ・コリン)
本作のヴィラン。チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーXの双子の姉という、コミックの設定を映画版に持ち込んだキャラクターである。コミック版(グラント・モリソン『ニュー・X-MEN』からの登場)では、母胎内で姉が弟(チャールズ)の脳を破壊しようとし、逆襲されて胚の段階で剪定された——いわば「生まれなかった双子」として存在する。映画版では、何らかの形で生き延び、剪定されたものたちが集うヴォイドへ流れ着き、テレパシー能力で住人を統治する独裁者になった、と再構成されている。
彼女の処刑術は、相手の頭部に指を差し込み、脊椎をそのまま引き抜いて記憶を読み取るというもの。サムライ的な美意識のないテレパスとして造形され、相手を屈服させる手段に肉体破壊そのものを織り込む点が、彼女の異質な恐怖を作っている。本作のクライマックスでは、ローガンの精神に潜入し、彼が守れなかったX-MENの記憶を内側から再生して、ローガンを長く沈黙させる。
演じるエマ・コリンは、Netflixドラマ『ザ・クラウン』シーズン4(2020)でダイアナ妃を演じた俳優で、本作で初めてMCUに登場した。コリンはノンバイナリーであることを公表しており、本作のキャスティング当時、コミックの「双子」設定を映画でどう翻訳するかについて、レヴィ監督と複数回の打ち合わせを重ねたと制作インタビューで述べている。
ミスター・パラドックス(マシュー・マクファディン)
TVAの管理職分析官で、本作の真の黒幕。表面上はTVAの正規手続きに従う善良な官僚に見えるが、自分の出世のために、自然に崩壊するはずのEarth-10005をタイム・リッパーで強制的に短縮しようとしている。Wadeを神聖な時間軸に転属させるという当初の提案も、本心ではWadeを彼の世界から引き剥がして装置の発動の妨げを取り除くための、表向きの口実だった。
演じるマシュー・マクファディンは、HBOドラマ『サクセッション』(2018-2023)でトム・ワムスガンスを演じてエミー賞助演男優賞を獲得した俳優で、本作で初めてMCUに登場した。彼の演技の核は、職場の上司や同僚の前では恭順を保ち、Wadeのような部外者の前では露骨な傲慢さを見せる二面性にあり、本作のヴィランの中で最も「身近で嫌な人物像」として観客に届く造形となっている。
本作のパラドックスは、ロキS2終盤で混沌に陥ったTVA内部の派閥対立の延長線上に位置づけられ、後のフェーズ5・フェーズ6でTVA組織がどう再編されるかの伏線として、シリーズ的にも意味を持つ。
ヴォイド・レジスタンスのカメオ陣
ヴォイドの隠れ家で初めて姿を見せる四名は、それぞれフォックス時代のスーパーヒーロー映画から、長年待たれてきた俳優本人による復帰で登場する。ウェズリー・スナイプスのブレイドは1998年からの『ブレイド』三部作の主役を26年ぶりに演じ、本作で「I'm the only Blade」という台詞を残す。これはMCU側のマハーシャラ・アリ版『ブレイド』新作の存在を、メタ視点でいじる第四の壁台詞でもある。
ジェニファー・ガーナーのエレクトラは2005年の単独映画『エレクトラ』以来19年ぶりの復帰で、本作では二刀の刃を使った戦闘シーンが用意されている。チャニング・テイタムのリュック・ルブラン/ガンビットは、2014年に企画されたまま頓挫した単独映画から10年越しの実現で、本人がカメラの前でガンビットを演じるのはこれが映画史上初の瞬間である。テイタムは本作の撮影中、撮影現場でガンビットの愛用するカードの扱いを習得する練習に熱中していたと、レイノルズが舞台挨拶で繰り返し言及している。
ダフネ・キーンのローラ/X-23は、2017年『ローガン』のラストで初代ローガンを埋葬した本人の後年版である。ローガンの墓を暴く本作冒頭のWadeの行動が、彼女の感情の側からはどう映るかは、本作のテキスト上では明示されないが、観客が想像できる範囲で残されている。クリス・エヴァンスのジョニー・ストームは、2005年と2007年のフォックス版『ファンタスティック・フォー』からの復帰で、彼が後にMCUのキャプテン・アメリカに転身する以前のフォックス時代の役へ、わざわざ戻ってきた構造になっている。
舞台と用語
