宇宙人口の半分が指で消えた世界で、残された六人と仲間たちが時間そのものを盗みに出る。インフィニティ・サーガ22作の積み重ねを「アベンジャーズ、アッセンブル」の一語へ収束させた、シリーズ最大の終章。
マーベル・スタジオ製作、ディズニー配給。脚本は前作からの続投マルクス/マクフィーリー。181分というシリーズ最長の尺を、インフィニティ・サーガ22作の伏線回収と総決算に充てた、フェーズ3クライマックス。
『インフィニティ・ウォー』ラストで宇宙人口の半分が塵となり消えた5年後の世界から始まり、量子領域経由のタイムヒースト、最終決戦、アッセンブル、トニーの犠牲、キャップの引退までを描く。直後は『スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム』へ繋がる。
公開当時は世界興収約27.97億ドルで一時『アバター』を抜き歴代1位を獲得(後の『アバター』再公開で再逆転)。第92回アカデミー賞で視覚効果賞ノミネート。批評家・観客スコアともシリーズ最上位クラスで、興行・文化現象としても歴史的事件となった。
冒頭のホークアイ家族喪失、トニーとネビュラの宇宙漂流、サノス首切り、5年後の世界、量子領域経由のタイムヒースト、過去2012年ニューヨーク・2013年アスガルド・2014年モラグ/ヴォーミア・1970年キャンプ・リーハイ、新生サノス侵攻、ポータルとアッセンブル、トニーのスナップ、ナターシャの犠牲、キャップの返却任務までを正面から取り扱う。
目次 38項目 開く
概要
『アベンジャーズ/エンドゲーム』(Avengers: Endgame)は、アンソニー・ルッソとジョー・ルッソが監督を務めたアメリカのスーパーヒーロー映画である。2019年4月26日に米国・日本ほか世界各地でほぼ同日公開され、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の第22作にあたる。シリーズの章立てではフェーズ3のクライマックスにして、2008年の『アイアンマン』から続く「インフィニティ・サーガ」三幕22作の最終章として設計された。
脚本はクリストファー・マルクスとスティーヴン・マクフィーリーが前作『インフィニティ・ウォー』から続投し、当初は二部作として一本の原稿で執筆されたものを二作に分割するかたちで完成させた。撮影もほぼ前作と連続して英国・米国アトランタを拠点に行われており、本作は前作の延長線上の完結編というよりも、当初から一つの長編として構想された後半パートとして扱われている。
物語の核は明快である。『インフィニティ・ウォー』のラストで、サノス(ジョシュ・ブローリン)が六つのインフィニティ・ストーンをガントレットに揃え、指を鳴らして宇宙の全生命の半分を塵に変えた——この出来事を、生き残ったアベンジャーズが「どうにか取り消す」物語である。だが、その「どうにか」は単なる時間遡行ではなく、量子領域を利用したタイムヒースト(時間強奪)として組まれ、シリーズ過去作の現場へヒーローたちが直接踏み込んで宝物(インフィニティ・ストーン)を奪い返すという、ファンサービスと物語的決算を兼ねた構造で描かれた。
本記事は結末を含む全編の内容に踏み込む。トニー・スタークの犠牲、ナターシャ・ロマノフの自己犠牲、ソーの王位放棄、スティーブ・ロジャースの引退、サノスとガントレットの最後、最後のポータルから始まる「アベンジャーズ、アッセンブル」——シリーズ最大級のネタバレを前提とした構成となっているため、未見の方はまず本編を鑑賞してから読むことを勧める。
- 原題
- Avengers: Endgame
- 監督
- アンソニー・ルッソ/ジョー・ルッソ
- 脚本
- クリストファー・マルクス/スティーヴン・マクフィーリー
- 音楽
- アラン・シルヴェストリ
- 撮影
- トレント・オパロック
- 編集
- ジェフリー・フォード/マシュー・シュミット
- 米国公開
- 2019年4月26日
- 日本公開
- 2019年4月26日
- 上映時間
- 181分
- ジャンル
- スーパーヒーロー、アクション、SF、群像劇
- シリーズ区分
- MCUフェーズ3・第22作/インフィニティ・サーガ完結編
あらすじ
以下は結末までを含む全編のあらすじである。物語は四つの幕で構成される——指鳴らし直後の喪失、22日後の宇宙漂流とサノスの首、5年後の世界とアントマン帰還、量子領域経由のタイムヒースト、現代に戻った後のニューヨーク最終決戦、そしてトニーのスナップとキャプテン・アメリカの帰還。順を追って詳細を辿る。
指鳴らし直後——失われた家族
映画は前作のクライマックスの宇宙ではなく、地球の郊外、クリント・バートンの裏庭から始まる。クリント/ホークアイ(ジェレミー・レナー)は妻ローラと三人の子供たちと夕暮れの芝生で過ごしており、娘ライラに弓を教えている。「もう少しだ、いいぞ」——その瞬間、娘も妻も息子たちも声を上げる暇もなく塵となって消える。クリントは振り返り、誰もいない芝生を見つめる。前作のラストで宇宙の半分が消えたという宣告が、ここで初めて「ひとつの家族の崩壊」として観客の胸に届く。22作のシリーズで最も短く、最も強い書き出しの一つである。
場面はトニー・スタークとネビュラに移る。サノスとの戦いで宇宙船ベネターに乗ったまま深宇宙に取り残された二人は、酸素も燃料も食料もほぼ尽きた状態で漂流している。トニーは録音装置に向かって、ペッパー・ポッツへの遺言めいたメッセージを残し続ける。「ヘルメットの中に消費できる残り時間は六時間だ。蜘蛛の子も逃げ出すような場所だな……」。瀕死のトニーの姿は、シリーズの最初の主人公がたどり着いた最も孤独な底である。
そこへ、地球軌道に到達したキャプテン・マーベル/キャロル・ダンバース(ブリー・ラーソン)がベネターを救出し、サンクチュアリ施設へ運ぶ。生還したトニーをペッパー(グウィネス・パルトロウ)が抱きしめ、再会の場で彼はスティーブ・ロジャースに「お前があの時いれば」と疲労した怒りをぶつける。生存メンバー——スティーブ、ナターシャ、ローディ、ブルース、ロケット、ソー、ネビュラ、キャロル——は、サノスがどこにいるか、奪われたストーンで何ができるかをまず把握しようとする。
22日後——『庭に植えた』ガントレット
ネビュラはサノスの居場所として、養父が「引退する」と語っていた『庭の惑星』を特定する。生存組はキャプテン・マーベルの宇宙巡航能力に支えられて惑星へ向かう。たどり着いた農地のような景色の中で、サノスは独居老人のように一人で穀物を育てて暮らしていた。重要なのは、彼の左手のガントレットが既に焼け焦げていることである。サノスは自白する——指鳴らしの直後、自分自身がストーンを使ってストーンを破壊した、と。
「私は不可避だ。やったことを再現される心配のない宇宙を選んだ」と語るサノスを前に、ソーは交渉も拷問も挟まず、雷を握ったストームブレイカーでサノスの首を一刀のもとに斬り落とす。生存組の言葉を奪う、シリーズの想定をはずす凶行である。だが斬っても何も戻らない。ストーンはすでに分子レベルまで還元されてしまっており、宇宙の半分は復帰しない。
