人物メモ
- 役割
- 銀河帝国グランドモフ/デス・スター司令官
- 時代
- 共和国末期〜銀河帝国期
- 初登場
- エピソード4 / 新たなる希望
関連人物
グランドモフ・ターキンを追う順番
グランドモフ・ターキンの関連用語
関係する時代
グランドモフ・ターキンの補助ガイド
登場・関連作品
プロフィール詳細
- 種族/出身
- 人類種(ヒューマン)。出身はアウター・リム地域の惑星エリアドゥ・イレブン(Eriadu)。シリーズ補完小説『ターキン(Tarkin)』(2014年11月4日 Del Rey 刊/著ジェームズ・ルシーノ/カノン)で出身惑星と統治家系の設定が現行カノンとして確立された
- 氏族/所属
- 銀河帝国/帝国軍。皇帝パルパティーンに直接重用された側近の一人で、帝国海軍司令系統と帝国保安部局(COMPNOR/ISB)の双方に強い影響力を持つ。共和国末期は共和国海軍の艦長として勤務
- 肩書き/立ち位置
- グランドモフ(Grand Moff/総督)。アウター・リム地域全体を統括する地域総督で、シリーズ内で『グランドモフ』の称号を持つ人物としては最も著名な存在。デス・スター(Death Star/DS-1 軌道戦闘プラットフォーム)の作戦司令官を兼任
- 象徴的場面
- エピソード4『新たなる希望』終盤のデス・スター艦橋場面群。レイア・オーガナを直接尋問し、彼女の母星オルデラン(Alderaan)をデス・スターのスーパーレーザーで破壊する命令を下す、シリーズ史上最も冷徹な悪行の一つを実行する人物として描かれる
- 政治思想
- 通称『ターキン・ドクトリン(Tarkin Doctrine)』。『恐怖による支配(rule through fear)』を骨子とし、巨大兵器を見せつけることで地域全体の反乱意欲そのものを抑止するという統治哲学。デス・スター計画はこの思想の物理的体現として位置づけられる
- 演者(実写)
- ピーター・カッシング(Peter Cushing/1913年5月26日英国ケンリー生〜1994年8月11日英国ケント州キャンタベリー没/ハマー・フィルム・プロダクションのドラキュラ/フランケンシュタイン男爵役などホラー映画で知られる英国俳優)。エピソード4『新たなる希望』(1977年5月25日米国公開)でグランドモフ・ターキンを演じた
- 演者(CG再現/実体)
- 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016年12月16日米国公開)で、ピーター・カッシングの肖像を ILM(Industrial Light & Magic)が CG で再構築し、現場ではガイ・ヘンリー(Guy Henry/1960年10月17日英国ケンブリッジ生/ハリー・ポッター映画の若き日のピウス・シックネス役で知られる英国俳優)が身長・所作・声を演じてモーション・キャプチャによりターキンの映像復帰を実現した。カッシング遺族の許諾を得て進められたことが ILM/ルーカスフィルム公式映像特典で明示されている
- 演者(アニメ声)
- スティーヴン・スタントン(Stephen Stanton/米国カリフォルニア州生/声優・モノマネ俳優)。3Dアニメ『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ』(2008〜2020)/『反乱者たち(Star Wars Rebels)』(2014〜2018)/『バッド・バッチ(Star Wars: The Bad Batch)』(2021〜2024)で本キャラクターの声を一貫して担当
- 初登場
- エピソード4『新たなる希望(Star Wars: Episode IV – A New Hope)』1977年5月25日米国公開。デス・スター艦橋場面で、皇帝が銀河帝国の元老院を解散した直後に登場し、デス・スターの完成により恐怖による支配が完成すると宣言する
- 時代設定