本作の舞台は、現代パートの地球(Earth-10005)、TVA本部、そして〈ヴォイド〉の三層で組まれている。現代パートのEarth-10005は、デッドプール三部作の継続世界として、明示的に〈フォックスX-MEN映画群の続く時間軸〉として正史化されている。Wadeのアパート、車のディーラー、ヴァネッサと暮らした街角、ピーターのキッチンなど、過去作からの場所の連続が画面に並ぶ。
TVA本部は、Disney+ドラマ『ロキ』(2021/2023)の美術設計から色味と機能をそのまま受け継いだ空間で、70年代風のアナログ計器とコンクリート造の通路が同居する、シリーズ全体で識別可能な舞台になっている。本作で初めて長尺で画面化されるのは、TVA内部の管理職フロアと、剪定処理を扱う作業フロアの様子で、組織内の階層構造が明示される。
ヴォイドは、『ロキ』シーズン1の終盤で初登場した「時間軸の外側」の荒野である。剪定された人や物が漂着し、時間に剝ぎ取られた残骸の中で別宇宙の住人たちが寄り集まる。本作のヴォイドはカサンドラ・ノヴァが統治する独裁領として描かれ、彼女のアジトには剪定されたヒーローたちが囚われる地下牢が用意されている。
用語面では、〈アンカー・ビーイング〉〈聖なる時間軸〉〈剪定〉〈変異体(ヴァリアント)〉〈タイム・リッパー〉が中心。最後の〈タイム・リッパー〉は本作で初登場する装置だが、その他はすべて『ロキ』シリーズと『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)以降のMCUで導入済みの概念であり、本作はそれらを応用して新しい物語を組み立てる位置に立つ。
制作
本作の制作は、2019年のディズニーによる21世紀フォックス買収の延長線上に位置づけられる。フォックス傘下のX-MEN/デッドプール/ファンタスティック・フォーの映画資産がディズニーへ移管されたことで、それらをMCUの正史へどう接続するかが、フェーズ4以降のマーベル・スタジオの中心的な経営課題となった。本作は、その接続の最初の正式な画面化である。
企画と脚本
本作の企画は2020年代初頭にライアン・レイノルズが主導する形で始動した。フォックス時代の『デッドプール』『デッドプール2』を手がけたレット・リースとポール・ワーニックが脚本陣として再合流し、これにマーベル・コミックスの『デッドプール』本誌の長期担当ライターであるゼブ・ウェルズと、レイノルズの長期共作者であるショーン・レヴィ監督が加わって、五名共同のクレジットとなった。
脚本の方針として、レイノルズは「本作は『デッドプール3』のナンバリングを敢えて捨て、ウルヴァリンとの並列タイトルとする」と明言している。これは、本作がレイノルズの個人プロジェクトの続編にとどまらず、ジャックマンのウルヴァリン・シリーズの非公式な11本目としても機能することを示すための選択である。本作のタイトルが二人の名前を並列にし、副題を持たない形に固定されたのも、観客に対して「ジャックマン×レイノルズという二人の役者の共演作」であることを直接届けるためであった。
脚本の構造は、フォックス時代のX-MEN映画群とデッドプール三部作の継続を「Earth-10005」として正史化したうえで、その全体を一旦TVAのマルチバース構造の中に包み込み、別宇宙のローガンを呼び寄せることで物語を駆動する、というものだった。この構造は、過去の作品の遺産を否定せず、しかしMCU本流の継続性も損なわない、巧妙な合流戦略として企画段階から組み立てられている。
脚本陣はインタビューで、本作の構造的な参照軸として、ピーター・ジャクソン『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』(2002)の二人組の道中、コーマック・マッカーシー原作『ザ・ロード』(2006)の喪失と継承、そして本作の核心であるバディ・ロードムービー構造の典型として『ミッドナイト・ラン』(1988)の二人組を挙げている。
キャスティング
ライアン・レイノルズの続投は本作の前提条件であり、企画開始時から決まっていた。一方でヒュー・ジャックマンの参加は、2017年の『ローガン』で本人が「これが最後のウルヴァリンだ」と公言していた経緯から、長期にわたって不透明だった。2022年9月、レイノルズが自身のSNSで「ヒュー、ウルヴァリンを一回だけやってくれないか?」と語りかける動画を投稿し、その動画内でジャックマンが「ああ、いいよ」と応える形で、参加が公にされた。