この衝撃的な22分間で本作は、観客が前作から期待していた「リベンジ」という直接的な解決を意図的に放棄してみせる。映画はここで一度ブラックアウトし、画面に控えめなフォントで『5年後(FIVE YEARS LATER)』とだけ表示される。物語はここから、復讐ではなく喪失そのものを生き残った人間がどう乗り越えるかという、より長く重い問いへ移行する。
5年後の世界とアントマンの帰還
5年が経過した世界では、街の至る所に「行方不明者」追悼板が掲げられ、トリ・ヤード(ホールフーズ)には品物が並ばず、地下鉄もスタジアムも閑散としている。サンフランシスコでは、量子領域に取り残されていたスコット・ラング/アントマン(ポール・ラッド)が、ネズミが偶然レバーを踏んだことで通常空間に戻ってくる——彼の体感では『5時間』だが、外では5年が過ぎていた。スコットは行方不明者リストの中で娘キャシーの名前を探し、見つからずに号泣したあと、住宅街の窓越しに大きく育った娘と再会する。
アベンジャーズ施設では、運営の代表となったブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)が、銀河規模のホログラム会議室で、オコエ、キャプテン・マーベル、ロケット、ローディら遠隔メンバーから状況報告を受けている。サブマリン火災、メキシコ沖の海上騒動、宇宙の海賊問題——半分を失った宇宙の管理が、彼女に重くのしかかる。スティーブ・ロジャースは遺族のためのカウンセリング・グループを主催し、自分でも誰よりも、その椅子に座って前へ進めない。
そこへスコットがやってくる。「量子領域では時間が違う。一日が一秒だ。ストーンを壊せなくても、過去へ取りに行くことならできる」——その仮説が、シリーズの後半を駆動する種子になる。スティーブとナターシャは一度はトニーを訪ねるが、ペッパーとの間に娘モーガンを授かり、湖畔のキャビンで第二の人生を歩んでいるトニーは、即座に協力を拒む。「俺はこの娘の父親だ。これ以上の何かが欲しいか?」——その夜、ガレージでウェブを叩いて再現に成功する『EPR=Mobius時間旅行モデル』が、物語をふたたび動かす。
ニュー・アスガルドのソー、ハルクとブルースの統合
ナターシャとロケットがソーを迎えに向かうのは、ノルウェーの海辺に置かれた『ニュー・アスガルド』である。難民となったアスガルド人がノルウェー政府の協力で築いた小さな漁村で、王位を継いだはずのソーは、髪も髭も伸び放題、長期間ビールを飲み続けて腹回りが大きく変わった姿で、暗い小屋に引きこもっている。彼はサノスの首を斬っても妻ジェーンも母フリッガも兄ロキも戻らないという事実に押し潰されており、王の役割もコーグやミークに任せて自分は逃げている。「俺は前にも一度やった、しくじった、それだけだ」と独白する彼を、ロケットが半ば強引に連れ出す。
並行して、ブルース・バナー/ハルク(マーク・ラファロ)は5年のあいだに自分のガンマ放射線研究を進め、知性と理性をブルースのままに、肉体だけをハルクに統合した『プロフェッサー・ハルク』として再起している。スコットがアントマン量子スーツで実験を試みる場面で、ハルクは年齢のずれや若返り・老化の事故を起こしてしまうが、これは観客に対する重要なルール提示でもある——時間旅行は『過去を変える』のではなく、『過去から物を持ち帰る』類のものでしか成立しない。
トニーが完成させた『時間GPS』をブルースが組み合わせ、アベンジャーズ施設に量子トンネル(量子領域経由のタイム・ゲート)が築かれる。第一回テスト走行はスコットの過去への小旅行で、彼は『5秒前』ではなく『若返り』『老化』『13歳の自分』を一度に経験する。ここで観客は本作のタイムトラベルが、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』式の歴史改変ではなく『ある時点の物体を、別の宇宙線上に置いてくる』形式であると明示される。
タイムヒースト作戦——『過去からストーンを盗む』
全員が会議室に揃い、白板の前に並ぶのは黄金色のシリーズで最も学術的な5分間である。ホワイトボードに六つのストーンの過去現在の位置が書き出され、誰がどこへ向かうかが割り振られていく。アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ハルク、アントマンは2012年のニューヨークでチタウリ戦のあと——マインド・ストーン(ロキの杖)、タイム・ストーン(エンシェント・ワンのアマレット)、スペース・ストーン(テッセラクト)の三つを同時に確保するため。ソーとロケットは2013年のアスガルドでリアリティ・ストーン(エーテル)を、つまりジェーン・フォスター(ナタリー・ポートマン)の体内から。ローディとネビュラは2014年のモラグ星でパワー・ストーン(オーブ)を、ホークアイとブラック・ウィドウは同じく2014年のヴォーミアでソウル・ストーンを。
全員が量子スーツに着替え、円形の量子ゲートを潜って同時に飛び立つ。ここから物語は一度に四つの過去に分岐し、観客はシリーズの過去作の現場——『アベンジャーズ』のニューヨーク決戦、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』のアスガルド王宮、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のモラグ、『インフィニティ・ウォー』で語られたヴォーミア——を、ヒーロー側の二度目の視点から見直すことになる。本作のタイムヒースト・パートは、シリーズの自己引用と再演を組み込んだファンサービスの極致であると同時に、過去への侵入が必ず代償を生むという物語的必然を着実に積み上げていく。
2012年ニューヨーク——三つのストーンを同時に
アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ハルク、アントマンの四人は、2012年『アベンジャーズ』のクライマックス、サンクタム前のスターク・タワー周辺へ降り立つ。ハルクはエンシェント・ワン(ティルダ・スウィントン)にタイム・ストーンを譲り渡してもらうため、サンクタム屋上で交渉に挑む。ブルースは初めて自分の名前で、自分の声で『プロフェッサー』として振る舞い、サノスの全宣告と未来の崩壊を順序立てて説明する。エンシェント・ワンは最終的に、『分岐宇宙が生まれない』ことを条件にアマレットを彼に手渡し、ドクター・ストレンジへ続く責任までを彼に託す。
アイアンマンとアントマンはチタウリ襲来後のロビーで、ロキを連行する2012年のトニー一行に紛れ、テッセラクトの入ったブリーフケースを奪う計画に挑む。だが計画は崩壊する——スコットがトニーの心臓を強打しすぎて2012年トニーが気絶し、騒動の中で2012年ロキが床に滑り落ちたテッセラクトを手にして、その場から消える。これが後年の『ロキ』シリーズ全体を成立させてしまう分岐の発生点である。仕方なくトニーは1970年へ更に遡る案を提案する。
