願い・契約は本作のシステムの入口であり、インキュベーターと少女の間で交わされる取引である。キュゥべえは選んだ少女に対し『君の願いを1つ叶える代わりに、魔法少女になって魔女と戦う使命を負ってほしい』と持ちかける。契約が成立すると少女の魂はソウルジェムとして肉体から抽出され、肉体は遠隔操作される人形へ変わる(=第6話で開示される真実)。願いの内容と願う者の背負う『因果率(運命のしがらみ)』の大きさによって、契約後の魔法少女としての魔法係数=基礎能力値が決定される。
因果率と魔法係数 — 力の根源
願いの規模は願う者の背負う因果率に比例する。因果率とは『運命のしがらみ』『他者との関係性の総量』のような概念で、これが大きいほど願いの規模も魔法少女としての基礎能力値も大きくなる。まどかは何度ものほむらの時間遡行で因果率が異常に膨れ上がっており、最終的に『全宇宙・全時間軸の魔女を消し去る』スケールの願いが可能になる。
主要5人の願い
巴マミ: 交通事故で死にかけた自分の命を救うこと(両親は死亡)。佐倉杏子: 父の説教を世間が真剣に聞くようにすること(結果父は破滅)。美樹さやか: 上条恭介のヴァイオリンを再び弾けるようにすること(治癒願いで自身の魔女化を早める)。暁美ほむら: まどかとの出会いをやり直し、まどかを守ること(時間操作能力獲得)。鹿目まどか: 全ての魔女を、生まれる前に消し去りたい(円環の理創設)。各人の願いと結末の対比がシリーズの倫理的問いを構成する。
契約の不可逆性 — 引き返せない取引
一度契約してソウルジェム化された魂は、元の肉体に統合し直すことが基本的にできない。契約後の魔法少女は『死』『魔女化』『TV最終話以降は円環の理による救済』の3択でしか物語から退場できない。この不可逆性が、契約の倫理的歪みを生む決定的要因となる。キュゥべえは契約時にソウルジェム化を事前説明せず、第6話で初めて明かされる構造がそれを象徴する。
『願い』の選び方 — 倫理的トラップ
願いは契約者本人のためのものでなくてもよく、他者の救済(さやか)や時間操作(ほむら)など、無私や手段的な願いも認められる。むしろそういった『大きな願い』ほど魔法係数が高くなるが、同時に契約者の絶望リスクも高まる。さやかの『恭介の腕を治す』は結果的に治癒願いが自身を縛り、最も早い魔女化を招いた典型例。願いそのものに罠が仕込まれているシステム設計と言える。
[新編]叛逆以降 — システムの部分的書き換え
TV最終話で円環の理が成立し、[新編]叛逆でほむらがそれを書き換えた結果、契約システム自体は引き続き存在するが、ソウルジェム→魔女化のサイクルは部分的に再構成される。新世界での契約条件・対価・救済方式は『[ワルプルギスの廻天]』で本格的に描かれる予定。
関連ページ
インキュベーター(契約相手)、魔法少女(契約後の姿)、ソウルジェム(魂の抽出形態)、魔女化(契約の終着点)、円環の理(救済法則) を併読。
願い・契約 のよくある質問
本ページに頻出する質問とその回答を Q&A 形式でまとめる。各回答は本文の該当セクションをコンパクトに再述したもの。
願いには制限ある?
原則として願う者の因果率の範囲内ならどんな願いでも可能。だが大規模な願いほど魔法係数も高くなる代わり契約者の絶望リスクも上がる、というトレードオフがある。
契約後に願いをやり直せる?
できない。契約は不可逆で、魂はソウルジェム化されたまま元には戻らない。
他人のための願いはあり?
あり。さやかは恭介のために、ほむらはまどかのために願う。むしろ無私の願いの方が因果率が大きくなりやすい傾向すらある。
『魔法係数』はどう測定する?
劇中の物理単位としては明示されないが、概ね因果率に比例する。まどかは観測史上最大の魔法係数を持つとキュゥべえに語られる。
契約せずに済む方法は?
キュゥべえに声をかけられたとしても拒否は可能。本作で唯一最後まで契約を拒み続けるのが鹿目まどかであり、その姿勢が最終的にシリーズの結末を決定づける。
本ページの主な参考資料
本ページに記載した事実は、以下の一次情報および ja.wikipedia 各エントリを WebSearch / WebFetch で参照して記述している。記述の現状は2026年5月時点。