01来歴

パダワン期とナブー危機
ジェダイ・マスター、クワイ=ガン・ジンのパダワンとしてナブー危機に派遣される。ナブー宮殿の発電シャフトでダース・モールと師弟で戦い、クワイ=ガンが討たれた直後にモールを真っ二つに斬って勝利する。葬儀の場でヨーダから瀕死のクワイ=ガンの遺志を継いでアナキン・スカイウォーカーを「選ばれし者」としてパダワンに迎える誓いを立て、終盤にジェダイ・ナイトに昇格する。
カミーノ発見とクローン大戦
10年後、暗殺者ザム・ウェセルを追ってカミーノに到達し、クローン軍が共和国の発注として極秘裏に量産されていた事実を発見する。ジオノーシスで賞金稼ぎジャンゴ・フェットと交戦し、捕縛されたパドメとアナキンの救援に向かう。ジオノーシスの戦いで初めて「ジェダイの将軍」としてクローン大隊を率いる。
クローン大戦の将軍
ジェダイ評議会のメンバーであり、第7空挺軍団(212 Attack Battalion)を率いる将軍として銀河中の戦場を渡り歩く。指揮官コーディや配下のクローン兵から絶対の信頼を寄せられ、アナキンとは「兄弟」のような関係を築き、パダワンのアソーカ・タノを共に育てる。全7シーズンを通じて、アシャラドの戦い、サテーン・クライズとの恋慕、サイファ・ディアスの陰謀の調査、モンドス内戦、シージ・オブ・マンダロアなど数多くのアークの中心人物を務める。
オーダー66とムスタファー
ウータパウでサイボーグのシス、ジェネラル・グリーヴァスを討伐し終えた直後にオーダー66が発令され、指揮官コーディの突然の砲撃で崖から落とされるも生還する。コルサントへ戻りパドメと共にムスタファーへ向かい、暗黒面に堕ちた愛弟子アナキンと溶岩の岸辺で対決する。「You were the Chosen One! It was said that you would destroy the Sith, not join them!」と叫び、両足と左腕を切断して致命傷を与える。アナキンを「兄弟だった」と言って炎の中に置き去り、ヨーダの指示によりルークをタトゥイーンのラーズ家へ届けて自身もそこに隠遁する。
タトゥイーン隠遁とレイア救出
「ベン」と名乗りジャンドランドの荒野に庵を結ぶ。ジェダイ狩りインクィジトリウスの第三姉妹レヴァが少女時代のレイア・オーガナをオルデランから誘拐する事件で、ベイル・オーガナの依頼を受け10年ぶりに惑星外へ出る。ダイユーで賞金稼ぎから少女レイアを取り戻し、惑星マプーゾ路上でダース・ベイダーと再会、いったんは敗北する。フォートレス・インクィジトリウスからレイアを救出した後、終盤の砂漠惑星でダース・ベイダーと最終決戦を行い、兜を割って「I'm sorry, Anakin. For all of it.」と告げて立ち去る。タトゥイーンに戻る前にクワイ=ガンのフォース・ゴーストとの最初の対面を果たす。
隠者ベンとルーク少年
再びジャンドランドの隠者として若きルーク・スカイウォーカーを遠くから見守る。ルーク少年がタスケンに襲われた際に駆けつけて救う場面はエピソード4序盤で描かれる。R2-D2に隠された王女レイアの救援メッセージを契機に、ルーク/ハン・ソロ/チューバッカと共にミレニアム・ファルコンでオルデランを目指す。
デス・スターでの犠牲
オルデラン破壊を目撃した後、デス・スター内部に潜入してトラクター・ビームを停止する。中央格納庫前でかつての弟子ダース・ベイダーと再会し、最後の決闘でセーバーを下ろして消滅する。フォースの中に入ってルークに「Run, Luke! Run!」と呼びかけ、以後フォース・ゴーストとして登場する。
フォース・ゴーストの導き
エピソード5ではホスでルークの幻視に現れ、ダゴバへの旅とヨーダへの師事を促す。エピソード6ではダゴバでヨーダ亡き後にフォース・ゴーストとして再び現れ、ルークに「アナキンは父であると同時にダース・ベイダーである」事実を確認し、レイアが双子の妹であることを告げる。エンドアの祝宴ではヨーダ/アナキンと並ぶフォース・ゴーストとして現れる。
02能力・特徴