- 銀河帝国期。共和国末期から銀河帝国成立期(プリクエル期末〜オリジナル三部作期)にかけて、共和国海軍士官→帝国海軍司令官→デス・スター開発計画責任者→グランドモフという昇進ラインを進む。最終的にエピソード4『新たなる希望』終盤のヤヴィンの戦い(Battle of Yavin)でデス・スターと運命を共にする
- 信条
- 『恐怖は彼らを地に伏せさせ、恐怖は彼らを我らの線に留めさせる(Fear will keep the local systems in line. Fear of this battle station.)』というエピソード4でのデス・スター艦橋台詞に代表される、力の見せつけによる統治哲学。共和国末期からの長い軍歴の中で形成された徹底した実用主義者として描かれる
- クリエイター
- ジョージ・ルーカス(George Lucas)。原案脚本初期段階から皇帝の片腕となる地域総督として設計され、1977年エピソード4でピーター・カッシングがキャスティングされた経緯が複数の公式映像特典で語られている。現行カノンの背景設定はジェームズ・ルシーノの小説『ターキン』(2014)で確立され、その後のアニメシリーズ/『ローグ・ワン』に継承された
来歴(時系列)
共和国末期 共和国海軍勤務
シリーズ補完小説『ターキン』(2014年11月4日 Del Rey 刊/カノン)等で確立された背景設定として、ターキンはアウター・リム地域の惑星エリアドゥの統治家系の出身。共和国末期に共和国海軍士官として勤務し、当時の最高議長パルパティーンに早くから能力を認められて重用される。本作および3Dアニメ『クローン・ウォーズ』では海軍士官/後に帝国海軍提督として登場する。
アニメ『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ』(2008〜2020)
スティーヴン・スタントンが声を担当。シーズン2第20話『シタデルの捕虜(The Citadel)』(2011年1月21日米国 Cartoon Network 初放映)にアンクサーション・キャプテン(Captain)ターキンとして登場し、シタデル監獄からアナキン・スカイウォーカー、オビ=ワン・ケノービと共に脱出する一連のアークの中心人物の一人を担う。アナキンの政治観に最初期から影響を与える人物として描かれ、現行カノンでのアナキンとパルパティーンの距離が縮まる一因となる存在として位置づけられる。
銀河帝国成立(エピソード3『シスの復讐』2005年5月19日米国公開)
エピソード3『シスの復讐』終盤、第一次デス・スター建造作業をパルパティーン皇帝とダース・ベイダーと共にスター・デストロイヤーの艦橋から見守る無台詞カメオで登場(実写)。本シーンの俳優は当時別キャストだが、現行カノンでは『ローグ・ワン』および小説『ターキン』を経て、この場面の人物がグランドモフ・ターキン就任前の段階のターキン本人として位置づけ直されている。
アニメ『反乱者たち(Star Wars Rebels)』(2014〜2018)
スティーヴン・スタントンが継続担当。シーズン1第14話『ロザル星のターキン(Call to Action)』(2015年2月23日米国 Disney XD 初放映)にグランドモフとして登場し、ロザル(Lothal)星のカラス・アグリンク総督と帝国保安部局のアグント・カラスを直接叱責、当該地域の反乱の芽を徹底的に潰すよう指示を出す。シリーズ全体の主要敵役として、後年シーズン2の異端審問官アーク/シーズン3のスローン提督登場までを橋渡しする立場で関与する。
アニメ『バッド・バッチ(Star Wars: The Bad Batch)』(2021〜2024)
スティーヴン・スタントンが継続担当。シーズン1第1話『エイフターマス(Aftermath)』(2021年5月4日 Disney+ 配信開始)からアドミラル/グランドモフ就任前段のターキンとして登場し、共和国軍からのクローン部隊解体および帝国軍ストームトルーパー新兵プログラムへの移行を主導する。共和国から帝国への構造転換の現場責任者として描かれる。
シリーズ補完小説『ターキン(Tarkin)』(2014年11月4日 Del Rey 刊/著ジェームズ・ルシーノ/カノン)
