『魔法少女まどか☆マギカ』の人物は、願い、契約、秘密の共有、時間軸の違いによって関係が変化する。見滝原の五人とキュゥべえ、家族・同級生、『マギアレコード』の中心人物を、単なるプロフィールではなく、誰が何を知り、どの選択が関係を変えたかから案内する人物関係ガイドである。
人物関係を見る三つの軸
第一は日常の関係、第二は魔法少女としての共闘・対立、第三は時間軸ごとの記憶差である。同じ二人でも三つの軸が一致しない。
声優、年齢、武器だけでは人物の役割を説明できない。願いの対象、契約時に知らなかった条件、後から得た情報を追う。
TV版、『叛逆の物語』、『マギアレコード』では世界と前提が異なる。作品をまたいで関係を一つの年表へ直線化しない。
鹿目まどか
まどかは家族と友人に囲まれた中学生で、他者を助けられる自分になりたいと考える。最初から戦う使命を持つ英雄ではない。
マミの死、さやかの魔女化、杏子の選択、ほむらの反復を知り、契約制度全体の結末を変える願いへ到達する。

円環の理になった後も、人間としてのまどかの希望と同じかが問題になる。『叛逆の物語』では、ほむらがその幸福を別の形で定義する。
暁美ほむら
ほむらは最初の時間軸でまどかに救われ、彼女を守るため契約する。時間遡行を繰り返し、戦闘技術と情報を一人で蓄積した。
現在の時間軸では事情を説明せず、まどかの契約を止めることへ集中する。目的の一貫性と、他者を信頼できなくなった変化を分ける。
『叛逆の物語』では救済される側になり、最後にまどかへ介入する。守るという願いが、本人の選択を奪う支配へ近づく。
巴マミ
マミは事故で生き残るために契約し、見滝原で一人戦ってきた。まどかとさやかへ魔法少女の華やかさと責任を示す先輩になる。
孤独から解放される期待を持った直後にシャルロッテへ敗れるため、死は戦力不足だけでなく選びかけた生活の喪失として響く。

別時間軸では魔女化の真相を知って動揺し、仲間を撃つ。頼れる先輩像と、支えを必要とする一人の少女を同時に見る。
美樹さやか
さやかは上条恭介の腕を治すため契約し、正義の味方として戦おうとする。願いを見返りにしたくない思いと恋愛感情が衝突する。
ソウルジェムの真相、仁美の告白、戦闘での消耗が重なり、自分の善意まで否定して孤立する。魔女化は一度の失恋だけが原因ではない。
杏子は同じく他者のために願った経験から手を伸ばす。『叛逆の物語』では円環の理側として戻り、ほむらへ異議を唱える。
佐倉杏子
杏子は父の教えを人々が聞くよう願ったが、真相を知った家族を失う。他者のために魔法を使わず、自分のために生きる方針へ変わる。
さやかの理想主義へ反発しながら、過去の自分を重ねて放置できなくなる。教会跡の会話は、警告であると同時に経験の共有である。

最後はオクタヴィアを救える可能性へ賭け、叶わないと知って共に残る。利己主義の宣言と、実際の選択の差に人物像がある。
キュゥべえ
キュゥべえは願いと力を提示するが、魂の移動、魔女化、エネルギー回収を契約前に十分説明しない。嘘を言わないことと公正な説明は別である。
個体の感情より宇宙の存続を優先し、少女の絶望を資源として扱う。人間と価値観が違うだけでなく、情報差を意図的に利用する。
『叛逆の物語』では円環の理を観測・支配しようとする。ほむらの愛を理解できず、再改変後は呪いを処理させられる。
まどかとほむら
最初の時間軸ではまどかがほむらを守り、現在の時間軸ではほむらがまどかを守ろうとする。役割は反復によって逆転する。
まどかはすべての魔法少女を救う普遍的な願いを選び、ほむらはまどか一人を人間として取り戻す。救済の範囲と本人の意思が衝突する。

友情、憧れ、依存、執着、愛という語のどれか一つで固定しない。どの作品・時間軸の行動を説明する語かを明示する。
さやかと杏子
二人は他者のために願い、失敗を経験した点で似ている。杏子は自分のために生きると決め、さやかは正義へ固執して反対方向を選ぶ。
対立は価値観の違いだけでなく、互いに過去の自分を見てしまうため激しくなる。杏子の説明を、さやかは諦めの勧めとして受け取る。
第9話の結末は突然の友情ではない。衝突、経験の共有、救出の試みを経て、一人にしないという杏子の選択へ至る。
マミと五人のチーム
TV版の現在時間軸では五人全員が同時に信頼して戦う期間は成立しない。マミの死、さやかの契約、杏子の登場がずれている。
『叛逆の物語』の結界内では理想化された五人の共同戦線が描かれ、最後はなぎさを含めてほむら救出へ向かう。
共闘場面を単なるファンサービスとせず、本編で成立しなかった関係が何を条件に実現したかを読むと物語上の重さが分かる。

