SEELE(ゼーレ)は、国連すら傀儡とする太古から続く秘密結社で、全人類の運命を書き換えようと暗躍する組織である。名称はドイツ語で『魂』を意味し、NERV(神経)・GEHIRN(脳)・WILLE(意志) と並ぶ人体・精神シリーズの最上位概念として置かれている。死海文書(裏死海文書)を所持し、議長 キール・ローレンツ を中心とした評議会で人類補完計画を推進する。TV版・旧劇場版での評議会メンバーは12人(SEELE 01〜12 と刻印された黒いモノリスとして登場)、新劇場版では7人体制に組み替えられ、これは『ヨハネの黙示録』のラッパを吹く7人の天使に対応するものと考察される。ゼーレは特務機関 NERV を配下に置いて操っているが、NERV 司令の碇ゲンドウが計画を奪取して独自に進行させているため、シリーズ後半は『ゼーレ版補完計画』vs『ゲンドウ版補完計画』の暗闘が背景で進行する。
死海文書 — シリーズ全体の予言書
『裏死海文書』はゼーレの行動原理そのものであり、使徒襲来からサードインパクトまでシリーズで起こる全事象が予言として記されている設定。歴史上実在する『死海文書』(クムラン洞窟で1947年以降に発見されたユダヤ教写本群) の名を流用しつつ、その『裏』『非公式部分』に補完計画の青写真が記述されている、というメタフィクション的設定になっている。劇中ではキール・ローレンツや冬月コウゾウが『死海文書通りに事は進んでいる』『これは死海文書にない事態だ』と頻繁に言及し、計画の進行ペースを測る基準として機能する。
モノリス評議会と『2001年宇宙の旅』演出
ゼーレのメンバーは作中で物理的な姿を見せず、議論の場では 黒い直方体のモノリス として登場する。各モノリスには『SEELE 01』から『SEELE 12』までの番号が刻まれており、議長キールが SEELE 01 を担当する。この演出はスタンリー・キューブリック監督の映画『2001年宇宙の旅』に登場する黒いモノリスを明確に意識したものとされ、ゼーレの『人類を次の段階に進化させる』という目標と、映画モノリスの『人類進化の触媒』としての役割が重ね合わせられている。
12人と7人 — TV版/旧劇 vs 新劇場版
TV版・旧劇場版でのゼーレ評議会は SEELE 01〜SEELE 12 の12人体制で、議長キール・ローレンツの他は基本的にモノリス番号でしか識別されない。一方、新劇場版では評議会が7人に再構築されている。これは新約聖書『ヨハネの黙示録』第8章のラッパを吹き鳴らす7人の天使に対応するモチーフと考察され、新劇場版が黙示録的な終末イメージをより強調する方向で改稿されたことを示唆する。新劇場版『Q』では、計画完了とともにゼーレ自身が碇ゲンドウに排除され、Mark.06 と一緒に消滅したとされる。
議長キール・ローレンツ — SEELE 01
キール・ローレンツ(Keel Lorenz, CV: 清川元夢、後に飯田浩太郎) はゼーレ評議会議長で SEELE 01 を担当する人物。劇中で実体として登場する場面では、頭部を機械化した老人として描かれており、半サイボーグ化することで延命している。ロンギヌスの槍と関連する『最初の使徒タブリス』を派遣した張本人でもあり、シリーズ最重要キーパーソンの一人。旧劇場版『THE END OF EVANGELION』では、補完計画完了とともに自身も他のメンバーと統合されて消滅していく描写がある。新劇場版でも基本的に同じ位置づけで描かれる。
ゼーレ vs ゲンドウ — 補完計画の主導権争い
ゼーレ版の人類補完計画は『神に贖罪し、神の子としての新生を目指す』もので、人類全体を一つの完成された存在に統合することを目的とする。一方、碇ゲンドウ版(NERV版) は『神そのものを目指す』もので、真の目的はゲンドウ個人の『ユイとの再会』にある。シリーズ後半、ゲンドウは死海文書の予言から少しずつ逸脱しながら計画を奪取し、ゼーレを欺いて初号機を独占しようとする。旧劇場版で戦略自衛隊が NERV 本部を強襲するのは、ゼーレが計画奪取への報復としてゲンドウを排除しに動いた結果である。
関連ページ
NERV(ネルフ) はゼーレの配下にある組織。人類補完計画 はゼーレの究極目的。ロンギヌスの槍 は計画の必須要素。碇ゲンドウ はゼーレに反旗を翻して自分版の補完計画を進める NERV 司令。
SEELE のよくある質問
本ページに頻出する質問とその回答を Q&A 形式でまとめる。各回答は本文の該当セクションをコンパクトに再述したもの。
SEELE はどんな組織?
国連すら傀儡とする太古から続く秘密結社。ドイツ語で『魂』を意味し、死海文書(裏死海文書)に基づいて人類補完計画を遂行する。NERV はその下部組織。
評議会のメンバーは何人?
TV版・旧劇場版は12人(SEELE 01〜12)、新劇場版では7人体制に再構築されている。議長は SEELE 01 を担当するキール・ローレンツ。
モノリスはなぜ黒い直方体?
スタンリー・キューブリック監督『2001年宇宙の旅』に登場する黒いモノリスへのオマージュ。『人類進化の触媒』としての役割の重ね合わせ。
ゼーレと碇ゲンドウの対立は?
ゼーレ版の補完計画は『神に贖罪し新生する』ことが目的、ゲンドウ版は『神そのものを目指し妻ユイと再会する』ことが目的で、ゲンドウは計画を奪取して独自進行させているため対立構図になる。
本ページの主な参考資料
本ページに記載した事実は、以下の一次情報および ja.wikipedia 各エントリを WebSearch / WebFetch で参照して記述している。記述の現状は2026年5月時点。