ヴィラン側では、カサンドラ・ノヴァ役にエマ・コリンが2023年初頭にキャスティングされた。コリンは『ザ・クラウン』S4でダイアナ妃役を演じた直後の俳優で、シリアスな歴史劇からの転身が話題になった。ミスター・パラドックス役のマシュー・マクファディンは、HBOドラマ『サクセッション』完結直後のキャスティングで、エミー賞受賞俳優の起用としても注目を集めた。
ヴォイドのカメオ陣は、本作の最大の機密事項として扱われた。撮影中、メインキャストのスケジュールとは別途に、ウェズリー・スナイプス、ジェニファー・ガーナー、チャニング・テイタム、クリス・エヴァンス、ダフネ・キーンらが個別に呼ばれてシーンを撮影し、彼らの登場は完成版が劇場公開されるまで公式には完全に伏せられた。とくにチャニング・テイタムのガンビット出演は、本人にとって2014年の頓挫した単独映画から10年越しの実現で、撮影現場での感情的な瞬間が記録に残っている。
脇役では、モリーナ・バッカリン(ヴァネッサ)、レスリー・アゲムス(ブラインド・アル)、カラン・ソニ(ドピンダー)、ステファン・カピチッチ(コロッサスの声)、ブリアナ・ヒルデブランド(ネガソニック)、シオリ・クツナ(ユキオ)、ロブ・デラニー(ピーター)が、いずれも前作からの再演として参加した。タイラー・メイン(セイバートゥース、『X-MEN』2000)、アーロン・スタンフォード(パイロ、『X2』)も、それぞれヴォイドの旧X-MEN敵側として復帰している。
撮影とロケ地
主要撮影は2023年5月に開始される予定だったが、同年5月から始まった全米脚本家組合(WGA)のストライキと、7月から続いた全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)のストライキの影響で大幅な遅延が生じた。撮影が本格的に始まったのは2023年11月のロンドン近郊で、ストライキ終結後の現場再開の最初期の作品の一つとなった。クランクアップは2024年1月。
ロケ地は、イギリスのロンドン近郊(パインウッド・スタジオ)、ノーフォーク州(ヴォイドのロケ撮影パートで使用された海岸線および採石場跡地)、米国ニューヨーク(限定的な外景撮影)、米国ニュージャージー(Wadeの街並み再現の一部)と、英米にまたがる。
TVA本部のセットは、Disney+ドラマ『ロキ』で使用されたパインウッド・スタジオ内のセットを基本に、本作用に大幅に拡張された。ヴォイドの広野はパインウッド近郊の採石場跡地で実景撮影が行われ、空模様や荒野の質感はノーフォークの広大な平地で素材撮影されたものを合成している。
撮影監督ジョージ・リッチモンドは、レヴィ監督の前作『ザ・アダム・プロジェクト』『フリー・ガイ』からの継続起用で、本作ではコメディとアクションの両立を狙った可動感のあるカメラワーク、過去のフォックスX-MEN映画群への画調のオマージュ(とくに『ローガン』の禁欲的なシネスコ構図を引用するカット)、そしてR指定らしい血飛沫の鮮明な解像が組み立てられた。
視覚効果
視覚効果はFramestore、Weta FX、Rising Sun Pictures、Rodeo FX、Industrial Light & Magic(ILM)ほか複数のスタジオが分担した。中心となったのはFramestoreによる、デッドプール・コープスの大群衆シーン、カサンドラ・ノヴァのテレパシー演出(脊椎引き抜きの一場面を含む)、ヴォイドの広野の合成、タイム・リッパーの中央エネルギー流のシミュレーションである。
とくにデッドプール・コープスのシーンは、ライアン・レイノルズ自身のフルパフォーマンス・キャプチャと、複数の体格違いのスタント・ダブルを組み合わせて、画面に同時に200体以上の赤いスーツを存在させた。各個体の動きが完全に同期しないように、個別のモーション・データが微妙にずらされており、群衆ではなく「一人の意識を持つ何百体ものWade」として観客に届く構成になっている。
