エヴァンゲリオン百科事典

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書籍・漫画索引

漫画・原画集・全記録全集・設定資料・画集を、作品系列と資料の役割から探す

エヴァンゲリオンの出版物は、貞本義行による漫画版、別世界を描く派生漫画・小説、映像制作の過程を残す原画集・設定資料集・全記録全集、イラスト集、パンフレット、評論まで広がっています。本索引は、本を発売順に並べるだけでなく、「物語を読む」「映像と漫画の違いを調べる」「作画や設定の一次資料を確認する」「制作当時の証言を探す」という目的から目的の一冊へ進むための案内です。漫画の出来事をアニメ版の事実として混ぜず、再版・愛蔵版・限定版と新作を区別し、資料集の記述がどの作品系列を対象にするかも明示します。

ネタバレ:貞本義行漫画版の完結、第14巻の結末、TV版・旧劇場版・新劇場版4部作の制作資料に触れます。未読・未視聴の作品がある場合は、各節の書誌一覧から先に確認してください。

貞本義行漫画版新世紀エヴァンゲリオン第11巻の公式書影
KADOKAWA公式の漫画版第11巻書影。シンジとカヲルの対立が進む巻。

最初に「物語」と「制作資料」を分ける

書店や公式ストアでは漫画、設定資料、画集、雑誌、パンフレットが同じ『書籍』の棚に並びます。しかし、百科事典で使うときの役割は同じではありません。漫画・小説は、それ自体が場面、台詞、人物経験、結末を持つ物語作品です。原画集や絵コンテ集は、完成映像がどの線とタイミングから組み立てられたかを読む制作資料です。設定資料集は制作時の形状・色・名称・指示を確認する資料であり、物語の全事実を語る小説ではありません。

全記録全集は、フィルムストーリー、脚本、設定、宣伝素材、スタッフ証言など複数種類の資料を一冊または分冊へ収めます。収録範囲が広いからといって、インタビューで語られた制作意図と劇中で起きた出来事を同じ強さの『設定』として扱うことはできません。本索引では各書籍を、物語作品、制作一次資料、公式編集資料、同時代の周辺資料、後年の研究・評論へ分けます。

物語を読みたい漫画版、派生漫画、小説。出来事は作品ごとの系列へ限定する。
絵ができる過程を見たい原画集、レイアウト集、絵コンテ集。完成映像との対応を確認する。
形や名称を確かめたい設定資料集、デザインワークス。対象作品と制作時期を確認する。
制作意図や現場を知りたい全記録全集、インタビュー集、公式ムック、パンフレット。発言者と発言時点を記録する。
イラストを鑑賞したい画集、イラスト集、周年本。初出媒体や描き下ろしを確認する。

貞本義行の漫画『新世紀エヴァンゲリオン』

貞本義行による漫画『新世紀エヴァンゲリオン』は全14巻で完結した独立した物語作品です。アニメ企画と深く関係し、碇シンジ、綾波レイ、惣流・アスカ・ラングレー、渚カヲル、NERV、使徒など多くの要素を共有しますが、TVアニメを漫画へ一コマずつ置き換えた作品ではありません。人物の性格と距離、事件の順序、使徒戦の構成、カヲルの登場とシンジとの関係、補完の描写、最後に置かれる世界が異なります。

KADOKAWAの第14巻公式書誌は、同巻を完結巻として案内し、2014年11月26日発売、196ページ、角川コミックス・エースと記録しています。通常版とは別にプレミアム限定版があり、限定版には追加の収録物があります。同じ第14巻でも版によって付属物が違うため、本編のSTAGEを調べるときは通常収録ページ、限定特典を調べるときは商品版を明記します。

漫画版を記事の根拠に使うときは『アニメでも同じはず』と補わず、巻・STAGE・版を示します。第11巻はカヲルとシンジの関係が大きく動く範囲、第13巻はNERV侵攻とシンジの再搭乗を含む終盤、第14巻は補完と漫画版独自の帰結を収録します。表紙の人物だけで巻の全内容を判断せず、目次と本編を確認します。

漫画版を混同しないための原則
  • 漫画版の出来事は『漫画版では』と明示し、TV版・旧劇場版の人物経歴へ自動的に加えない。
  • 単行本、愛蔵版、電子版の巻分けが違う場合は、STAGE番号を共通の照合軸にする。
  • 通常版と限定版は物語本編の版差と付属特典の差を分けて記録する。

派生漫画は作品ごとに別の入口を持つ

エヴァンゲリオンのコミックには、貞本版以外にも『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd』『碇シンジ育成計画』『学園堕天録』『ぷちえゔぁ』『ピコピコ中学生伝説』などがあります。原作映像の人物名や機体を使っていても、学園生活を中心にする作品、ゲームを起点にする作品、デフォルメ世界のコメディ、独自の敵と能力を置く作品では前提が異なります。

