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ANNA MOVIESHUNTER×HUNTER

物語 / 単行本

HUNTER×HUNTER 第31巻

漫画『HUNTER×HUNTER』第31巻「参戦」を解説。アルカの能力と移送、会長選挙、レオリオの一撃、イルミとヒソカの追跡を収録話順に整理する。

No.417まで対応更新 2026.08.13

第31巻「参戦」はNo.321からNo.330を収録し、2012年12月4日に発売された。瀕死のゴンを救うためキルアアルカを屋敷から連れ出す一方、ハンター協会では会長選挙が続く。

ゾルディック家の内紛、イルミヒソカの追跡、レオリオの選挙参戦が並行する。救命の期限が、家族だけの秘密だったアルカの能力を協会規模の争いへ近づける巻である。

基本情報

HUNTER×HUNTER 第31巻の基本情報
媒体漫画単行本
巻数第31巻
巻題参戦
収録話No.321〜No.330
発売日2012年12月4日

投票率が届かない会長選挙

会長選挙は投票を重ねても、有効成立に必要な投票率へ届かない。協会員が棄権を続ければ、候補者の得票だけでは次の段階へ進めない。

十二支んは規則を変えず、参加を促す方法を議論する。パリストンは停滞そのものを楽しみ、運営側の焦りを選挙戦へ利用する。

この時点の争点は誰が一位かだけではない。協会員を投票所へ来させる力も、会長候補の影響力として可視化される。

隔離されていたアルカ

キルアは実家へ戻り、シルバにアルカとの面会を求める。家族は彼女を一人の子どもとしてではなく、制御不能な危険物に近い扱いで隔離してきた。

シルバはアルカの内側に家族とは別の何かがいると説明し、被害の可能性を先に置く。キルアはその呼び方を拒み、妹として接する。

ゴンの状態を治せる可能性があるため面会を急ぐが、救命だけを理由にアルカを道具として連れ出せば、家族と同じ扱いになり得る。

おねだりとお願いの連鎖

アルカは三つのおねだりをかなえた相手に、次のお願いを一つ実現させる。願いが大きいほど、その後のおねだりは苛酷になる。

四回続けて拒否すると、拒んだ本人だけでなく関係者へ死が及ぶ。犠牲の規模は直前に実現したお願いの大きさと結び付く。

家族は過去の事例から規則を推測しているが、全条件を同じ精度で把握してはいない。キルアだけが知る例外が、追跡側の危険計算を狂わせる。

イルミが恐れる大量死

イルミは、ゴンほど重い損傷を治せば次のおねだりで数万人が死ぬ可能性があると考える。ゾルディック家全体へ被害が届く事態を避けたい。

そこでヒソカへ協力を求め、キルアを止められない場合はアルカを殺す計画を話す。家族を守る判断が、妹の生命を切り捨てる結論へ向かう。

ヒソカは依頼の安全性より、誰を殺せばイルミやキルアが最も望ましい相手になるかを考える。協力関係にも個人的な戦闘欲が混ざる。

治療には接触が必要

アルカの治療は対象へ触れる必要があるため、病院へ連れて行かなければならない。写真や伝言だけで遠隔治療を完了できない。

シルバは外出を認めても、ゴトー、カナリア、アマネを同行させ、ツボネにも監視を命じる。許可と自由は同じではない。

移動中におねだりが始まれば周囲を巻き込むため、執事たちは距離と接触を管理する。救命の道程そのものが能力条件を抱える。

除念師でも治せないゴン

協会が用意した除念師は、ゴンの身体を見て自分には治せないと判断する。通常の付着念を外す仕事だけでは、誓約で失った状態へ対応できない。

この不可能判定により、キルアが選んだアルカへの依存度はさらに上がる。別の安全な治療へ切り替える余裕が失われる。

ゴン本人は意思を伝えられず、周囲が救命手段を選ぶ。治療の代価を本人へ確認できないことが、キルアの責任を重くする。

レオリオが殴ったジン

選挙会場へ現れたレオリオは、ジンが入院中のゴンへ会いに行かない理由を問い詰める。父としての態度を候補者本人の前で問題にする。

ジンの返答へ怒ったレオリオは、離れた床から拳を出す念能力で顔を殴る。公衆の前で十二支んの一人を倒した映像が協会員へ広がる。

一撃は政策演説ではないが、ゴンを思う率直さが支持へ変わる。レオリオは立候補を準備していなかったまま、選挙の有力候補へ押し上げられる。

投票率95パーセントと候補の絞込み

レオリオの参戦で選挙への関心が高まり、投票率は95パーセントへ達する。規定を満たしたため候補者数を段階的に絞る投票へ進む。

上位16人、上位8人、上位4人と範囲が狭まり、パリストン、レオリオ、チードルミザイストムが残る。

順位上昇はレオリオが会長職を望んだ結果ではない。ゴンを助けるためジンへ向けた怒りが、協会員の期待を集めた結果である。

針人間による道路封鎖

イルミは一般人へ針を刺し、移送車両を襲わせる。多数の操られた人間を道路へ置き、キルアが正面から病院へ進めない状況を作る。