現行カノンでの本キャラクター単独主人公小説。エリアドゥでの少年期、共和国海軍士官時代、帝国成立後のモフ就任、第一次デス・スター計画への関与、皇帝パルパティーンおよびダース・ベイダーとの上下関係などが詳述される。本作によって出身惑星エリアドゥ/ターキン家/ターキン・ドクトリンの原型が現行カノンとして確立し、後の『反乱者たち』『ローグ・ワン』『バッド・バッチ』の人物造形の基礎となった。
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016年12月16日米国公開)
ピーター・カッシングの肖像を ILM が CG で再構築し、ガイ・ヘンリーがモーション・キャプチャと声を担当する形で映像復帰。スカリフ(Scarif)の戦いに先立つ場面群で、デス・スターのスーパーレーザーがジェダ(Jedha)の聖都を限定出力で破壊する場面と、スカリフのインペリアル・データバンクを最大出力で破壊する場面の両方を、デス・スターの作戦指揮官として直接命令する。エピソード4『新たなる希望』へ直接接続する直前の人物像が描かれる。
エピソード4『新たなる希望』(1977年5月25日米国公開):銀河元老院解散とデス・スター完成
デス・スター艦橋場面で、皇帝が銀河帝国の元老院を解散したとの報を受け、『デス・スターの完成により恐怖が銀河系を地に伏せさせる』と宣言する。シリーズ全体での『恐怖による支配』の最も古典的かつ象徴的な台詞シーンであり、ターキン・ドクトリンが映像言語として確立される。本場面はピーター・カッシングの抑制された静かな演技で長年にわたり名場面として語られてきた。
エピソード4『新たなる希望』:オルデラン星破壊
デス・スター艦内に捕らえられたレイア・オーガナ(Leia Organa)を直接尋問し、反乱軍基地の所在を吐かせるためレイアの母星オルデラン(Alderaan)をデス・スターのスーパーレーザーで完全に破壊する命令を下す。シリーズ史上最も冷徹な悪行の一つとして、続三部作・スピンオフ全体で繰り返し参照される銀河史上の決定的事件である。
エピソード4『新たなる希望』:ヤヴィンの戦いとデス・スター破壊
ヤヴィン4基地(Yavin 4)に到達したデス・スターを指揮中、反乱軍 X-ウィング攻撃部隊によるトレンチ・ラン作戦を受ける。ベイダーの進言(脱出艇への退避)を退けて艦に残ったままデス・スターと運命を共にし、ルーク・スカイウォーカーの放った一撃でデス・スターと共に死亡する。シリーズ全体での銀河帝国の最初の決定的敗北=ヤヴィンの戦い(Battle of Yavin)の中心人物として死を迎える。
後続シリーズへの影響
ターキンの死とデス・スター破壊は、エピソード5『帝国の逆襲』以降の銀河帝国の戦略転換(皇帝親政の強化/第二次デス・スター計画/ベイダー権限の拡大)の直接の起点となる。続三部作の『フォースの覚醒』に登場するファースト・オーダーのスターキラー基地(Starkiller Base)はターキン・ドクトリンの直系の継承として描かれ、本キャラクターの恐怖統治思想がシリーズ全体を貫く悪のアーキタイプとして機能し続けている。
能力・装備
- 戦略立案・作戦指揮:第一次デス・スター計画の作戦指揮官として、共和国末期からの長い軍歴に裏打ちされた戦略立案能力を発揮する。エピソード4『新たなる希望』終盤のヤヴィン4攻撃計画、『ローグ・ワン』におけるスカリフ・データバンク破壊命令などで、政治的圧力下でも冷静に最大火力の運用を決断する判断力が描かれる。
- 政治判断・組織政治:皇帝パルパティーンの直接重用を背景に、帝国海軍・帝国陸軍・帝国保安部局(ISB)・地域モフ陣を横断して指揮系統を統制する政治力。アニメ『反乱者たち』ではロザル星総督およびISB捜査官を直接叱責し、地域の反乱の芽を制度的に潰す指示を出す描写で、組織政治の実務的腕前が示される。