派生漫画を『もし本編が平和だったら』という一文だけで片づけると、作者、掲載媒体、物語の規則、独自人物、完結範囲が見えなくなります。作品記事では、正式題名、漫画担当、原作・原案表記、掲載誌、単行本、物語の起点、主要な独自要素を示します。原作ゲームがある漫画化作品では、ゲーム版と漫画版の筋を一つへ合成せず、どこを受け継ぎ、どこを変更したかを比較します。

アンソロジー、4コマ、トリビュート本には複数作家の短編が収められます。単行本全体を一つの長編物語とは数えません。固有題名と作者を持ち、独立して参照される短編だけを子記事候補にし、情報量の少ない作品は書籍記事の収録作一覧で扱います。これにより、同じ書誌説明を何十ページにも複製せず、検索価値のある単位を保ちます。

小説・ANIMA・文章で広がる世界

小説・文章作品にも、ゲームや映画に付随するノベライズ、独自の時間軸を進む『エヴァンゲリオン ANIMA』、短編・寄稿など複数の型があります。『ANIMA』はTV版と同じ語を使う場面があっても、独自の分岐と機体・人物の変化を持つ派生系列です。小説内の設定をTV版で画面外に起きた事実と見なさず、ANIMA側の年月、組織、エヴァ、使徒・敵対存在の関係として記録します。

ノベライズでは、映像の場面を文章で補う箇所と、著者が構成し直した箇所を分けます。映画パンフレットや限定冊子へ載った短編は、単独販売されない場合でも正式題名、著者、初出、収録商品を残します。電子再録や合本が出たときは新作として二重計上せず、作品の再収録履歴へ追加します。

文章資料は引用しやすい一方、語り手の認識が作品世界の絶対的な説明とは限りません。一人称の回想、作中文書、作者解説、編集部による紹介文を区別し、百科事典本文では誰が、どの媒体で、何を述べたのかが分かる形へ直します。

TV版・旧劇場版の原画集と設定資料

TV版と旧劇場版の制作を調べる代表的な資料には、『Groundwork of EVANGELION』各巻、原画集ダイジェスト、劇場版原画集、TVアニメーション設定資料集があります。Groundworkは完成画面のキャプチャ集ではなく、原画や修正を通して動きと芝居の設計を読む資料です。同じ人物でも担当話・場面・作画監督によって線の役割が変わるため、単に『公式絵』として人物ギャラリーへ消費しません。

EVANGELION STOREの『新世紀エヴァンゲリオン TVアニメーション設定資料集 2015edition』は、1995年のTVアニメ制作時の設定資料を幅広く収録し、一部に1997年劇場版の設定も含むと説明されています。A4横判、全432ページ、1色印刷で、2015年時点で現存するコピーやFAX等をもとにした線の粗い資料も含むことが明記されています。これは資料の欠陥ではなく、制作現場から何が残ったかを含めて保存する性格を示します。

設定画に書かれた寸法、色、可動、持ち物、表情の指示は、人物・機体記事の形態を確認する強い根拠になります。ただし、検討段階の案、採用稿、完成映像で変更された形を区別しなければなりません。記事では資料名とページに加え、設定画上の注記なのか、完成映像でも確認できるのかを示します。

新劇場版の全記録全集とアニメーション原画集

新劇場版では、映画ごとに全記録全集、アニメーション原画集などが刊行されてきました。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 全記録全集』の公式案内は、全台詞を含むフィルムストーリー、設定資料、脚本決定稿、宣伝イラスト、120ページ以上のスタッフインタビューなどを挙げ、512ページの構成を伝えています。一冊の中に完成作品の記録、制作文書、証言が同居するため、どの章を根拠にしたかが重要です。

『:序』アニメーション原画集は、完成した映画の動きへ至る線を追う資料です。『:破』『:Q』では原画集が上下巻に分かれ、収録範囲を巻ごとに確認する必要があります。原画に描かれた未採用の線や修正前の姿は制作過程として価値がありますが、完成映画に存在した事実へ無条件で置き換えません。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版 アニメーション原画集 上巻』は、公式商品説明で前半パート、パリ市街戦、第3村での暮らしを収録し、レイアウト、レイアウト修正、原画、修正原画、一部タイムシートを掲載するA4判352ページの書籍とされています。第3村の記事で生活空間の設計を確認する場合と、人物記事で芝居の変化を読む場合では、同じ原画でも見る項目が違います。