同じ時間軸でキャプテン・アメリカは別の任務を負う。ロキの杖を奪取するためエレベーターでスターク・タワーへ向かう途中、2012年版の自分自身と一対一で遭遇し、激しい肉弾戦になる。最終的に、現在のキャップが2012年のキャップに向かって「バッキー……は生きてる(Bucky... is alive.)」と囁き、相手を一瞬硬直させて昏倒させる。「あいつ、本当に美しいケツしてるよな(That is America's ass.)」というキャップ本人の自嘲ジョークは、本作で最も愛される一行になる。
アスガルド2013/モラグ2014——母との再会、ピーターの妨害
ソーとロケットは2013年『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』の時代のアスガルドへ飛ぶ。リアリティ・ストーン(エーテル)はジェーン・フォスターの体内に取り憑いており、それを王宮の薄暗い廊下で抽出する任務である。だがソーは廊下の途中で、生きている母フリッガ(レネ・ルッソ)を遠目に見てしまう。母はソーの異常をひと目で見抜き、彼が未来から来たことを察したうえで、語りかける。「失敗してこそ、本当に何者なのかが分かる」——シリーズ屈指の母子の対話が、ニュー・アスガルドで腐っていたソーを一人の戦士へ立て直す。ロケットはエーテルを抽出して帰還し、ソーはムジョルニア(過去のこの時点ではまだ破壊されていない)の元にそっと手を伸ばし、ハンマーが彼の手元に飛んでくる。「私はまだ価値がある」と独白する瞬間が、後の彼の戦線復帰を担保する。
ローディとネビュラは2014年のモラグ星へ。ピーター・クイル/スター・ロード(後の言及)が踊りながらオーブを盗みに来る、まさにあの場面である。ローディは彼を物陰から殴り倒して気絶させる。シリーズ中もっとも観客が笑ったショットの一つだが、これは同時に最大級の地雷を踏ませた瞬間でもある。ネビュラはオーブの儀式装置を起動するが、量子スーツ内部の通信が2014年のサンクチュアリにいる若いネビュラと部分的にリンクしてしまい、彼女の記憶と肉体が二人のあいだで共有されてしまう。2014年のサノス(玉座のままのサノス)は、未来から来たアベンジャーズの全計画を、若いネビュラの脳内モニターから盗み見る。
本作の物語が決定的に陰り始めるのは、この『ネビュラ通信』の場面である。2014年のサノスはまだガントレットを持っていない若さで、宇宙人口の半分どころか全人類を消し去る計画へ目的を引き上げ、未来のネビュラを地雷として未来へ送り出す決断をする。観客が時間旅行コメディに浸っていた地面が、ここで音もなく崩れていく。
ヴォーミア——ナターシャの自己犠牲
ホークアイとブラック・ウィドウは、ソウル・ストーンを取りに2014年のヴォーミアへ降り立つ。岩壁の端にいる『紅の頭蓋骨(レッドスカル、声:ロス・マルキャンド)』が二人を案内する。前作で語られたソウル・ストーンの条件——『最も愛する者の命を捧げた者だけが手にできる』——を二人は知っている。岸壁の途中で、二人はお互いを文字通り抱き合いながら、相手を岸壁に縛りつけ、自分が落下しようと取っ組み合いを始める。
「私を行かせて、君は家族のもとへ帰れ(Let me do it.)」とクリントが言い、「私はあなたを家族のもとへ帰すために来た(You won't.)」とナターシャが返す。最終的に、ナターシャがロープを切り、岸壁から飛び降りる。クリントは間に合わなかった指先で岩を握り、ナターシャは石の床に静かに横たわっている。場面はソウル・ストーンの黄色い水面に浮かび、クリントが小さなオレンジ色のオーブを手のひらに握り締めて立ち上がる。
ナターシャの死は、本作で最も賛否が分かれた場面のひとつである。『ブラック・ウィドウ』の彼女自身の単独作が未公開だった2019年の公開時点で、女性主人公の死がソウル・ストーンの条件として消費されたことに対する批判は強く、ルッソ兄弟・ファイギも本作Blu-rayの監督解説で代替案(彼女自身が量子GPSを破壊して残る、クリントを撃って自分が死ぬ等)の検討経緯に触れている。残されたアベンジャーズ施設で、ストーンを手にしたクリントが膝をつき、トニー、スティーブ、ソー、ブルースが沈黙したまま彼女を悼む場面は、本作のあらゆる勝利が彼女ひとりの命の上に立っているという事実を観客に焼き付ける。
1970年キャンプ・リーハイ——テッセラクトと父との再会
2012年でテッセラクトを取り逃がしたトニーとスティーブは、量子粒子も残り少ない状態で、より深い過去——1970年のニュージャージー州キャンプ・リーハイ陸軍基地——へ飛ぶ。ここでは、若き日のハワード・スターク(ジョン・スラッテリー)が研究所長で、テッセラクトもまた地下の保管室に静かに置かれている。トニーは父と廊下ですれ違いざまに、父子の関係について一言ずつ言葉を交わす。ハワードはまだ生まれていない息子(=映画の中の今のトニー本人)について語り、「彼が私より優れた人間になってほしい」と独白する。撮影現場で、ハリソン・フォードに渡されかけたシナリオの代わりにジョン・スラッテリーが帰ってきたこの場面は、シリーズの起点『アイアンマン』の主題に長い円を描いて閉じる。
スティーブのほうも、ハンク・ピムが研究員として滞在していたパイム研究室を訪ね、補給用の量子粒子を盗み出す途中で、ガラス越しに彼の元婚約者ペギー・カーター(ヘイリー・アトウェル)の姿を一瞬だけ目にする。ガラスの向こうの彼女に伸ばしかけた手を、彼は出さない。だが、観客はこの瞬間の選択が、後で実を結ぶ予感を確実に受け取る。二人は粒子を持ち帰り、量子トンネルを潜って2023年の現在へ全員揃って帰還する。
新ガントレットとハルクのスナップ
アベンジャーズ施設の格納庫で、ロケットとトニーは6つのストーンを納めた新ガントレットを設計する。サノスの旧型のような完璧な合金ではなく、ローキー型・ナノテック型を備えた、ハルクの肉体に合わせた長手袋型である。ストーンが揃った瞬間、ガンマ放射線への耐性を最も持つ存在は誰かが議論になり、ソーが手を伸ばすのを止め、最終的にプロフェッサー・ハルクが装着を志願する。
ブルースは手袋を嵌め、ストーンが胴体まで焼き付くような苦痛のなかで、左手の指を鳴らす。「みんなを戻せ。サノスとその軍隊だけは戻さなくていい」と独白しながら、彼は半分の生命を宇宙に戻す。スナップは、宇宙の隅々で同時に発生する——スパイダーマン/ピーター・パーカー、ドクター・ストレンジ、ティ・チャラ、ワカンダの戦士、ガーディアンズ、ピーター・クイル、グルート、ニック・フューリー、マリア・ヒル、ホークアイのローラと子供たち、すべて。
施設の窓越しに鳥のさえずりが戻った、その次の瞬間、2014年のサノス艦隊(サンクチュアリII)が現代の上空に出現し、施設めがけて長距離砲撃を行う。ハルクのスナップで戻った世界は、その2分後に2014年のサノスからの侵攻によって即座に攻撃を受ける。スコット、ホスト・ロケット、ホークアイは瓦礫の下で互いを呼び、施設は崩落する。
ニューヨーク決戦——『左にいる』のアッセンブル
瓦礫の地下で、2014年サノスが玉座から立ち上がり、二振りの両刃剣を手に現代の地表へ歩み出てくる。アイアンマン、ソー、キャプテン・アメリカの三人は、それぞれボロボロの状態でサノスと対峙する。三人は連戦で打ち倒され、サノスは「私は不可避だ」と繰り返す。スティーブは折れた盾の片腕で立ち上がる——その背後の通信装置から、サム・ウィルソン/ファルコン(アンソニー・マッキー)の声が無線で届く。「キャップ。聞こえるか。キャップ。左にいる(On your left.)」。