- ライトセーバー戦闘:第3型「ソレス」を主体とする防御特化の達人で、銀河随一の使い手とされる。ダース・モール、ドゥークー、グリーヴァス、アナキン、ダース・ベイダーと生涯にわたり対シス・対サイボーグ戦の経験を積む。
- 外交・交渉:「ニゴータ・コ・ジン(高潔の交渉人)」と呼ばれ、カミーノ潜入、クローン大戦期のマンダロア外交、モス・アイズリーでの調停など、武力以前に対話で問題を解決する。
- フォースの活用:マインド・トリック(「これらは探しているドロイドではない」)に代表される説得・誘導、戦闘中の予知、フォース・ジャンプによる立体機動を得意とする。
- 操縦技術:ジオノーシス追跡や対グリーヴァス艦上戦でスターファイター操縦を見せるが、本人は「私は操縦が嫌いだ」と公言し、必要に応じて使う器用さの一例とされる。
- 教育能力:アナキン・スカイウォーカー、ルーク・スカイウォーカー、若き日のレイア・オーガナ、間接的にはアソーカ・タノまで、3世代のスカイウォーカー/オーガナを導いたジェダイ最後の教育者。
- 世代の橋渡し:ルークには「最後の師」、アナキンには「兄弟のような師」、少女レイアには「フォース感応の最初の証人」として、各時代でジェダイの哲学とフォースの倫理を言語化する役割を担う。
03関連人物

04登場・関連作品
05名場面

「私は探しているドロイドではない」と帝国軍砂漠戦闘員に告げる場面(エピソード4)。マインド・トリックの最も有名な実演で、フォースの説得術を一発で観客に理解させる。
「You were the Chosen One!」(エピソード3終盤)。ムスタファーの溶岩の岸辺で、両足と左腕を失ったアナキンに絶叫し、サーガ全体の予言を一気に呼び戻す名台詞。
デス・スター内での犠牲(エピソード4)。「You can't win, Darth.」と宣言し、ベイダーとの決闘でセーバーを下ろして消滅、ルークに「Run, Luke! Run!」と呼びかける。
ダース・ベイダーとの再戦(『オビ=ワン・ケノービ』終盤)。砂漠惑星で兜を割って素顔をのぞかせ、「I'm sorry, Anakin. For all of it.」と告げ、10年ぶりに「アナキン」の名で語りかける。
クワイ=ガンのフォース・ゴーストとの初対面(『オビ=ワン・ケノービ』Ep6終盤)。ベイダーとの最終決戦後、砂漠で23年ぶりに師のフォース・ゴーストと対面する。
06制作背景

旧三部作(エピソード4〜6、1977年〜1983年)の老ベン・ケノービは英国の名優アレック・ギネス(1914-2000)が演じた。ギネスは1957年『戦場にかける橋』でアカデミー賞主演男優賞、1980年にアカデミー名誉賞を得た性格俳優で、『新たなる希望』では出演料に加え世界興行収入の2.25%を分配する契約を結び、これが生涯最高額の所得をもたらしたとされる。プリクエル三部作(1999/2002/2005)と配信ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』(2022年)、『スカイウォーカーの夜明け』(2019年)音声はユアン・マクレガー(1971年生)が演じ、23年にわたり役を継続する。アニメシリーズでは2008年以降ジェームズ・アーノルド・テイラーが一貫して声を担当し、共和国期から帝国期までの空白を埋めている。
ユアン・マクレガーはギネスの声色・所作・名台詞のリズムを丹念に再現し、エピソード3末から『オビ=ワン・ケノービ』終盤にかけて意図的に「老ベン」へ寄せる演出が施された。1977年当時すでに主演男優賞受賞俳優だったギネスの老ベンのたたずまいが、マクレガーの若き日の演技と接続されることで、オビ=ワンは45年間に3つの実写ステージへ登場するサーガ最長寿の主要キャラクターとなった。共演では、アナキン/ダース・ベイダー役のヘイデン・クリステンセン(1981年生)が『シスの復讐』以来17年ぶりに復帰し、クワイ=ガン役のリーアム・ニーソン(1952年生)が23年ぶりに最終話でフォース・ゴーストとして実写復帰、悪役レヴァをモーゼス・イングラム(1993年生)が演じた。
実写本編の監督は、エピソード4『新たなる希望』(1977年)とプリクエル三部作がジョージ・ルーカス、エピソード5『帝国の逆襲』(1980年)がアーヴィン・カーシュナー、エピソード6『ジェダイの帰還』(1983年)がリチャード・マーカンドである。配信ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』(2022年)はカナダ出身のデボラ・チョウが全6話を単独で演出し、スター・ウォーズ実写ドラマ史上初の単独監督起用の事例となった。音楽はジョン・ウィリアムズがサーガ本編とメインテーマ「Obi-Wan」を担当し、配信ドラマの劇伴本体は『ロキ』(2021年)で知られるナタリー・ホルトが手がけた。アニメ三部作はデイヴ・フィローニが企画・統括している。
配信ドラマの原型は2017年に脚本家スチュアート・ビーティが執筆していた長編映画3部作で、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018年)の興行不振を受けてルーカスフィルムが単独実写スピンオフ映画路線を凍結したため、Disney+配信シリーズへ再構成された。2019年8月のD23 Expoでキャスリーン・ケネディとマクレガーが登壇し、シリーズ化と続投が発表された。脚本リード兼EPはホセイン・アミニから2020年1月にジョビー・ハロルドへ交代し、全6話へ再設計された。初回は2022年5月27日にEp1〜2同時配信、最終回Ep6は6月22日配信で、初日視聴者数はDisney+の自社最多記録を更新したと業界紙が報じた。派生作品には隠遁期を描く小説『Kenobi』(ジョン・ジャクソン・ミラー、2013年)、Marvel Comics『Obi-Wan and Anakin』全5号(チャールズ・ソウル脚本、2016年)、配信ドラマのノベライゼーション(ジョー・シュレイバー、2023年)がある。
07評価・考察

