加持リョウジは、TVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』第八話「アスカ、来日」(1995-11-22 放送) でドイツ支部からアスカを伴って来日する場面で初登場する30歳の青年である。表向きは 特務機関 NERV 特殊監察部 の職員として配属されるが、その実体は 日本政府所属のスパイゼーレの監察官 を兼ねる三重身分の諜報員。セカンドインパクトの真相と NERV/ゼーレが進める人類補完計画の核心を追い、葛城ミサトの大学時代の元恋人として、ペンギンのペンペンが住み着いている葛城宅にしばしば現れる。担当声優は山寺宏一が TV版・旧劇場版・新劇場版すべてを通して一貫して担当している。

プロフィール — 30歳・NERV 特殊監察部・二重スパイ

加持の公式プロフィールは、生年月日 1985年6月17日・年齢30歳と確定している。身長・血液型は ja.wikipedia 上は記載がなく公式未発表。スイカ栽培・釣り・ヘアスタイルの後ろ髪が個人的な趣味として描かれ、TV版終盤のスイカ畑のシーンはシリーズを象徴するイメージの一つとなっている。表向きの所属は NERV 特殊監察部だが、その実体は日本政府所属のスパイにしてゼーレの監察官(SEELE における「鈴」の暗号名)を務める二重スパイで、第八話「アスカ、来日」以降は NERV 内部から人類補完計画の真相を覗き見る役を担う。

諜報員としての職務 — セカンドインパクトの真相

加持の物語の軸は、セカンドインパクトは事故ではなく人為的な事象だった という真相を追うことにある。日本政府側からは NERV/ゼーレを内偵するスパイとして、ゼーレ側からは NERV 内部の動きをキール・ローレンツに報告する監察官として、両陣営から二重の任務を負って動く。第拾五話「嘘と沈黙」では NERV 司令官室の閉鎖されたエヴァ初号機格納庫に侵入し、初号機に 磔のリリスではない『何か』 が組み込まれている事実をミサトに伝えるなど、視聴者に物語の核心を断片的に開示する役を担う。彼が単独で接触してきた情報は、その後 ミサト・シンジ・リツコの認識を深く揺さぶる材料として機能する。

TVシリーズでの来歴 — 第八話の来日から第21話の暗殺まで

TVシリーズにおける加持は、第八話「アスカ、来日」でアスカと共に「弐号機」を護送してきた NERV 職員として初登場し、ミサトの大学時代の元恋人として葛城宅に出入りする。第拾五話「嘘と沈黙」では葛城宅のベランダでミサトと再会し、初号機の真相に関する情報を渡す。終盤の第拾八話以降は NERV 上層・ゼーレの動きを内偵し、リツコ・ミサトとの三者会話で人類補完計画の輪郭が明らかになる。第21話「ネルフ、誕生」 直前のシーンでゼーレに正体を察知され、TV第21話冒頭で何者かに暗殺される(描写は影のみで犯人特定はない)。死の直前、ミサトに残した留守番電話のメッセージ — 真実を独り見つけ出す手伝いをしてほしい — が彼女のその後の行動を決定づける。

旧劇場版での描写 — シト新生 / EoE

旧劇場版1作目『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』(1997-03-15) DEATH パートでは TV版の総集編再構成のなかで加持の主要シーンが組み込まれる。旧劇場版2作目『THE END OF EVANGELION』(1997-07-19) では加持はすでに故人として扱われるが、ミサトが本部区画爆破前に「加持リョウジが命を懸けて私に託したもの — 私たちは何のために生きているの」と語るシーンや、エレベーター内でシンジに「大人のキス」を残す場面で、加持の存在が彼女の最後の選択の精神的支柱として強く意識される。旧シリーズの加持は、登場期間こそ短いものの、ミサト・シンジの行動原理に深く食い込んだ存在として物語から退場する。

新劇場版での主な差分 — 序 / 破 / Q / シン・エヴァ

新劇場版4部作における加持は、TV版/旧劇とは大きく異なるルートを辿る。『序』(2007-09-01) ではほぼ非登場(ベルリン経由でアスカを護送する役割は新劇では削除)。『破』(2009-06-27) では NERV 主席監察官 として登場し、第3新東京市の山中で「ネブカドネザルの鍵」(後の3号機/ヴンダー関連の鍵)をシンジに託すシーンが置かれる。『Q』(2012-11-17) 本編では一切登場せず、シンジの目線では加持の14年後がブラックボックスとして残る。『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(2021-03-08) ではすでに故人として扱われ、終盤でミサトとの息子 加持リョウジJr.(少年、CV: 内山昂輝) の存在が明かされる。Jr. は第3村でケンスケを「先生」と呼ぶ少年として登場し、加持(Sr.)が サードインパクト阻止のため自己犠牲で死亡した 経緯がミサトの口から語られる形になっている。