アダマンチウム製のローガンの白骨は、本物の人骨をスキャンしたモデルにアダマンチウムの金属シェーダーを重ねた造形で、冒頭の墓暴きシーンでの肉の質感と、後半のシーンでの剣のように扱われる質感の両方が、同じモデルから派生している。本作のR指定がもっとも視覚的に活きるのは、これらアダマンチウム骨で人体を貫通する瞬間の血飛沫の解像であり、過去のジャックマン主演X-MEN映画ではPG-13制約により描けなかった瞬間が、ここで初めて画面化された。
音楽と音響
音楽はロブ・シモンセン。シモンセンはレヴィ監督の『フリー・ガイ』『ザ・アダム・プロジェクト』からの継続起用で、本作ではメインテーマとして、ジョン・オットマンが2000年の『X-MEN』とその続編で確立したX-MENテーマの旋律を、現代的なオーケストレーションで部分的に引用した。これは、本作がフォックスX-MEN宇宙の系譜の正式な後継であることを音楽の側からも宣言する設計である。
劇中歌の選曲は、本作のもう一つの中心装置である。NSYNC「Bye Bye Bye」(オープニングの墓暴きアクションで使用、振付と同期)、マドンナ「Like a Prayer」(デッドプール・コープスとの戦闘で荘厳と暴力の対比として使用)、ハフー「You're All I Want for Christmas Is You」のパロディ的引用、グリーン・デイ/ボーン・ジョヴィ/ホイットニー・ヒューストン「I Will Always Love You」など、1990年代〜2000年代のヒット曲が場面ごとに巧妙に配置されている。
音楽選曲の方針は、Wadeのキャラクターらしい「軽くて、軽率で、それでいて感情の核を突く曲」を優先する、というものだった。とくに「Like a Prayer」の起用は、デッドプール・コープス殲滅という過剰なバイオレンス・シーンに、宗教的な高揚感を意図的に重ねるためのレヴィ監督の選択で、本作公開時にもっとも議論を呼んだ音楽演出となった。
編集とポストプロダクション
編集はディーン・ジマーマンとシェイン・リード。ジマーマンはレヴィ監督との長期パートナーで『ストレンジャー・シングス』シリーズの編集も担当する人物、リードは『デッドプール2』からの継続起用である。本作の編集上の最大の判断は、冒頭の墓暴きアクションを「物語の発端」ではなく「物語の中盤からの抜粋」として配置し、観客を最初から「すでに動き出した話の途中」に巻き込んだうえで、TVA介入前の状況へ巻き戻して見せる構成である。
ヴォイドのカメオ・ヒーローたちが初登場する場面の編集は、本作で最も慎重に組まれたパートである。ブレイドのドアを開ける瞬間、エレクトラの二刀が画面に入る瞬間、ガンビットがトランプを切る瞬間、ローラの姿を引きで捉える瞬間——いずれもファンの劇場での反応音を最大化するために、カット尺と音響の入り方が個別に調整された。本作の公開週末、これらの登場場面の劇場での歓声を記録した観客動画がSNSで急速に拡散したのも、編集側の意図的な余白の設計の結果である。
二本のポストクレジット・シーンの配置も慎重に設計された。第一のフォックス時代未公開メイキング集は、本作と過去24年のX-MEN映画群への観客への感謝として、最後のスクロールに対して「劇場の座席を立ちかけた観客を、もう一度座らせる」役割を担っている。第二のブラインド・アルのコカイン場面は、緊張を解いて観客を笑顔で送り出す「綴じ」として置かれた。
公開と興行
米国公開は2024年7月26日、日本公開は同年8月1日。米国初週末興収は約2億1100万ドル、全世界初週末興収は約4億3850万ドルを記録し、いずれもR指定映画の歴代1位となった。最終的な米国内興収は約6億3680万ドル、海外興収は約7億190万ドル、全世界興収は約13億3870万ドルに達し、R指定映画の歴代世界興収1位の座を2019年の『ジョーカー』(約10億7800万ドル)から奪取した。
製作費約2億〜2億5000万ドル前後(マーケティング費用を含まないネット製作費)に照らして、本作は明確な大ヒットの部類に入る。MCUシリーズ全体としては『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)以来の興収13億ドル超え、フェーズ5全作品の中で最高の興収を記録した。