家族と学校の人物
鹿目詢子、知久、タツヤはまどかの日常を支え、魔法少女の秘密を知らない。最終話の選択は家族との生活を失う決断でもある。
仁美と恭介はさやかの契約を知らないため、日常の恋愛と魔法少女の代償が非対称な情報のまま衝突する。
和子の授業や詢子との会話は、大人も完全な答えを持たないことを示す。戦えない人物を物語に不要な脇役としない。
百江なぎさ
なぎさは『叛逆の物語』でベベとしてマミの傍に現れ、実際には円環の理から来た魔法少女としてさやかと行動する。
TV版のシャルロッテと外見上の連続性を持つが、映画内で明かされる情報と、ゲームで補足される生前を分ける。
マミとの親密さは結界が作った日常から始まる。真相判明後も共闘するため、偽りだったから無意味になった関係ではない。

マギアレコードの中心人物
環いろはは妹ういを探して神浜へ来て、七海やちよ、由比鶴乃、深月フェリシア、二葉さなとみかづき荘で暮らす。
見滝原の五人を置き換えた対応人物ではない。願い、都市の制度、自動浄化システム、マギウスとの関係から独自の群像劇を作る。
TVアニメ版とゲーム版では出来事と結末が異なる。人物の生死や所属を語る時は媒体を必ず添える。
人物記事を読む順番
初見はまどか、ほむら、マミ、さやか、杏子、キュゥべえの順で基本関係をつかみ、視聴後に魔女・世界改変の項目へ進む。
関係性を調べる時は二人の記事だけでなく、同じ出来事を扱う各話記事を読む。片方の自己説明だけでは相手の情報量が分からない。
外伝人物は作品・組織の索引から入る。名前の似た別人物や派生形態を、一つのプロフィールへ無理に統合しない。

人物関係の要点
人物関係は友情や敵対という固定ラベルではなく、願い、秘密、共闘、時間軸によって変化する。どの時点かを示すことが重要である。
まどかとほむら、さやかと杏子、マミと後輩たちは、相手を救う行為と相手の意思を尊重することが必ずしも一致しない。
人物一覧を入口に、各話、用語、作品記事へ内部リンクで進む。プロフィールの長文化より、出来事ごとの関係を相互参照できる方が役立つ。
願いから人物を比較する
まどかは制度全体、ほむらは一人との出会い、さやかと杏子は大切な他者、マミは自分の生存を願う。対象の違いが後の責任を変える。
他者のための願いが必ず高潔で、自分のための願いが利己的とは限らない。本人の同意、結果の予測、願った後の生活まで見る。
願いを人物の本質として固定せず、契約後にどう解釈し直したかを追う。後悔と肯定が同じ人物の中で変化する。

能力と性格を直結させない
弓、盾、銃、剣、槍、リボンは人物像を象徴するが、武器だけで性格を決められない。戦闘経験と時間軸で使い方も変わる。
ほむらの時間停止は孤独を生んだ原因の一つでもあり、単純な最強能力ではない。同行者との接触や砂時計の制約を持つ。
さやかの治癒力は恭介への願いに由来する一方、痛覚遮断による無謀な戦いへも使われる。能力の長所と選択の危険を分ける。
時間軸別の関係表
最初の時間軸、マミが真相を知る時間軸、現在時間軸では、契約者、生存者、情報共有が異なる。人物関係表には列を分ける。
ほむらだけが反復の記憶を持つため、同じ名前のまどかでも共有した経験は違う。『長年の友人』という説明を現在のまどかへそのまま適用しない。
映画の結界世界はさらに別層で、招かれた人物の記憶が操作される。理想の関係と現実の関係を区別する。

派生形態の扱い
アルティメットまどか、悪魔ほむら、魔女化後の姿、ドッペルは、通常の人物プロフィールと同一ではない。成立条件を付ける。
衣装違い、ゲームの別バージョン、限定カードは、すべて独立した人格を意味しない。名称、台詞、設定差があるかを確認する。
検索結果では派生形態が先に表示される場合がある。初見向け一覧では通常姿を入口にし、重大な変化はネタバレ区分へ置く。
人物を評価する時の注意
一つの失敗や台詞で善悪を決めず、その時点の情報と選べた代案を見る。視聴者だけが未来を知る状態で人物を裁かない。
救う行為にも、相手の希望を聞く救済と、自分が考える幸福を与える支配がある。まどかとほむらの対立はこの境界に触れる。
人気投票や戦闘力順位は人物理解の一面にすぎない。願い、関係、選択、結果を別の項目として読み、単一順位へ圧縮しない。