- ターキン・ドクトリンの設計:『恐怖による支配(rule through fear)』を骨子とする統治哲学を理論化し、第一次デス・スターという物理的兵器の形で具現化した理論家としての側面。シリーズ補完小説『ターキン』(2014)で本理論の形成過程が詳述される。
- 実用主義的冷徹さ:オルデラン星破壊命令に象徴されるように、政治目的達成のために惑星規模の住民を瞬時に消滅させる判断を躊躇しない徹底した実用主義者として描かれる。本性質はエピソード4からの一貫した人物造形で、シリーズ全体での『規模を伴う悪』の代表的アーキタイプとして機能する。
- 皇帝とベイダーへの対等な振る舞い:銀河帝国の標準的軍人がパルパティーンとダース・ベイダーに対して恐怖を露わにする中、ターキンはエピソード4『新たなる希望』艦橋場面でベイダーに対しても対等に意見を述べる数少ない人物として描かれる。皇帝直結の側近としての立ち位置が、軍内部の序列以上の政治的地位を支える。
関係相関
- 皇帝パルパティーン
- 銀河帝国皇帝=ダース・シディアス(演イアン・マクダーミド)。共和国末期から本キャラクターの能力を見抜き重用した直接の後援者。エピソード4までにグランドモフという地域総督の最高位とデス・スター作戦指揮権の双方を委ねる、皇帝最側近の一人としての関係。
- ダース・ベイダー
- 皇帝の弟子=シスの暗黒卿(演デヴィッド・プラウズ/声ジェームズ・アール・ジョーンズ)。エピソード4『新たなる希望』艦橋場面で『あの古臭い宗教(ancient religion)』とフォースを揶揄するベイダーをむしろたしなめられる側になる、軍部内では同等以上の発言力を持つ関係。皇帝の二人の側近としての並列性が描かれる。
- レイア・オーガナ
- オルデラン王女/銀河帝国元老院議員(演キャリー・フィッシャー)。デス・スター艦内で直接尋問し、反乱軍基地の所在を吐かせるためレイアの母星オルデランをデス・スターで破壊するという、シリーズ史上最も冷徹な命令を下す相手。レイアの後年の戦いと続三部作までの物語の起点を形作る関係。
- オビ=ワン・ケノービ
- ジェダイ・マスター(演アレック・ギネス/ユアン・マクレガー)。アニメ『クローン・ウォーズ』シタデル監獄アークで共に脱出する経験を持つ旧知の人物で、後年エピソード4『新たなる希望』終盤のデス・スター艦内でのケノービ vs ベイダー対決の場にもターキンが居合わせる、共和国末期から帝国末期までの長期的因縁を持つ関係。
- アナキン・スカイウォーカー
- 若き共和国軍ジェダイ将軍/後のダース・ベイダー(演ヘイデン・クリステンセン)。クローン戦争期のシタデル監獄アークで共に行動した経験を持ち、現行カノンではアナキンの政治観に早い段階から影響を与えた人物として位置づけられる。後にエピソード4でベイダーと再び並ぶデス・スター艦橋の関係につながる。
- オーソン・クレニック長官
- 帝国軍特殊兵器プロジェクト総括(演ベン・メンデルソーン/『ローグ・ワン』)。デス・スター計画の現場推進責任者で、本キャラクターから政治的に追い落とされ計画の最終的功績を奪われる。スカリフの戦いで本キャラクターの命令によるデス・スター主砲発射に巻き込まれて死亡する、官僚政治の象徴的関係。
- ガレン・アーソ博士
- デス・スター主砲開発の物理学者(演マッツ・ミケルセン/『ローグ・ワン』)。本キャラクターおよびクレニック長官の指揮下で開発を強要された科学者で、設計図に意図的脆弱性を埋め込んだことで反乱軍によるデス・スター破壊への伏線を作る。本キャラクターが推進した恐怖の象徴が、開発を強要された人物の良心によって破綻するという皮肉な関係を構成する。
登場作品(俳優クレジット)
エピソード3 / シスの復讐
2005/終盤のスター・デストロイヤー艦橋場面で第一次デス・スター建造を見守る無台詞カメオ(現行カノンで本キャラクター本人として位置づけ直し)
スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ(アニメシリーズ)
2008〜2020/シーズン2『シタデル監獄』アークから共和国海軍士官/後に帝国海軍提督として登場、スティーヴン・スタントン声