起き上がるスティーブの目の前で、最初のポータルが開く。ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)が指輪状のサークルを開き、ワカンダ、サンクタム、タイタンI、宇宙、各地のヒーロー全員がポータルから次々に現れる。ティ・チャラとオコエとシュリ、サム・ウィルソン、バッキー・バーンズ、スパイダーマン、ガーディアンズ、ドクター・ストレンジとウォン、キャプテン・マーベル、スコットの巨大化版、ヴァルキリーのペガサス隊、ワカンダ軍、マスター・オブ・ザ・ミスティック・アーツ、デュテン社、レッド・ウィザード団——すべての勢力が一斉に戦線へ参入する。
スティーブが地に膝をついた状態から立ち上がり、ハンマーを構え、ハンマーが彼の手元に飛んでくる。ムジョルニアは、本作の前半でブルースが量子GPS実験用に過去から借りてきたものである。「私は知ってた」と一瞬笑うトニーの顔の横で、スティーブは初めてアスガルドの稲妻を全身に纏い、サノスへ突進する。続いて発令されるのが、シリーズ22作で初めて完成版として口にされる台詞——『アベンジャーズ、アッセンブル(Avengers, assemble.)』である。シリーズの歴史を通じて言い止められてきた一語が、ここで初めて完全に発声され、観客の感情を一気に頂点へ運ぶ。
ガントレットの継承とトニー・スタークの犠牲
戦場の中心では、新ガントレットがバトンのように手を渡って走り続ける。スパイダーマン、キャプテン・マーペル、シュリ、ワスプ、ペッパー・スタークのレスキュー・スーツ——ヒーローたちは互いを庇いながらガントレットを量子ゲートへ運ぼうとする。だがサノスは旗艦からのレーザー一斉砲撃でゲートを破壊し、ガントレットは中央の瓦礫の上に転がる。
サノスはガントレットを拾い上げ、6つのストーンを取り戻して指を鳴らす。指を鳴らした瞬間、何も起きない。ストーンは既にトニーが手の中に密かに移し替えており、ストーンはトニーのナノテック手袋の側にある。「私は」とサノスがゆっくり言い、「不可避だ」と続ける。トニーは焼けた喉でかすれた声を返す。「俺は、アイアンマンだ(And I... am... Iron Man.)」。
彼の右手の指が鳴る。サノス軍勢の全兵士、ブラックオーダー、サノス本人——すべてが順に塵となる。サノスはトニーの目の前の岩に腰を下ろし、敗北を受け入れて静かに座ったまま分解されていく。
ストーンの放射線で右半身を焼き尽くされたトニーは、瓦礫の上に座って動けなくなる。ローディが、ピーター・パーカーが、ペッパーが、相次いで側に駆け寄る。ピーターが「ミスター・スターク、僕たち、勝ったんだよ」と話しかけても、トニーはほぼ応えられない。ペッパーが胸甲のリアクター核に手を当て、「ありがとう、私の馬鹿」と語りかける——『Tony, you can rest now.』。リアクターの光が消え、トニーが息を引き取る。シリーズの最初の主人公の最後の場面が、シリーズの中心で最も静かに描かれる。
葬送、ソーの王位放棄、キャプテン・アメリカの帰還
湖畔のキャビンの桟橋に、トニーのリアクターを乗せたティアダール(蓮の花)が水面を漂う。ペッパー、モーガン、ハッピー、ニック・フューリー、マリア・ヒル、スティーブ、ナターシャ(の写真)、ソー、ローディ、サム、バッキー、スコット、ホープ、ハンク、ジャネット、ワンダ、ヴィジョン(一場面で写真として)、ピーター、ストレンジ、ワカンダの王族、ガーディアンズ、フューリー、ハワード(言及)、エド・ハリス、メイ叔母——シリーズ22作の登場人物がほぼ全員、桟橋に静かに並ぶ。葬儀の音声には、トニー自身が録画していた『君に何かあった場合のメッセージ』——『Part of the journey is the end.』が静かに流れる。
葬儀後の数日、ソーはニュー・アスガルドへ戻る。アスガルド人を率いてきた女王の役は、彼ではなくヴァルキリー(テッサ・トンプソン)に譲られる。「君がアスガルドを統治する」とソーが告げ、彼自身はガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのベネターに乗り込んで宇宙へ旅立つ。ピーター・クイルとの『誰がリーダーだ』というやり取りで、本作の最後の笑いが回収され、シリーズ次作『ソー:ラブ・アンド・サンダー』への布石が打たれる。
アベンジャーズ施設の量子トンネルの前で、過去から借りた6つのストーンを返却する最終任務がスティーブに託される。彼はサム、バッキーに別れを告げ、ブルースが起動した量子ゲートを潜る——『5秒で帰ってくる』と約束する。だが5秒経っても戻ってこない。湖畔のベンチを見ると、白髪のおじいさんが座っており、振り向くとそれはスティーブ・ロジャースだった。彼はストーン返却の旅の途中で1945年付近のペギー・カーターのもとへ戻り、そこで彼女と人生をともに過ごしてきたのである。
サムが歩み寄り、ベンチに座る老スティーブから星条旗の盾を受け取る。「これを継ぐ気はあるか?」「やってみる」「それでいい」。最後のショットは、若き日のペギーがレコードに『It's Been a Long, Long Time』をかけ、スティーブが彼女に手を差し伸べる、1940年代のリビングへ静かに切り替わる。181分の映画は、ふたりがゆっくり踊り出す姿で静かに閉じる。クレジット後の音声は、トニーが『アイアンマン』第一作の終盤で叩いていた、自宅ガレージの金属音だけが響く——シリーズの始点と終点を一つの音で繋ぐ最後の合図である。
登場要素
本作に登場・言及される主な要素を分類して示す。インフィニティ・サーガ22作の伏線がほぼすべてここで回収されるため、固有名詞は多いが、初見で暗記する必要はない。気になった名前を、各キャラクター・用語ページで個別に確認するのが安全である。
主要人物
- トニー・スターク/アイアンマン
- スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ
- ソー
- ブルース・バナー/プロフェッサー・ハルク
- ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ
- クリント・バートン/ホークアイ/ローニン
- ジェームズ・ローズ/ウォーマシン
- スコット・ラング/アントマン
- キャロル・ダンバース/キャプテン・マーベル
- ロケット
- ネビュラ(2023年版/2014年版)
- ペッパー・ポッツ/レスキュー
- ハッピー・ホーガン
ヴィラン
- 2014年サノス(ジョシュ・ブローリン)
- エボニー・モウら2014年ブラックオーダー
- 2014年ガモーラ(陣営転換)
- 2012年ロキ(テッセラクトとともに分岐へ消える)
- サンクチュアリIIと2014年チタウリ・アウトライダーの大群
- (言及)レッドスカル
ニューヨーク決戦に集結したヒーロー
- スパイダーマン/ピーター・パーカー
- ドクター・ストレンジとマスター・オブ・ザ・ミスティック・アーツ
- ティ・チャラ/ブラックパンサーとオコエ・シュリ・ンジョブ