針人間は本人の意思で襲撃しておらず、倒す側は無関係な犠牲を増やす危険を負う。家族内の争いが外部の市民へ拡大する。

キルアは神速で包囲から抜け、アルカを抱えて先行する。同行者と車両を残す判断は、治療期限を優先した分離である。

ゴトーを殺したヒソカ

追跡を止めるため森へ残ったゴトーは、硬貨を高速で飛ばしてヒソカと戦う。執事として主人の移動時間を稼ぐ。

ヒソカは伸縮自在の愛で硬貨の軌道と周囲の物を利用し、最後にゴトーの首を落とす。勝敗はキルアへすぐ伝わらない。

ゴトーの死後もカナリアとアマネは追跡を続け、ツボネは車両へ変身して二人を乗せる。一人の犠牲で移送任務全体を止めない。

救命と選挙が交差する参戦

巻題の参戦は、レオリオが会長選挙へ押し上げられる出来事と、イルミとヒソカがアルカ争奪へ加わる出来事を重ねる。

レオリオの支持が増えるほど、病院のゴンは協会員の注目を集める。秘密裏に進めたいアルカの治療と、公的な選挙の話題が同じ患者へ接近する。

キルアは家族の規則を隠したまま救命へ進み、イルミは不足した情報で最悪の被害を計算する。双方とも、相手が何を知るかを完全には共有しない。

アルカを家族と呼ぶか怪物と呼ぶかは、能力の危険だけで決まらない。誰が人格を認め、誰が被害の装置として扱うかという家族内の立場を表す。

お願いの大きさとおねだりの代価が連鎖する規則は、単発の万能能力ではない。過去の利用者が残した負債を、次に接する者が受ける構造である。

イルミは大量死を避けたい点では合理的な危機意識を持つ。しかし治癒時の例外を知らないため、アルカ殺害が唯一安全だと早く結論づける。

キルアも全規則を家族へ説明しない。説明すればアルカをさらに利用される恐れがあり、隠せば追跡側が最悪の想定で動くという交換条件がある。

レオリオの念能力は、離れた相手へ床を介して拳を出す。医療を学ぶ人物の能力としての応用は後に示されるため、本巻の一撃だけで全条件を確定しない。

ジンは殴られる可能性を読んでいても避けず、レオリオが支持を得る流れを受け入れる。父としての無関心と選挙戦術が同じ態度へ見えるため、周囲の評価が割れる。

会長選挙の得票は、人物の戦闘力順位ではない。協会員が任せたい役割、現会長への反発、演説や事件の印象が票へ変換される。

純潔の聖騎士隊はイルミ討伐へ動くが、ヒソカとイルミに崩される。大人数の正義を掲げても、相手の能力と目的を把握しなければ市民を守れない。

ヒソカはテラデインまで殺し、選挙候補の人数へ間接的に影響する。協会内部の政治と無関係に見える殺人が、投票可能な人物を減らす。

ツボネの変身は乗り手のオーラを燃料にするため、単独で無制限に追跡できない。アマネとカナリアが同行する意味が移動能力の条件にもある。

キルアが飛行船へ移る選択は速度を得る一方、位置を完全には隠せない。病院という目的地が定まっているため、追跡者は先回りを続けられる。

ゴンの治療は私的な友情から始まっても、十二支ん、選挙候補、ゾルディック家、一般市民を巻き込む。救う対象が一人でも、手段の危険は社会へ広がる。

第31巻の巻末で候補は四人まで絞られるが、会長も治療結果もまだ決まらない。二つの競争は同じ時間に進み、次巻で病院へ集約される。

選挙と救命が同時に動く一冊

第31巻の選挙は会長を決める制度である一方、レオリオにとってはゴンを救う手段を持つハンターへ訴える場所でもある。演説や得票の変化を政争だけとして読むと、会場の支持が急に彼へ集まった理由を取り落とす。

キルアがアルカを連れ出す計画では、能力の規則を知る者が誰かという問題が移動経路そのものを左右する。イルミは最悪の犠牲者数を基準に介入し、キルアは治す場合の条件が別だと考える。両者は同じ能力を見ても、守る対象と許容する危険が異なる。

ゴトー、カナリア、アマネ、ツボネは全員が護衛側にいても、命令元と判断基準は同一ではない。追跡者からアルカを遠ざける役目、キルアの行動を監視する役目、移動手段になる役目が分かれ、護衛隊の内部にも緊張が生じる。

レオリオがジンを殴った場面は、念能力の公開と選挙情勢の転換を一度に起こす。ゴンの見舞いへ行かないジンへの怒りが会場の感情を代弁し、政策や派閥を持たなかった候補が決選圏へ押し上げられる。

巻末で候補者が絞られても、会長選とゴンの治療はまだ同じ解決へ収束しない。パリストン、レオリオ、チードル、ミザイストムが残る政治的な争いと、キルアが進める救命は別の場所で続き、互いの結果だけが接近する。

HUNTER×HUNTER 第31巻が残したもの

第31巻は、アルカを連れ出すキルアの救命行と、レオリオが加わる会長選挙を並行させる巻である。

イルミは能力の代価による大量死を恐れ、ヒソカと共に移送を妨害する。規則を知る範囲の差が家族内の争いを市民へ広げる。

選挙は上位四人まで絞られ、アルカは病院へ近づく。ゴンを巡る私的な救命と協会の公的な選択が次巻で交わる。

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