A.T.フィールドは、Absolute Terror Field (絶対恐怖領域) の略で、エヴァンゲリオンと使徒が展開する八角形のハニカム状バリアとして劇中に登場する。渚カヲルが『人ならば誰しもが持つ心の壁』と説明する設定が後付けで明らかにされ、人類(リリン)も全員これを持つが、その力は極めて弱く可視化されないことになっている。エヴァや使徒では強大なエネルギーとして可視化され、互いを攻撃から守る強力なバリアとして機能する。シリーズの中盤までは『単に物理的な防護壁』として描かれていたが、第拾八話以降にカヲル登場とリツコの解説を通じて『自己と他者を分かつ存在の壁』というメタファーとしての側面が前景化し、終盤の人類補完計画と直結する作品の中心概念へと昇格する。
Absolute Terror Field — 自他を分ける心の壁
A.T.フィールドの定義は劇中で段階的に開示される。初期は単に『使徒のバリア』として導入され、リツコや作戦課のセリフでも防壁として扱われる。第拾八話で第13使徒バルディエル(エヴァ三号機に寄生)を見て『使徒だ! しかも A.T.フィールドを持っている!』と気付く描写が転換点となる。最終的にカヲルが『人ならば誰しもが持つ心の壁さ』『君もそうだろう?』とシンジに告げる第24話の対話で、A.T.フィールドはバリアと心の壁の二重概念として完成する。
中和 — エヴァが使徒を倒せる原理
通常の兵器(自衛隊や戦略自衛隊の N2 兵器を含む) は使徒の A.T.フィールドを突破できない。エヴァが対使徒戦の切り札となるのは、エヴァ自身も同程度に強力な A.T.フィールドを展開でき、それで相手の A.T.フィールドを『中和』して突破できる唯一の手段だからである。中和した後はコアの破壊か全身の破壊で殲滅が完了する。ヤシマ作戦(第伍・六話 第5使徒ラミエル戦)で零号機がシンジの射線をシールドとして守るシーンは、A.T.フィールド同士の押し合いの典型例として知られる。
人類補完計画とアンチA.T.フィールド
人類補完計画は、全人類(リリン)の弱い A.T.フィールドを消失させ、個と個の境界をなくして『人類』という一つの生命体に統合する計画である。劇中で『アンチA.T.フィールド』と呼ばれるこの逆現象が発動すると、人々の自我境界が崩壊して肉体が LCL と呼ばれる液体に還元されてしまう。旧劇『THE END OF EVANGELION』では、初号機を依り代としてアンチA.T.フィールドが地球規模で発動し、人類全員がLCLとなって統合・補完されていく様子が壮絶な映像で描かれる。
新劇場版での扱い
新劇場版でも A.T.フィールドの基本設定は維持されているが、Q 以降では『人類補完計画』『ニアサードインパクト』『フォースインパクト』『アディショナルインパクト』といった複数儀式が登場し、それぞれで A.T.フィールドとアンチ A.T.フィールドの作用が異なる。シン・エヴァのマイナス宇宙(虚数空間) では、A.T.フィールドの概念が時空・存在の境界そのものに拡張され、シンジとゲンドウの対話の場として再定義される。
関連ページ
エヴァンゲリオン本体 と 使徒 が同程度に強力な A.T.フィールドを展開する2大勢力。人類補完計画 はアンチ A.T.フィールドで個の境界を消失させる計画。LCL は A.T.フィールド消失後の人類が還元される液体。ロンギヌスの槍 は A.T.フィールドを破壊する数少ない兵器。
A.T.フィールド のよくある質問
本ページに頻出する質問とその回答を Q&A 形式でまとめる。各回答は本文の該当セクションをコンパクトに再述したもの。
A.T.フィールドの正式名称は?
Absolute Terror Field (絶対恐怖領域) の略称。初期は単なるバリア設定だったが、渚カヲル登場以降は『人ならば誰しもが持つ心の壁』として再定義された。
人間にもA.T.フィールドはある?
ある。ただし力は非常に弱く可視化できないため、肉体的な防御能力としては機能しない。一方でカヲルが言うとおり、人間の形を構成し自他を分ける『心の壁』としては全員が持っている設定。
A.T.フィールドはどうやって突破する?
別の A.T.フィールドで中和する(エヴァが使徒に勝てる理由)、あるいはロンギヌスの槍のような特殊兵器で破壊する。
人類補完計画とどう関わる?
計画の本質は『全人類の弱い A.T.フィールドを消失させて個の境界をなくし、リリスの胎内で人類を一つに統合する』こと。アンチA.T.フィールドが発動すると人類はLCLに還元される。
本ページの主な参考資料
本ページに記載した事実は、以下の一次情報および ja.wikipedia 各エントリを WebSearch / WebFetch で参照して記述している。記述の現状は2026年5月時点。