- サム・ウィルソン/ファルコン
- バッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャー
- ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(クイル、ドラックス、マンティス、グルート)
- ホープ・ヴァン・ダイン/ワスプ
- スコットの巨大化版(ジャイアントマン)
- ワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチ
- ヴァルキリー
- ハウンドリング軍、ジャバリ族、ドラ・ミラージュ
- ヴェノミック近接戦闘員(ペッパーのレスキュー・スーツ)
サポート/親族
- モーガン・スターク
- ハワード・スターク(1970年)
- フリッガ(2013年)
- ペギー・カーター(1970年/1945年以降)
- ローラ・バートンと子供たち
- コーグとミーク
- アンセル(5年後の店主)
- シールド残党の地下グループ
組織
- アベンジャーズ(再編/解散と再集結)
- ニュー・アスガルド(ノルウェー)
- ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
- ワカンダ王国
- マスターズ・オブ・ザ・ミスティック・アーツ
- シールド残党/フューリー直轄ネットワーク
- 2014年のオーダー・オブ・サノス
- ピム・テック量子研究
場所
- クリント・バートンの裏庭(指鳴らし直後)
- 深宇宙のベネター
- サノスの『庭』の惑星
- アベンジャーズ施設(ニューヨーク州北部)
- サンフランシスコ(スコット帰還)
- ニュー・アスガルド
- 湖畔のスターク家
- 量子領域
- 過去2012年ニューヨーク(『アベンジャーズ』のクライマックス)
- 過去2013年アスガルド王宮
- 過去2014年モラグ星/ヴォーミア
- 過去1970年キャンプ・リーハイ陸軍基地
アイテム・技術
- インフィニティ・ストーン(6個全て)
- サノス旧型ガントレット(焼け焦げ)
- 新型ナノテック・ガントレット(ハルク用/トニーが奪取)
- 量子スーツと量子トンネル
- 量子GPSの腕時計
- ムジョルニア(過去から借りた版)
- ストームブレイカー
- ナノテック・スーツMk85
- ペッパーのレスキュー・スーツMk49
- ローニンの刀
- テッセラクトのブリーフケース
- ピム粒子の最終ストック
能力・概念
- 量子領域のタイム・スリップ
- 『過去を変えるのではなく過去から借りる』タイムトラベル理論
- 分岐宇宙(ブランチド・タイムライン)
- ガンマ放射線への耐性とプロフェッサー・ハルクの統合
- 『価値ある者』の判定とムジョルニアの継承
- ソウル・ストーンの『最も愛する者を捧げよ』の条件
- スナップ(クリック)の物理コスト
- アッセンブル(号令としての一語)
ポストクレジット要素
- 公式のシーン後シーン(クレジット後シーン)は存在しない
- ラスト音声でトニーが『アイアンマン』第一作のガレージで金属を叩く効果音だけが流れる
- サムが盾を継承する場面はシリーズ後の『ファルコン・アンド・ウィンター・ソルジャー』へ直結
- ソーのガーディアンズ合流は『ソー:ラブ・アンド・サンダー』へ直結
- ロキの分岐は『ロキ』TVシリーズへ直結
主要登場人物
本作は創設アベンジャーズ六人——アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルク、ブラック・ウィドウ、ホークアイ——それぞれの『終着駅』を一度に描く。ここでは主要キャラクターを、本作で完結する弧(アーク)ごとに整理する。すべて結末を含むネタバレを前提とした記述である。
トニー・スターク/アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr.)
本作のトニーは『アイアンマン』からのシリーズで彼が抱えてきたすべてを背負って到達した、最後の段階にある。冒頭、宇宙の死の縁から救出された彼は、湖畔のキャビンへ退き、ペッパー、娘モーガンとともに穏やかな第二の人生に入る。だが、5秒の量子領域実験を再現したスコットの仮説と、ガレージで偶然解いた『EPR–モビウス時間モデル』のスケッチが、彼を再びチームへ引き戻す。本作のトニーの動機は、英雄性ではなく『娘の世代に同じ恐怖を残さない』という、極めて個人的な責任感である。
彼がガントレットを最終的に右手に移し替え、自分の指で鳴らす最後の選択は、すべての映画的アーティファクトの中で最も短く重い『私はアイアンマンだ(I am Iron Man.)』に集約される。シリーズの最初の主人公が、シリーズの最後の脅威を自分の手で終わらせる——構造上の対称性として、これ以上ないかたちで設計されている。葬儀のシーンに登場人物がほぼ全員集まるのは、本作だけが許される最終形式である。
スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)
5年後の世界のキャップは、遺族のためのカウンセリング・グループを主催しながら、自分自身が誰よりもその椅子から立ち上がれない男である。冷凍睡眠で失った1940年代の人生、ペギー・カーターとの叶わなかった約束、SHIELDという家、シビル・ウォーで失った同志——本作のキャップは、その全てを抱えて最後に一度だけ立ち上がる。
ニューヨーク決戦で彼がムジョルニアを手にし、稲妻を全身に纏ってサノスへ突進する瞬間は、彼が『価値ある者』であることをシリーズが宣告する最大の儀式である。最後の量子トンネル復路で、彼は1945年付近のペギーのもとへ帰り、自分自身の人生を選び直す。湖畔のベンチに座る老人として帰還し、サム・ウィルソンに盾を手渡す選択は、エンドゲームというタイトルそのものへの答えになっている。
ソー(クリス・ヘムズワース)
本作のソーは、『ラグナロク』『インフィニティ・ウォー』でアスガルド、ロキ、ヘイムダル、母フリッガ、兄ロキを次々と失った結果、ニュー・アスガルドの暗い小屋で5年を引きこもって過ごしてきた、文字通りの『敗北の王』である。ロケットに引きずり出されるまでの彼の振る舞いは、コメディとして配されているが、その下にはPTSD的な深い悲しみが沈んでいる。
2013年のアスガルドで、廊下越しに生きている母フリッガと交わす対話——『失敗してこそ何者かが分かる』——が、彼を一人の戦士へ立て直す転機になる。最終決戦で彼はムジョルニアとストームブレイカーを両手に二刀流で戦い、ラストでヴァルキリーに王位を譲ってガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのベネターに乗り込み、宇宙へ旅立つ。彼の旅は『ラブ・アンド・サンダー』『マイティ・ソー4』へ続く。
ハルク/ナターシャ/ホークアイ(マーク・ラファロ/スカーレット・ヨハンソン/ジェレミー・レナー)