関係性 — ミサト / シンジ / アスカ / リツコ

加持の物語は複数の重要な関係軸の交点にある。葛城ミサト (CV: 三石琴乃) は大学時代の恋人で、TV版第拾五話「嘘と沈黙」での再会後、終盤に向かって再接近する。新劇場版『シン・エヴァ』終盤で息子・加持リョウジJr.の存在が明かされ、加持(Sr.)亡き後のミサトの最大の駆動力となる。アスカ・ラングレー (CV: 宮村優子) は第八話「アスカ、来日」での護送以来、彼女が片想いを向ける憧れの大人として描かれる(旧シリーズ)。新劇『式波』では加持との面識はなく、トラウマ削除と並んで新旧の最大の差分の一つ。碇シンジ とはスイカ畑のシーンを通じて「もっと自分の意志で生きてみろ」と諭す擬似父的な関係を結ぶ。赤木リツコ とはミサトを介した三角関係の影を持ち、終盤の人類補完計画の真相を3人で共有する立場にある。

名場面と象徴 — スイカ畑 / 留守電 / 「ネブカドネザルの鍵」

加持に紐づく象徴的なシーンは、TV/旧劇/新劇に分散している。TV版終盤の スイカ畑のシーン でシンジに人生の選択について語るくだりは、加持の擬似父的な側面を象徴する。TV第21話直前の ミサトへの留守番電話 は彼の死後の物語を駆動する決定的な要素となる。旧劇場版 EoE の 本部区画爆破前のミサトの独白 — 「加持リョウジが命を懸けて私に託したもの」 — は加持の精神が彼女に受け継がれている象徴。新劇場版『破』の 山中で「ネブカドネザルの鍵」をシンジに渡すシーン、『シン・エヴァ』終盤で 加持リョウジJr. の存在が明かされ加持の自己犠牲が語られる場面は、新劇場版独自の加持像の到達点となる。

担当声優 — 山寺宏一 (全シリーズ通じて担当)

加持役は1995年のTVシリーズから2021年のシン・エヴァまで、旧シリーズ・新劇場版双方を通して 山寺宏一 が一貫して担当している。山寺宏一は同時期からアニメ・吹替・ナレーションなど幅広い分野で活躍するベテラン声優で、加持の「飄々と女好きを装いながら底の見えない諜報員」というキャラクター造形を成立させた立役者の一人とされる。新劇場版『破』山中のシーンや『シン・エヴァ』終盤でミサトの口から語られる加持の死の経緯を含め、加持(Sr.)に関するすべての本編音源を山寺宏一が担う形になっている。Jr.(少年)は別キャストの内山昂輝が担当する。

出演作品 — TV/旧劇/新劇 主要登場

加持が本格的に登場するのは、TVシリーズ第八話以降・旧劇場版・新劇場版『破』が中心となる。詳細は各作品ページを参照。

関連キャラクター

加持を取り巻く主要キャラクターへのリンク。各キャラページも同じ Wookieepedia 級の構成で用意している。

  • 葛城ミサト — 大学時代の元恋人にして新劇場版で息子の母となる。
  • 碇シンジ — スイカ畑などで擬似父的に接する相手。
  • アスカ・ラングレー — 第八話以降の護送任務以来、旧シリーズでは片想いの対象として描かれる。
  • 赤木リツコ — ミサトを介した三角関係の影を持ち、人類補完計画の真相を共有する立場。

本ページの主な参考資料

本ページに記載した事実は、以下の一次情報および信頼性の高い二次情報を WebSearch / WebFetch で参照して記述している。記述の現状は2026年5月時点。

追加参照: ja.wikipedia「加持リョウジ」(プロフィール / 1985-06-17生 30歳 / NERV 特殊監察部 / 日本政府スパイ・ゼーレ二重スパイ / 第21話暗殺 / 新劇『破』ネブカドネザルの鍵 / 『シン』故人扱い・加持リョウジJr. CV内山昂輝) / ja.wikipedia「葛城ミサト」(加持との関係 / 加持リョウジJr.) / ja.wikipedia「シン・エヴァンゲリオン劇場版」(マイナス宇宙 / WILLE) / 山寺宏一 公式 / evangelion.jp 公式 / khara.co.jp 公式。