オビ=ワン・ケノービはサーガで「観客側の視点」を最も多く担うキャラクターである。エピソード4ではルークに、プリクエルではアナキンに、続三部作では声でレイに呼びかけ、世代をまたぐ説明役として機能する。ジェダイの哲学・歴史・選ばれし者の予言を語る役は常に彼が中心にある。
「交渉人としてのジェダイ」という類型を完成させた人物でもある。エピソード2の「I hate flying」、エピソード3冒頭の「ジェダイの仕事は交渉だ」、『オビ=ワン・ケノービ』のレイアとのやり取りなど、武力よりも会話と倫理で問題を解決するジェダイ像はオビ=ワンを原型とする。
ジョージ・ルーカス(実写本編)、デイヴ・フィローニ(アニメ)、デボラ・チョウ(2022年配信ドラマ)と、3つの異なるクリエイティブ世代が同一キャラクターを描き継いだ稀有な例である。プリクエルのユアン・マクレガーが2022年に再演して連続性を成立させ、その空白をアニメ三部作が埋めることで、共和国末期〜帝国成立〜ヤヴィン前夜の20年以上が複数メディアで矛盾なく描かれている。
08トリビア
- アレック・ギネスは『新たなる希望』の出演料に加え全世界興行収入の2.25%を分配する契約を結んでおり、これが生涯で最も高額な所得をもたらしたとされる。
- ユアン・マクレガーはアレック・ギネスの声色・所作を研究し、エピソード3末から『オビ=ワン・ケノービ』終盤にかけ意図的に「老ベン」へ寄せる演出が施された。
- デボラ・チョウは『オビ=ワン・ケノービ』全6話を一人で演出した、スター・ウォーズ実写ドラマ史上初の単独監督起用の事例として記録されている。
- 配信ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』はジョン・ウィリアムズがメインテーマ「Obi-Wan」のみを書き下ろし、劇伴本体は『ロキ』のナタリー・ホルトが担当した。
- リーアム・ニーソンは『ファントム・メナス』以来23年ぶりに最終話Ep6でクワイ=ガンのフォース・ゴーストとして実写復帰し、実写と声の両方での継続が完成した。
09よくある質問
旧三部作(エピソード4〜6)の老ベン・ケノービはアレック・ギネス、プリクエル三部作と配信ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』(2022年)の若きオビ=ワンはユアン・マクレガーが演じている。アニメシリーズの声はジェームズ・アーノルド・テイラーが担当する。
本人の師はクワイ=ガン・ジンで、ナブーの戦いでダース・モールに殺された直後にジェダイ・ナイトへ昇格した。自身のパダワンはアナキン・スカイウォーカーで、後にダース・ベイダーとなる彼を導いた。さらに『新たなる希望』以降は息子ルーク・スカイウォーカーを最後の弟子とした。
エピソード3終盤、ジェダイ・オーダー崩壊後にヨーダと協議し、アナキンの双子ルークとレイアを別々に隠す決定をした。ルークはラーズ家に預けられ、オビ=ワンは彼を遠くから見守るためタトゥイーンの荒野に庵を結ぶ。10年後を描く配信ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』はその隠遁期の物語である。
色は青で、防御特化の第3型「ソレス」を主体に、状況によって第4型「アタル」や第1型「シャイ・チョ」を使い分ける。エピソード3以降は愛弟子アナキンを意識し、攻撃的な第5型を避ける精密な剣術が徹底されている。
『エピソード4 / 新たなる希望』から始めるとアレック・ギネスの老ベン像に触れられる。次にエピソード1〜3でユアン・マクレガーの若きオビ=ワンを観て、配信ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』でエピソード3と4の間を補完し、最後にエピソード5・6でフォース・ゴーストとしての導きを観る順序が分かりやすい。
10出典
- StarWars.com 公式キャラクターデータベース: Obi-Wan Kenobi
- IMDb: Alec Guinness
- IMDb: Ewan McGregor
- IMDb: James Arnold Taylor
- IMDb: George Lucas
- IMDb: Deborah Chow
- IMDb: Obi-Wan Kenobi (TV Mini Series 2022)
- IMDb: Star Wars: Episode IV - A New Hope
- IMDb: Star Wars: Episode III - Revenge of the Sith
- Wookieepedia: Obi-Wan Kenobi
- StarWars.com: Obi-Wan Kenobi (Disney+ Series)
- IMDb: Hayden Christensen
- IMDb: Liam Neeson
- IMDb: Moses Ingram