ブルース・バナーは5年のあいだに、ハルクとの統合に成功した『プロフェッサー・ハルク』として再起する。彼が新ガントレットを最初に装着し、宇宙の半分を戻すスナップを担う選択は、これまで自分の力で誰かを失うことを恐れてきた彼の物語的な解放である。ガンマ放射線で右腕に大きなダメージを受け、シリーズ後の『シー・ハルク』など後続作でも本作の傷を引き継ぐ。
クリント・バートンはサンプはじめの『家族を失う冒頭』で観客の感情を引き受け、その喪失が彼を東京の闇社会で武装組織を一人で潰して回るローニン(侍)として再登場させる。5年の彼は事実上アサシンとなっており、その傷を抱えたままヴォーミアの岸壁でナターシャと別れる。
ナターシャ・ロマノフは赤い部屋で育てられた殺し屋として、ウェドン時代に種が蒔かれた『家族を持てない』という主題を、ヴォーミアで最終的に解決する。ソウル・ストーンの条件——『最も愛する者を捧げよ』——に対し、彼女は『友のために自分自身を捧げる』形で答えを出す。彼女の死は、ストーン取得の必要条件であると同時に、本作で最も静かに重い喪失であり、後の単独作『ブラック・ウィドウ』への鎮魂歌でもある。
アントマン/キャプテン・マーベル/ネビュラ(ポール・ラッド/ブリー・ラーソン/カレン・ギラン)
スコット・ラングは『アントマン&ワスプ』のラストで量子領域に取り残されたまま、本作の冒頭で偶然帰還する。彼の『量子領域では時間が違う』という一文の証言が、タイムヒースト計画全体を可能にする。観客の感情の窓口として、シリーズ屈指の『普通の父親』ヒーローが、最終決戦で巨大化したジャイアントマンとしてサノスの艦砲を真正面から受け止める姿は、本作のもう一つの泣き所である。
キャプテン・マーベルは冒頭でトニー一行を救出し、ラストで再びオフ・ワールドの活動へ戻る。本作での彼女の役割は、宇宙規模の脅威に対する『最後の盾』として、ニューヨーク決戦の終盤でサノスの艦隊と一対一で対峙し、新型ガントレットを輸送するコースを切り開くことに集約される。
ネビュラは本作で最も微妙な弧を描く。2023年のネビュラ(黒目)は仲間としてアベンジャーズに完全に統合されているが、2014年から並走してきた若いネビュラ(赤目)は妹ガモーラを生かしたままサノスへの忠誠を未だ抱えている。最終決戦で2023年版のネビュラが2014年版を撃ち殺す瞬間は、シリーズで初めて『自分を許す』という選択を一人の人物の中で完結させる、本作の隠れた中心場面のひとつである。
サノス(ジョシュ・ブローリン)
本作のサノスは二人いる。冒頭の22日後パートで首を斬られる2018年(現在線)のサノスと、タイムヒースト中盤に分岐から現代へ侵攻してくる2014年(オーダー・オブ・サノス時代)のサノスである。前者は『私は不可避だ』の哲学を完成させた後の引退者であり、後者はガントレットも完成しておらず、未来のネビュラの脳内モニターから盗み見た情報だけで現代に侵攻してくる、より荒い『戦士』のサノスである。
2014年サノスは、ハーフィング(半分削減)ではなく『すべて消し去って一から作り直す』へ目的を引き上げる。これが本作の終盤で彼が完全な悪役として扱われる理由でもある。トニーが『私はアイアンマンだ』と告げた瞬間、彼はガントレットの空虚を悟り、座って静かに塵となる。シリーズの最大の敵が、最後は岩に座って受け入れて消えるという結末は、ジム・スターリンのコミックの哲学的な余韻を映画的に翻訳した造形である。
舞台と用語
本作の舞台は、現代の地球と過去のMCU、そして宇宙の数か所に大きく分かれる。現代の地球は、人口の半分が消えたあとの静かなアメリカ郊外、サンフランシスコの倉庫街、ノルウェーの漁村ニュー・アスガルド、ニューヨーク州北部のアベンジャーズ施設、そして湖畔のスターク家の桟橋——これらの場所が、戦闘ではなく『生きている者の喪失』をそれぞれ違う質感で描く。観客が物語を信じるための重力は、これらの静かな場所で着実に蓄えられる。
過去パートは、2012年ニューヨーク(『アベンジャーズ』クライマックスのスターク・タワー周辺とサンクタム)、2013年アスガルド王宮(『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』のジェーン・フォスター事件)、2014年モラグ/ヴォーミア(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のオーブ強奪と『インフィニティ・ウォー』のソウル・ストーン)、1970年キャンプ・リーハイ陸軍基地(テッセラクト保管庫とピム研究室)の四地点。シリーズ過去作のセットを再構築・再撮影して使うこの構造が、エンドゲームを『シリーズへの巨大な引用劇』として成立させている。
用語面では、量子領域(クォンタム・レルム)、量子GPS、量子スーツ、タイム・ヒースト、分岐宇宙(ブランチド・タイムライン)、インフィニティ・ストーンの個別呼称(マインド/タイム/スペース/リアリティ/パワー/ソウル)、ガントレット、サンクチュアリII、ピム粒子、エド・サンドラがいう『EPRブリッジ』——これらは『アントマン&ワスプ』『ドクター・ストレンジ』『ガーディアンズ』『マイティ・ソー』からの蓄積であり、本作で初めて意味を完全に発揮する。
制作
前作『インフィニティ・ウォー』との二部一体製作として企画された本作は、シリーズの中で最も準備期間が長く、最も多くの制約と秘密保持の下で完成された作品である。ここではその制作経緯を、企画・脚本・撮影・特撮・音楽・編集に分けて整理する。
企画と脚本
本作の企画は、2014年のサンディエゴ・コミコンで二部作『インフィニティ・ウォー パート1/パート2』が予告された時点で実質的に開始された。途中で『パート2』というタイトルが取り下げられ、最終的に『エンドゲーム(Endgame)』として独立した題名に切り替わった。これは、本作が前作の続きである以上に『一つの独立した完結編』として観客に受け取られることを意図した変更である。タイトル『エンドゲーム』は、前作の終盤でドクター・ストレンジが『エンドゲームに入った』と独白するセリフから引かれている。
脚本はクリストファー・マルクスとスティーヴン・マクフィーリーが二人三脚で執筆した。彼らは『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』『シビル・ウォー』『インフィニティ・ウォー』を経てキャップ・チームの内面を最もよく書ける書き手であり、ルッソ兄弟と二部作全体のプロットを共同で組み上げた。本作の脚本は、当初は二作分の連続稿として執筆されたあと、二本に分解される形で完成稿に至っている。
ハイスト(強盗)構造とSF時間旅行の二重構造を一本の脚本に通すために、ライターズ・ルームでは『バック・トゥ・ザ・フューチャー型は採用しない』という方針が早期に確定された。代わりに『今ある過去から物を借り、必ず元の位置に戻す』『戻さなければ分岐宇宙が生まれる』『分岐は『ロキ』TVシリーズで別途扱う』という三段ルールが内部メモとして共有された。これが本作のタイムトラベルが他のSFと一線を画す理由である。
キャスティングと再集結
創設アベンジャーズ六人(RDJ、エヴァンス、ヘムズワース、ラファロ、ヨハンソン、レナー)が全員続投し、サノス役のジョシュ・ブローリンもパフォーマンス・キャプチャで主要悪役を続投した。シリーズ22作の出演者がほぼ全員、たとえ短い登場であっても本作のために再集結し、葬儀のシーンとニューヨーク決戦のポータルでほぼ全員が同一フレーム内に揃う、シリーズ史上最大規模のキャスト編成が実現した。