全記録全集の読み分け
  • フィルムストーリーは完成映像の順序・台詞を探す入口にする。
  • 脚本決定稿と完成映像に差があれば、両方を記録して映像を優先する。
  • スタッフインタビューは発言者・収録時期・質問の文脈を残し、作品内事実と解釈を分ける。
  • 設定資料・原画は検討稿、修正、完成稿の段階を確認する。

画集・ムック・パンフレット・インタビュー

貞本義行をはじめとする制作者の画集、版権イラスト集、周年記念本は、人物や機体の別ポーズを見るだけの本ではありません。イラストの初出、描き下ろし、掲載媒体、制作年を追うと、作品公開時の宣伝像や後年の再解釈が分かります。画集へ再録された絵を新作イラストとして数えず、初出と再録を分けます。

劇場パンフレットは、公開時点のスタッフ・キャスト、作品紹介、インタビュー、デザイン、上映情報をまとめた同時代資料です。再上映版や特別版で別パンフレットが作られる場合があり、映画名だけで版を特定できないことがあります。表紙、発行日、上映企画、ページ構成を確認し、後年に判明した情報を公開当時のパンフレットへ逆輸入しません。

雑誌特集、ムック、評論、研究書には、公式監修の有無、取材の有無、執筆者の解釈という差があります。公式ロゴが表紙にあることだけで全記述を劇中設定としません。一方、制作当事者への同時代インタビューやクレジット資料は、公式サイトに残らない制作史を確認する重要な手掛かりです。書誌情報と記事タイトル、執筆者、該当ページを残します。

通常版・限定版・愛蔵版・電子版を見分ける

同じ作品は、通常単行本、限定版、愛蔵版、復刻版、合本、電子版として再刊されます。貞本版コミックスは通常版全14巻に対し、愛蔵版では複数の通常巻をまとめた全7巻構成です。『第7巻』だけでは通常版と愛蔵版で範囲が変わるため、シリーズ名、版型、ISBN、発行日を併記します。

限定版のポストカード、冊子、音声・映像ディスク、ケースは、商品を識別する重要情報ですが、本編そのものと付属物を分けます。電子版は検索性に優れても、紙版とページ番号が一致しない場合があります。出典には利用した版を記し、可能なら章・STAGE・図版名も添えます。絶版と作品の不存在も同義ではありません。

作品を特定正式題名、著者・編者、作品系列
版を特定通常・限定・愛蔵・復刻・電子、版型、ISBN
範囲を特定巻、STAGE、章、ページ、図版・インタビュー見出し
主張の種類を特定劇中描写、設定画の注記、脚本、制作者発言、編集部解説
差分を記録追加収録、描き下ろし、再編集、付属特典、ページ再配置

目的から書籍を探す

漫画版を最初から読みたい通常版全14巻または愛蔵版全7巻。版を混在させず巻対応を確認する。
TV版の人物・メカ設定を見たいTVアニメーション設定資料集とGroundwork。採用稿と完成映像を照合する。
新劇場版の制作全体を知りたい映画ごとの全記録全集。フィルムストーリー、脚本、設定、インタビューを節別に使う。
作画を詳しく見たい作品・収録範囲に合うアニメーション原画集。上下巻の対象パートを確認する。
公開当時の説明を知りたい劇場パンフレット、当時の公式ムック、雑誌インタビュー。発行日を記録する。
イラストを見たい画集・イラスト集。初出、再録、描き下ろし、作者を確認する。

個別書籍記事では、書誌だけで終わらせず、何を収録し、どの作品・場面・人物を調べられ、他の版と何が違うかを説明します。漫画には巻・章の物語導線、資料集には完成映像との照合先、画集には初出一覧、パンフレットには上映企画との関係を置きます。作品・媒体索引各話・章索引、人物・機体・用語記事から相互に移動できるようにします。

よくある疑問

漫画版はアニメの原作ですか

単純な原作漫画ではありません。アニメ企画と深く関係しながら別媒体で展開し、人物像、事件の順序、使徒戦、結末に独自の構成を持つ全14巻の作品です。

全記録全集があれば他の資料集は不要ですか

目的が異なります。全記録全集は完成作品・脚本・設定・証言を横断しますが、原画集は作画の線、設定資料集は制作指示、画集はイラストと初出の把握に強みがあります。

原画や脚本にある場面は本編で起きたことですか

完成映像に採用されているかを確認する必要があります。制作途中の案や脚本から変更された場面は、制作過程として記録し、本編の確定描写とは分けます。

愛蔵版と通常版はどちらを読めばよいですか

物語を読む目的なら、入手しやすさや版型で選べます。ただし巻数の対応と付属物が異なるため、百科事典で出典に使う場合は利用版を明記してください。