バッド・バッチ
2021〜2024/シーズン1第1話からクローン部隊解体およびストームトルーパー新兵プログラム移行の現場責任者として登場、スティーヴン・スタントン声
反乱者たち
2014〜2018/シーズン1『ロザル星のターキン』ほかでグランドモフとして登場、ロザル地域の反乱鎮圧を直接指揮、スティーヴン・スタントン声
ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー
2016/デス・スター作戦指揮官として ILM の CG 再現+ガイ・ヘンリーのモーション・キャプチャで映像復帰、ジェダ/スカリフへのスーパーレーザー命令を下す
エピソード4 / 新たなる希望
1977/ピーター・カッシング実写、グランドモフとしてデス・スター艦橋を指揮しレイア・オーガナを尋問、オルデラン星を破壊しヤヴィンの戦いでデス・スターと運命を共にする、本キャラクター最大の見せ場
名場面・名台詞
- エピソード4『新たなる希望』(1977年5月25日米国公開)デス・スター艦橋会議:皇帝が銀河帝国の元老院を解散したとの報をモッティ提督が伝える場面で、『恐怖は地域系を線上にとどめる』と冷静に応じる本キャラクターの登場シーン。シリーズ全体の『恐怖による支配』を端的に示す代表シーン。
- エピソード4『新たなる希望』艦橋会議でのベイダー対峙:モッティ提督がベイダーの古臭い宗教を揶揄してフォース・チョークで窒息させられる場面で、本キャラクターが『十分だ、ベイダー』と短く止める描写。皇帝最側近の二人が互いに対等であることを最も明確に示す場面。
- エピソード4『新たなる希望』レイア尋問場面:デス・スター艦内の独房から呼び出したレイアに対し、『反乱軍基地の所在を吐けばオルデランは助かる』と取引を持ちかける場面。続けて尋問IT-O機を背景に置く、シリーズ屈指の心理戦シーン。
- エピソード4『新たなる希望』オルデラン破壊命令:レイアが反乱軍基地としてダントゥイン(Dantooine)を挙げたにもかかわらず、『ダントゥインは遠すぎて効果的な見せしめにならない』と判断し、デス・スターのスーパーレーザーでオルデランを完全に破壊する命令を即決する場面。シリーズ史上最も冷徹な悪行の象徴シーン。
- エピソード4『新たなる希望』ヤヴィンの戦い:ヤヴィン4基地に到達したデス・スターの艦橋で、X-ウィング攻撃部隊によるトレンチ・ラン作戦が進行する中、ベイダーの脱出進言を退けてデス・スターと共に運命を迎える本キャラクターの最期の場面。シリーズ全体での帝国最初の決定的敗北の象徴。
- 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016年12月16日米国公開)ジェダ破壊:CG再現とガイ・ヘンリーの演技で映像復帰した本キャラクターが、ジェダの聖都へデス・スター主砲の限定出力(single reactor ignition)発射を直接命令する場面。エピソード4直前の人物像を補完する重要シーン。
- 『ローグ・ワン』スカリフ・データバンク破壊:スカリフの帝国軍データバンクへ最大出力での発射を命令し、現場で抗議するクレニック長官ごと焼き払う場面。官僚政治の冷徹な勝者としての本キャラクターの最高権力の瞬間を示す。
- アニメ『クローン・ウォーズ』シタデル監獄アーク(2011年初放映):シーズン2第18〜20話『シタデルの捕虜』三部作で、共和国海軍士官時代の本キャラクターがアナキン・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービと共にシタデル監獄から脱出する一連の場面。現行カノンでのターキンとアナキンの関係構築の起点。
- アニメ『反乱者たち』シーズン1『ロザル星のターキン』(2015年2月23日初放映):ロザル星のアグリンク総督とISBアグント・カラスを直接叱責し、反乱の芽を徹底的に潰す指示を下す場面。グランドモフとしての地域統治の現場運用が描かれる代表シーン。