ペギー・カーター役のヘイリー・アトウェル、ハワード・スターク役のジョン・スラッテリー、フリッガ役のレネ・ルッソ、エンシェント・ワン役のティルダ・スウィントン、レッドスカル役のロス・マルキャンド(モグハデ・ヒューゴ・ウィービング降板後の継投)、若いハンク・ピムを思わせる科学者背景のマイケル・ダグラスのカメオ的再現——彼らの再登板は、シリーズの過去作と本作を直接重ねる効果を担った。一部の役は『デジタルでの若返り』(ディエイジング)で実現されており、ダウニー、エヴァンス、ヨハンソン、スラッテリーらが本作と過去年代を行き来する。
撮影とロケ地
本撮影は2017年8月から2018年1月、2018年9月から2019年1月にかけて、ジョージア州アトランタのパインウッド・スタジオを拠点に行われた。前作との続けての撮影体制でありながら、追加撮影は2018年内に複数回入っており、これは脚本の終盤——とりわけ最後の決戦と葬儀シーン——を完成させるために断続的に行われている。
ロケ地としては、スコットランドのエディンバラ(前作との接続)、英国ロンドン近郊、アトランタ周辺の屋外、ニューヨーク市の一部の街頭、そして葬儀シーンの湖畔(実際はジョージア州ボウリング湖の私有地)が用いられた。ニュー・アスガルドの撮影は、英国セットでアイスランドとノルウェーの参照を組み合わせる形で構築されている。
出演者・スタッフはセキュリティのため、本作の脚本本編を完全な形で受け取らなかったとされる。ルッソ兄弟・マルクス/マクフィーリーは、出演者ごとに当該キャラクターの登場分のみが書かれた『部分台本』を渡し、トム・ホランドやマーク・ラファロのように『口の軽さで知られる』出演者にはニュアンスの異なる偽の台本を渡したという証言まで残っている。
視覚効果とディエイジング
本作のVFXは、ILM、Weta Digital、Digital Domain、Framestore、Cinesite、Method Studiosなど、業界の主要なベンダーがほぼ全社参加する規模で実施された。中心となった技術は三つある——CGによるサノス本人のフルパフォーマンスキャプチャ、若返りディエイジング、そしてポータル数十枚を同時に描画する最終決戦の合成である。
サノスのCG表現はDigital Domainが前作から続投し、ジョシュ・ブローリンの顔の演技を高解像度キャプチャしてCGモデルに転写する『マサ・スターガード』技術が進化形で適用された。ハルクのプロフェッサー版は、マーク・ラファロの顔の表情を100%CGハルクの表情に翻訳し直すかたちで作られている。ディエイジングはダウニー・JR.、エヴァンス、ヨハンソン、スラッテリー、ラファロらの過去版に適用され、シーンの自然な進行のために誇張を避けた控えめな処理で統一された。
ニューヨーク決戦のポータルシーケンスは、ヒーロー数十人と数千の兵士、宇宙艦、ワカンダの装甲獣、ペガサスのヴァルキリーなどを一画面に同時にレンダリングする、シリーズ最大の合成負荷を伴う場面である。本作は第92回アカデミー視覚効果賞にノミネートされた(受賞は『1917 命をかけた伝令』)。
音楽と音響
音楽はアラン・シルヴェストリが続投し、彼が2012年『アベンジャーズ』で確立した『The Avengers Theme(栄光の主題)』を、本作の感情の中軸として使い直した。とりわけニューヨーク決戦のポータル合流シーンで主題が最大編成で帰還するアレンジは、シリーズの音楽的クライマックスとして名高い。葬儀のシーンには、トニー・スタークの遺言とともに静かなピアノ独奏のテーマが置かれ、エンドクレジット直前の最終ショットには『It's Been a Long, Long Time』(ハリー・ジェイムス&キティ・カレン、1945年)が再演される。
音響デザインでは、最終ショットの『金属を叩く音』が、シリーズの起点である『アイアンマン』第一作のガレージ作業の効果音にデジタル的に整合させて配置された。181分の長尺の終わりを、無音から金属音だけで切り替えるこの設計は、観客にシリーズの最初と最後を一つの音で重ねる役割を果たしている。
編集と尺
編集はジェフリー・フォードとマシュー・シュミットが担当。181分はマーベル・スタジオが当時公開していた作品としては最長で、当初の暫定版は3時間30分を超えていたとされる。ルッソ兄弟は『観客が席を立たないために必要な情報量』を基準に、特に5年後パートの導入とバートン農場周辺の小さなビート群を細かく削っている。
「私はアイアンマンだ」のテイクの中で、最終版に採用されたバージョンはダウニー・JR本人がアドリブで微調整したものとされる。脚本上は『I am Iron Man』のみだったが、彼の声の調子と間合いの取り方が決定的な役割を果たした。スティーブのアッセンブル号令は、撮影中に複数のテイクが録られたうえで、観客の感情の流れが最も自然になる『左にいる』の直後の位置に置かれた。
公開と興行
本作は2019年4月22日にロサンゼルスのLAコンベンションセンターでワールド・プレミアを迎え、4月24日から世界各地で順次公開され、米国・日本では4月26日に劇場公開された。前売り段階で記録的な動員予測が出ており、北米のオープニング3日間は約3.57億ドル、世界初週末は約12.23億ドルというシリーズおよび映画史の記録を更新した。
最終的な世界興行収入は約27.97億ドルに達し、公開時点で『アバター』(2009)の保持していた世界興収歴代1位を一時的に抜き取った。後年『アバター』の中国再公開で再び順位は逆転するが、本作はマーベル・スタジオの作品として、また連続した映画シリーズの結末として、最も成功した興行例の一つとして記録される。
アカデミー賞では第92回視覚効果賞にノミネートされた(受賞は『1917 命をかけた伝令』)。MTV Movie Awards、Saturn Awards、Hollywood Critics Associationなどでは作品賞・ヒーロー賞・ヴィラン賞などを多数受賞し、批評家・観客スコアもシリーズ上位を維持している。米国と日本のいずれでも、公開後の劇場で観客が立ち上がって拍手する現象が広く報告され、興行と文化現象の境界を越えた事件として残った。
批評・評価・文化的影響
本作は、22作にわたる連続した映画シリーズの結末としては、ハリウッド史上もっとも整然と完結したケースの一つとして語られる。アクション・スペクタクルとしての高さは前作と同等以上であり、加えて『私はアイアンマンだ』『左にいる』『アベンジャーズ、アッセンブル』という三つの台詞の置き方が、観客の集合的記憶へ完全に定着した。
批評の主たる論点は、タイムトラベル理論の整合性(とりわけ2014年サノスが現代へ来てしまうことで発生する分岐)、ナターシャの死をソウル・ストーンの代償として扱う構造のジェンダー的な批判、ホークアイのローニン期の暴力描写、5年後の世界の社会的影響を十分に描けているかという問いに分かれた。これらの論点は、続くフェーズ4の『ファルコン・アンド・ウィンター・ソルジャー』『ロキ』『シャン・チー』『ハワード』『ホークアイ』『ブラック・ウィドウ』で意図的に拾い直されることになる。