批評面では、ロッテン・トマトの批評家評は約78%、メタスコアは55点、CinemaScoreはA。批評家は、ヒュー・ジャックマンとライアン・レイノルズの掛け合い、エマ・コリンとマシュー・マクファディンのヴィラン演技、ヴォイドのカメオ陣の使い方、レヴィ監督のテンポ管理を高く評価する一方で、ファン・サービスの密度が物語の重みを覆い隠す箇所、MCUの過去シリーズへの参照量の多さなどには賛否があった。
本作の興行は、フェーズ5全体の流れに対しても重要な意味を持った。前作『マーベルズ』(2023)が興収面で苦戦した直後の本作の大ヒットは、MCUのフランチャイズ全体の継続性を業界の側から再確認させる役割を果たした。後続のフェーズ5・フェーズ6作品の公開戦略にも、本作の興行成果は直接の影響を与えている。
批評・評価・文化的影響
本作の文化的影響は、いくつかの層に分かれている。第一は、20世紀フォックスのX-MEN/デッドプール/ファンタスティック・フォーの映画資産を、MCUの正史へ正式に接続した最初の作品としての記念碑的な位置である。2000年の『X-MEN』からの24年間にわたるフォックス時代のスーパーヒーロー映画群が、これによってマルチバース・サーガの一部として連続性を持って扱われることになった。
第二は、ヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンの実写映画への復帰そのものの文化的意義である。2017年の『ローガン』で完結したと思われていたシリーズが、別宇宙の変異体という形式で再開されたこと、しかも24年待たれてきた黄色&青のコミック版スーツが初めて画面化されたことは、X-MENファン層からの長期的な期待への正面からの応答として、シリーズ史に残る一場面となった。
第三は、MCUシリーズ初のR指定作品としての解禁である。ディズニー傘下のMCU本流作品でR指定が許可されたのは本作が初で、暴力描写、流血、性的表現、Wadeの第四の壁破りの言語表現が制限なく画面化された。本作の興行成功は、MCU内でのR指定作品の継続的な制作の可能性を業界の側から証明した一例となり、後続のフェーズ6以降のR指定企画への前例となった。
第四に、レイノルズとジャックマンの友情と長期にわたるSNSでの掛け合い——両者は2010年代初頭から互いの作品をネタにしたコメディ的なやり取りを公開で続けてきた——が、本作で物語上の友情として完全に画面化された点も、本作の文化的記憶の一部である。プロモーション期間中の二人の対談、宣材写真、公開後の舞台挨拶でのやり取りが、SNS上で長期にわたって流通し続けている。
舞台裏とトリビア
ヒュー・ジャックマンが着用した黄色&青のコミック版ウルヴァリン・スーツは、本作のためにゼロから新規制作された。素材は、屋外撮影での日光下と、ヴォイドの暗いシーンの両方で同じ発色を保つように、過去のフォックスX-MEN映画群で使われた皮革素材ではなく、最新のテキスタイル技術によるハイブリッド素材で組まれている。色のサンプルは、ジャックマンとレヴィ監督が複数案からコミックの初代意匠(1975年のレン・ウェイン&ハーブ・トリンプ版)に最も近い黄色を選定した。
ライアン・レイノルズは本作の冒頭の墓暴きアクションのために、振付師率いる専門チームと約3週間のリハーサルを行い、自身でNSYNC「Bye Bye Bye」の振付の大半を踊り通した。R指定のため、ローガンの白骨を使った各殺害シーンは、無修正で撮影された。
ジョン・オットマンによる『X-MEN』(2000)のテーマ旋律は、本作のメインテーマの一部に正式にライセンスを取って組み込まれた。これはディズニー傘下のMCU作品が、フォックス時代の作品の音楽を正式に正史扱いで引用した最初の事例である。
カサンドラ・ノヴァ役のエマ・コリンは、本作の撮影前にコミックの『ニュー・X-MEN』(グラント・モリソン、フランク・キャシー絵)を全巻読み込んだと公開後に語っている。本作のカサンドラの脊椎引き抜きの処刑術は、コミック版の彼女がプロフェッサーXに対して行ったテレパシー上の侵略を、物理的なジェスチャーに翻訳したアレンジである。
本作のロケ地であるノーフォーク州の採石場跡地は、過去にも『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)のスカリフ海岸シーンの近隣ロケや、他のスーパーヒーロー映画の異星撮影で使用されたことがある場所で、英国の映画撮影業界では「異世界の代用地」として長く知られている。