- シリーズ補完小説『ターキン』(2014年11月4日刊):エリアドゥでの少年期および共和国海軍士官時代の場面群で、後のターキン・ドクトリンへとつながる思想形成の過程が描かれる。本キャラクターの背景設定が現行カノンとして確立された起点。
考察
- グランドモフ・ターキンは、ダース・ベイダーや皇帝パルパティーンとは別系統の『軍官僚の悪』を体現するシリーズ屈指のアーキタイプとして位置づけられる。フォース使いではない普通の人間でありながら、皇帝最側近の地位に上り詰め、デス・スターという惑星規模の兵器の運用権限を握るに至った人物像は、フォースの神秘的悪に頼らずに『官僚機構と権力意思の結合』だけで銀河を支配しうるという、シリーズの政治テーマ上の重要な悪役のタイプである。
- ピーター・カッシングの抑制された静かな演技は、1977年エピソード4『新たなる希望』公開当時から、暴力的・派手な悪役ではなく『微笑をたたえつつ惑星を破壊する文民的悪』として高く評価されてきた。後年『ローグ・ワン』(2016)で ILM が CG 再現に挑んだ際にも、カッシングの演技の静けさを再現することが最大の技術的・倫理的課題として語られており、本キャラクターの人物像はカッシングの演技と不可分の形で映像史に刻まれている。
- ターキン・ドクトリン(恐怖による支配)は、続三部作の『フォースの覚醒』に登場するファースト・オーダーのスターキラー基地、『最後のジェダイ』のドレッドノート級超兵器、『スカイウォーカーの夜明け』のシス艦隊サイト級スター・デストロイヤー全艦への惑星破壊砲搭載という形で、シリーズ全体の悪役側戦略の中心思想として継承され続けている。本キャラクターは死後も、シリーズ全体での『より大きな兵器による恐怖の上書き』というパターンの起源として機能し続けている。
トリビア
- ピーター・カッシングはエピソード4『新たなる希望』撮影時、艦内場面で着用した帝国軍ジャックブーツが本人の足に合わず痛かったため、長時間の場面では足元に映らないアングルに限ってフェルト製のスリッパを履いて撮影した。本エピソードはカッシング本人および共演のキャリー・フィッシャー(レイア役)が複数のインタビューで語った、本キャラクター撮影現場の有名なエピソードである。
- 『ローグ・ワン』(2016)でのターキンCG再現は、ILMが2014年から準備を進め、ピーター・カッシング遺族の許諾を得た上で、現場ではガイ・ヘンリーが身長190cm/英国出身という条件を満たす俳優として起用された。撮影では顔の参照ドットを多数装着したガイ・ヘンリーの演技に、カッシングの過去映像と頭部スキャンを組み合わせる工程が取られたことが ILM 公式映像特典で詳述されている。
- シリーズ補完小説『ターキン』(2014年11月4日 Del Rey 刊)は、現行カノン体制確立後のいわゆる『ジャーニー・トゥ・スター・ウォーズ』シリーズの一冊として刊行された。本作によって本キャラクターのフルネーム(ウィルハフ・ターキン/Wilhuff Tarkin)、出身惑星エリアドゥ、ターキン家の統治家系の設定が現行カノンとして公式化され、その後のアニメシリーズおよび『ローグ・ワン』の人物造形の基礎となった。
より詳しいFAQ
グランドモフ・ターキンはどの作品から見るのが良いですか?
実写から入る場合は初登場作のエピソード4『新たなる希望』(1977年5月25日米国公開)が起点で、続いて時系列でいえば本作の直前を描く『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016年12月16日米国公開)を観ると、デス・スター作戦指揮官としての本キャラクターの最終段階の人物像が補完できます。背景設定を深く知りたい場合はアニメ『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ』(2008〜2020)のシタデル監獄アーク、『反乱者たち』(2014〜2018)のロザル星アーク、『バッド・バッチ』(2021〜2024)シーズン1がおすすめです。
グランドモフ・ターキンを演じているのは誰ですか?