「私はアイアンマンだ」は、第一作『アイアンマン』のラストで初めて口にされる一文と、本作の最終決戦の最後の一文が完全に同じ単語列であるという、シリーズ全体の対称性を象徴する台詞として歴史に残った。同時に、本作以降の続編構造(『シビル・ウォー』『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』のような『時間軸縦割り+連続クライマックス』構造)は、後の多数のフランチャイズの構造的な基準として参照され続けている。
舞台裏とトリビア
本作の脚本は最終的な完成稿が出演者全員に渡ったわけではない。とりわけクライマックスの『私はアイアンマンだ』『アッセンブル』『左にいる』周辺は、現場での口頭指示と一回限りのリハーサルでテイクが録られたとされる。トム・ホランド(スパイダーマン)は、自分のキャラクターがどのシーンで生き返るかを撮影直前まで知らされなかったと公にコメントしている。
葬儀シーンには、シリーズの主要キャラクターがほぼ全員、たとえ前後のシーンには出ていなくても、桟橋に並ぶ。撮影は一日で行われたとされ、ルッソ兄弟は『この一日のために本作全体を撮ったようなものだった』と振り返っている。トニーの遺言映像はロバート・ダウニー・JR.が単独で先に撮影し、編集段階で本編へ織り込まれた。
ラスト・ショットの『金属を叩く音』は、2008年『アイアンマン』第一作の冒頭、アフガニスタンの洞窟内でトニーが装甲を作り始める場面の音響データを参照して、シルヴェストリと音響チームが整合させた。181分の物語の最後に置かれた、一つの効果音だけで完結する設計は、シリーズの『最初の一音』への返礼として作られている。
ペッパー・ポッツのレスキュー・スーツMk49は、『アイアンマン3』で見せられたMk42の系統を発展させた赤と金の女性用スーツである。本作で初めて完全装着・実戦投入された。ハッピー・ホーガンが本作の終盤で『チーズバーガー』をモーガンと食べる場面は、トニーがアフガニスタンから生還した『アイアンマン』第一作冒頭でハッピーが渡したチーズバーガーへのオマージュである。
テーマと解釈
本作の中心にあるのは、勝利ではなく『喪失とどう生きるか』という主題である。前作『インフィニティ・ウォー』で半分が消えた直後ではなく、その5年後から物語が始まる構造選択は、本作が『失った瞬間』ではなく『失ったまま生きてきた時間』を主役に据えている証である。バートンの裏庭、湖畔のスターク家、遺族カウンセリング・グループ、ニュー・アスガルドの暗い小屋、サンフランシスコの追悼板——これら静かな場面が、後半の派手な戦闘より長く観客の記憶に残る。
対をなすのは『継承』というもう一つの主題である。トニーの遺言、スティーブの盾の継承、ソーの王位放棄、ハルクのスナップ、ナターシャの自己犠牲、ホークアイの父親としての帰還、ワンダのスカーレット・ウィッチ化、ピーター・パーカーのシリーズ後の引き受け——本作のクライマックスは、ヒーローたちが自分の役目を次世代に引き渡す儀式として組まれている。エンドゲームとは『最終局面』であると同時に『誰に何を渡すかを選ぶ局面』でもある。
三つ目の主題は『時間そのものの倫理』である。本作のタイムトラベルは、現代の物理学のジョークを織り込んだ三段ルールを採用しつつ、過去の自分を変えることを拒む——変えていいのは、自分の人生をどう続けるかという『主観的な未来』だけだ、というメッセージを観客に渡す。スティーブが1945年のペギーのもとへ帰る選択は、シリーズ全体が観客に語りかける『失った時間も、生きていれば取り戻せる』という静かな約束として読まれている。爽快ではなく、痛みと贈与の両方を抱えた終わり方こそが、本作がシリーズの結末として広く受け入れられた理由である。
見る順番(補助)
初見なら、最低でも『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を直前に必ず観てから本作に入ることを強く勧める。前作との二部一体構造で設計されているため、サノスのモチベーション、ガモーラとネビュラの関係、ストレンジが残した『一つの未来』の意味、ヴィジョンの死、半分消滅の衝撃は、本作だけでは半分も伝わらない。
余裕があれば、シリーズの起点として『アイアンマン』『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』、創設チームの『アベンジャーズ』、ガモーラの背景に必要な『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、スティーブとペギー、トニーとハワードの関係に必要な『ウィンター・ソルジャー』『シビル・ウォー』までを補強として観ておくと、葬儀のシーンとラスト・ダンスの両方が完全に響く。
- 前作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で宇宙人口の半分が塵となる
- 本作5年後の世界からのタイムヒースト、最終決戦、トニーの犠牲、キャプテン・アメリカの引退
- 次作『スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム』でトニー喪失後の世界が描かれる
- TVシリーズ分岐ロキは『ロキ』、サムの盾継承は『ファルコン・アンド・ウィンター・ソルジャー』、ワンダの旅は『ワンダヴィジョン』、クリントの父親としての時間は『ホークアイ』
よくある質問(補助)
「あらすじだけ知りたい」場合は、5年後の世界、量子領域経由のタイムヒースト、過去からのストーン奪取、ニューヨーク最終決戦、トニーのスナップ、キャップのペギーへの帰還——という骨格を押さえれば十分である。「結末・ネタバレを知りたい」場合は、ナターシャの自己犠牲、ハルクのスナップ、トニーの最後の指鳴らし、サムへの盾の継承、ソーのガーディアンズ合流までが核となる。
「初めて観る」場合の最低限は、必ず『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を直前に視聴することである。それ以下の前提では、サノスの動機もガモーラとネビュラの関係も、ストレンジの一手の意味も伝わらないため、本作の感動は大きく目減りする。「タイムトラベル理論はどう整合しているのか」「ロキはどこへ行ったのか」「分岐宇宙は何になったのか」という疑問は、TVシリーズ『ロキ』および後続のフェーズ4・フェーズ5作品で順次解消されていく。
参考資料・脚注
作品名、キャラクター名、画像、各種権利はそれぞれの権利者に帰属する。公開年・興行・受賞・配信状況・外部評価は変動しうるため、視聴前に公式および各データベースの最新表示を確認されたい。本記事の本文は各種公開情報をもとに、Anna Movies用の独自の日本語文章として構成している。
参照・確認先
公式画像、作品名、キャラクター名、権利は各権利者に帰属する。公開年、配信状況、外部評価は変わる場合があるため、視聴前に公式・配信元・作品データベースで確認したい。