ウェズリー・スナイプスのブレイドが本作で発する「I'm the only Blade」という台詞は、MCU側で2025年以降の公開を予定していたマハーシャラ・アリ版『ブレイド』新作の度重なる遅延と監督交替のニュースを、メタ視点でいじる第四の壁ジョークである。Ali版『ブレイド』はその後も製作上の難航が続き、本作公開時点で公開時期未定の状態だった。
ロブ・デラニー演じるピーターは、『デッドプール2』(2018)に登場した「特殊能力を持たない普通の中年男」のキャラクターの続投で、本作では文字通り「家族の一員」として、Wadeのアパートの食卓に座る最終ショットに登場する。デラニーは舞台挨拶で「ピーターは何も特別なことをしないが、それこそが彼の役割なのだ」と本作のピーター像を要約している。
テーマと解釈
中心の主題は「失敗した自分自身を、誰かが居場所として迎え入れること」である。本作のWadeは、ヒーロー候補としてのアベンジャーズ加入に失敗し、車のディーラー営業として生活費を稼ぐ「失敗の自覚」を抱えた中年男として描かれる。最低のローガンも、自分のX-MENを全員守りきれなかったという「失敗の自覚」を抱えて、ヴォイドのバーで飲み続けてきた。本作のクライマックスでこの二人が手を握り合ってタイム・リッパーへ飛び込むのは、互いの失敗を許し合い、自分自身を許す物語の極点として組まれている。
もう一つの軸は「物語の遺産をどう継承するか」である。本作は、20世紀フォックスのX-MEN/デッドプール/ファンタスティック・フォーの映画群——24年間で20本以上に及ぶ作品の連なり——をMCUの正史へ接続する役割を負っている。そのとき、過去の作品を「無効化して書き直す」のではなく、「Earth-10005として正史化したまま、別宇宙の存在として永続させる」という選択を本作は取った。これは、シリーズ作品の遺産の扱い方として、フランチャイズ映画の業界全体に対する一つの参照点となる方針である。
三つ目の軸は「メタフィクションの暴力と感情の両立」である。Wadeは画面の外の観客に向かって絶えず話しかけ、撮影所、製作会社、出演料、過去作の評判、ストライキ後の業界の状況など、メタな話題を脚本に持ち込む。だがその第四の壁破りの軽口は、ローガンとの友情、ヴァネッサとの再会、ブラインド・アルとの再会といった感情の核を覆い隠すのではなく、むしろその核を観客に直接届けるための導線として機能している。本作のWadeは、誰よりも軽口を叩く男だからこそ、誰よりも自分の世界を救うことに本気である、という構造が、物語と語り口の両面から組み立てられている。
視覚的には、Wadeの赤いスーツと、ローガンの黄色&青のコミック版スーツの色彩の対比が、本作のテーマを一目で観客に届ける。終盤で二人がタイム・リッパーへ飛び込む場面のロングショットでは、赤と黄+青の二人の身体が中央のエネルギー流に同時に呑み込まれ、本作の127分が「二色の魂の合流の物語」だったことが、画面の側から確認される構造になっている。
見る順番(補助)
本作はMCUフェーズ5の第7作(通算34作目)で、マルチバース・サーガの中盤に位置する。初見のおすすめは、まず『デッドプール』(2016)と『デッドプール2』(2018)の二本を観たうえで、Disney+ドラマ『ロキ』のシーズン1(2021)とシーズン2(2023)でTVAの基本設定とヴォイドの存在を把握し、その状態で本作に入ることである。特に『ロキ』S1終盤のヴォイド回は、本作の中盤の舞台を直接準備するエピソードであり、未視聴での突入は本作の用語の半分を取りこぼす結果になる。
フォックス時代のX-MEN映画群(『X-MEN』2000、『X2』2003、『X-MEN: ファイナル ディシジョン』2006、『ローガン』2017、『デッドプール』『デッドプール2』『ファンタスティック・フォー』2005年版など)は、本作の「Earth-10005」の前提として参照される。すべてを観る必要はないが、少なくとも『ローガン』を観ているかどうかで、本作冒頭の墓暴きシーンの感情の重さが大きく変わる。