実写はピーター・カッシング(Peter Cushing/1913〜1994)がエピソード4『新たなる希望』(1977)で演じました。『ローグ・ワン』(2016)ではピーター・カッシングの肖像を ILM が CG で再構築し、現場でガイ・ヘンリー(Guy Henry)がモーション・キャプチャと声を担当する形で映像復帰しました。アニメ『クローン・ウォーズ』『反乱者たち』『バッド・バッチ』ではスティーヴン・スタントン(Stephen Stanton)が声を担当しています。
ターキン・ドクトリンとは何ですか?
ターキン・ドクトリン(Tarkin Doctrine)は、本キャラクターが提唱したとされる銀河帝国の統治哲学で、『恐怖による支配(rule through fear)』を骨子とします。地域住民の反乱意欲そのものを抑止するために、デス・スターのような圧倒的な大規模兵器を見せつけることで地域系を線上にとどめるという発想です。エピソード4『新たなる希望』デス・スター艦橋場面の『恐怖は地域系を線上にとどめる』という台詞が、本ドクトリンの最も古典的な定式化として知られています。
ターキンはどうやって死んだのですか?
エピソード4『新たなる希望』終盤、ヤヴィン4基地に到達したデス・スターの艦橋で X-ウィング攻撃部隊によるトレンチ・ラン作戦が進行する中、ベイダーの脱出進言を退けて艦に残り、ルーク・スカイウォーカーの放った一撃でデス・スターと運命を共に消滅しました。シリーズ全体での銀河帝国の最初の決定的敗北=ヤヴィンの戦い(Battle of Yavin)の象徴的な最期です。
『ローグ・ワン』のターキンはどうやって作られたのですか?
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016年12月16日米国公開)では、1994年に他界したピーター・カッシングの肖像を ILM(Industrial Light & Magic)が CG で再構築しました。現場では英国俳優ガイ・ヘンリー(Guy Henry)が身長・所作・声を演じてモーション・キャプチャを行い、その演技にカッシングの過去映像と頭部スキャンを組み合わせる工程で本キャラクターを映像復帰させました。本作はピーター・カッシング遺族の許諾を得て進められたことが ILM/ルーカスフィルム公式映像特典で明示されています。
ターキンとダース・ベイダーはどちらが偉いのですか?
公式設定上はどちらも皇帝パルパティーンの直接の側近で、軍部内の指揮系統と皇帝直属の代理人という別系統の権限を持ちます。デス・スター作戦の現場指揮権はグランドモフ・ターキンが握り、ベイダーは皇帝代理人として本キャラクターと対等な立場で同艦に居合わせます。エピソード4『新たなる希望』艦橋場面で本キャラクターがベイダーに『十分だ』と命じる描写は、軍政の現場では本キャラクターが上位、皇帝の代理人としての宗教的・戦略的判断ではベイダーが上位という、両者の対等で複雑な関係を象徴しています。
ターキンはどこから出てきた人物ですか?
シリーズ補完小説『ターキン』(2014年11月4日 Del Rey 刊/著ジェームズ・ルシーノ/カノン)等で確立された現行カノン設定として、出身はアウター・リム地域の惑星エリアドゥ(Eriadu)。ターキン家はエリアドゥの統治家系で、本キャラクターは共和国末期に共和国海軍士官として勤務し、当時の最高議長パルパティーンに早くから能力を認められて重用されました。帝国成立後にモフ、続いてグランドモフ(地域総督の最高位)まで昇進した経歴を持ちます。
出典
グランドモフ・ターキンはどの作品から見る?
初見の入口は「エピソード4 / 新たなる希望」です。時系列上の登場順としては「スター・ウォーズ / クローン・ウォーズ」が最初です。
グランドモフ・ターキンの関連人物は?
パルパティーン、ダース・ベイダー、レイア、オビ=ワン、クレニック、アナキン。
グランドモフ・ターキンと一緒に覚える用語は?
ジェダイ、フォース、パダワン、ジェダイ・マスター。