本作の後は、フェーズ5以降のMCU本流作品——『キャプテン・アメリカ/ブレイブ・ニュー・ワールド』(2025)、『サンダーボルツ*』(2025)、『ファンタスティック・フォー/ファースト・ステップス』(2025)、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』、『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』へと続く。本作で正式にMCUへ接続されたX-MEN系統が、今後どう本流へ合流していくかが、シリーズ全体の次の焦点となる。
- 前提シリーズ『デッドプール』(2016)/『デッドプール2』(2018)
- 前提ドラマDisney+『ロキ』シーズン1(2021)/シーズン2(2023)
- 前提映画(重要)『ローガン』(2017)——本作冒頭の墓の主
- 前提映画(参考)フォックス時代『X-MEN』シリーズ全般/『ファンタスティック・フォー』2005/2007
- 本作2024年・WadeとローガンによるEarth-10005救済
- 後続フェーズ5後半→フェーズ6(『ドゥームズデイ』『シークレット・ウォーズ』)
よくある質問(補助)
「あらすじだけ知りたい」場合は、TVA管理官ミスター・パラドックスから「お前の住むEarth-10005はアンカー・ビーイングのローガンの死で消滅する」と告げられたWade Wilsonが、別宇宙のウルヴァリン変異体を一人連れて帰ろうとする→自分のX-MENを死なせた「最低のローガン」を選び連れ帰る途中、二人はパラドックスにヴォイドへ追放される→ヴォイドの独裁者カサンドラ・ノヴァ(プロフェッサーXの双子の姉)とブレイド/エレクトラ/ガンビット/X-23/ジョニー・ストームのレジスタンスに出会う→Wadeとローガンはレジスタンスとともにカサンドラを倒し、TVA本部でパラドックスのタイム・リッパー計画を阻止→治癒能力を使って装置を破壊しつつ二人とも奇跡的に生還→Earth-10005の崩壊は止まり、ローガンはWadeの世界の新しいアンカー・ビーイングとして滞在許可を得る、という流れを押さえれば十分である。
「結末・ネタバレを知りたい」場合は、本作の真の黒幕はTVAのミスター・パラドックス(出世のために自然崩壊予定のEarth-10005をタイム・リッパーで早めに消そうとしていた)、カサンドラ・ノヴァはプロフェッサーXの双子の姉で母胎内で剪定されたあとヴォイドへ流れ着いた、ジョニー・ストーム(クリス・エヴァンス、フォックス版F4からの復帰)はカサンドラに皮膚を剝がされて死亡、ウルヴァリンは終盤に24年待たれたコミック版黄色&青スーツを初着用、Wadeとローガンはタイム・リッパー内部で互いの治癒能力を燃焼させて装置を破壊し奇跡的に二人とも生還、ローガンはEarth-10005の新しい〈アンカー・ビーイング〉として滞在許可を得てWadeのアパートで家族と暮らす、ポストクレジット第一はフォックス時代X-MEN映画群の未公開メイキング集(24年への感謝)、第二はブラインド・アルがコカインの隠し場所を発見する軽い場面、が核となる。
「評価を知りたい」場合は、批評家評約78%・全世界興収約13億3870万ドル(R指定映画の歴代世界興収1位)、MCU初のR指定作品、フォックスX-MEN映画群とMCUの正式接続第1作、ヒュー・ジャックマンのウルヴァリン復帰(2017『ローガン』以来7年ぶり)、と整理できる。「見る順番」では、『デッドプール』『デッドプール2』『ローガン』『ロキ』S1&S2を観てから本作、続けてフェーズ5後半→フェーズ6へ進むのが最もスムーズな視聴順となる。R指定のため小さな子どもとの鑑賞には向かない点も視聴前の確認が必要である。
参考資料・脚注
作品名、キャラクター名、画像、各種権利はそれぞれの権利者に帰属する。公開年・興行・配信状況・外部評価は変動しうるため、視聴前に公式および各データベースの最新表示を確認されたい。本記事の本文は各種公開情報をもとに、Anna Movies用の独自の日本語文章として構成している。
参照・確認先
公式画像、作品名、キャラクター名、権利は各権利者に帰属する。公開年、配信状況、外部評価は変わる場合があるため、視聴前に公式・配信元・作品データベースで確認したい。