LCL(エルシーエル / Link Connect Liquid)は、エヴァンゲリオンのエントリープラグ内を満たすオレンジ色の液体で、シリーズ全体の鍵となる物質である。劇中でリツコが『血と似た鉄錆の臭い』と評する独特の質感を持つ。LCL は酸素を含んでおり、肺に直接吸引することで 液体呼吸 を可能にする。同時に、電荷することで分子配列を変化させ 擬似的なシンクロスクリーン を形成し、神経接続もこれを媒介として行う。また、外部からの衝撃を均一に吸収する物理防壁、精神干渉を緩和する精神防壁の役割も持つ多機能流体である。原液は NERV ジオフロント最深部・セントラルドグマに磔にされた第2使徒 リリス の体液であり、人類補完計画でアンチA.T.フィールドが発動した際、全人類が個体としての A.T.フィールドを失って LCL へと還元される、というシリーズ最大のキーワードに直結する物質である。

Link Connect Liquid — 多機能の同調接続用液体

LCL の正式名称は『Link Connect Liquid』(リンク・コネクト・リキッド)で、和訳すると『接続を媒介する液体』。エントリープラグ内を満たす同調接続用液体として、(1) 酸素含有による液体呼吸、(2) 神経シンクロを補助する電解質媒体、(3) パイロットへの物理衝撃の均一吸収、(4) エヴァ側からの精神干渉に対する緩衝、という4つの役割を一つの流体で実現する設定になっている。劇中、初搭乗時のシンジが LCL を肺に満たされる場面で『臭い、鉄錆みたいだ』と感想を述べ、ミサトが『そのうち慣れる』『窒息はしない』と返すやり取りが第壱話の象徴的シーンとして知られる。

原液 — 第2使徒リリスの体液

LCL の原液は、NERV 本部セントラルドグマに磔にされた第2使徒 リリス の体液であると劇中で明かされる。ジオフロント最深部には大量の LCL がプール状に貯蔵されており、ここから配管を通じて全エヴァのプラグへ供給される構造になっている。リリスは人類(リリン)の祖であるため、LCL は『人類の母なる体液』とも解釈できる物質であり、後述する『人類補完計画でアンチA.T.フィールドが発動するとリリンが LCL へ還元される』という設定とも整合する。新劇場版でも基本設定は同様で、各エヴァのプラグ充填液として運用される。

液体呼吸 — 酸素を含む LCL を肺に吸引

LCL は酸素を含んでおり、肺に直接吸引することで通常の呼吸の代わりとなる『液体呼吸』を可能にする。劇中での生理学的説明は『LCL は肺胞で酸素交換ができるよう設計された特殊流体』というもので、現実医療における液体呼吸(パーフルオロカーボン液体換気)のフィクション応用にあたる。液体呼吸の利点は (1) 強烈な G(加速度)に対する人体の耐性が大幅に向上する、(2) パイロットとエヴァの神経シンクロを強化する、(3) プラグ内部の物理衝撃を均一に吸収する、という3点。一方、LCL を吸引すると味覚・嗅覚として『鉄錆の臭い』が常に意識されるため、パイロット心理への負荷も大きい。

人類補完計画と LCL — 個体の崩壊と還元

シリーズ最大の鍵概念として、人類補完計画でアンチA.T.フィールドが発動すると、全人類は個体としての A.T.フィールドを失って肉体的境界が崩壊し、LCLへと還元される。この設定により『LCL = 母なるリリスの体液 = 全人類が一つに戻る液体』というシリーズの根幹をなす対応関係が成立する。旧劇場版『THE END OF EVANGELION』では、人類が次々と LCL の池に溶けていく様子が壮絶に描かれ、最終的にシンジが補完を拒否することで人々が再び個体として戻る選択肢が残される。新劇場版『シン・エヴァ』終盤の海辺のシーンでも、人類が個に戻った世界が描かれる。

新劇場版での扱い — Qの『赤い海』

新劇場版『Q』冒頭で描かれる14年後の世界では、海面が大量の LCL で『赤い海』と化している。これはニアサードインパクトの直接的影響で、地球上の生命圏が大幅に破壊された結果として演出される。WILLE の戦艦 AAA ヴンダーやエヴァのメンテナンス施設は、この赤い海の上を航行する形になる。シン・エヴァでも基本的にこの世界観が継続され、最終的にシンジがマイナス宇宙で世界を書き換えると、宇部新川駅の青い空と海の世界へと景色が転換する。

関連ページ

エントリープラグ は LCL で満たされたコックピット。使徒 の第2使徒リリスが LCL の原液源。A.T.フィールド 消失で人類が LCL に還元される。人類補完計画 の最終フェーズで LCL は中心的役割を果たす。

LCL のよくある質問

本ページに頻出する質問とその回答を Q&A 形式でまとめる。各回答は本文の該当セクションをコンパクトに再述したもの。

LCL は何の略?

Link Connect Liquid (リンク・コネクト・リキッド) の略。和訳すると『接続を媒介する液体』。エントリープラグ内を満たす同調接続用液体として運用される。

LCL の原液は何?

NERV 本部セントラルドグマに磔にされた第2使徒リリスの体液。ジオフロント最深部に大量にプールされており、ここから配管を通じて全エヴァのプラグへ供給される。

LCL で本当に呼吸できる?

できる。LCL には酸素が含まれており、肺に直接吸引することで液体呼吸を行える。現実医療の液体呼吸(パーフルオロカーボン液体換気)のフィクション応用設定。

人類が LCL に溶けるとは?

人類補完計画でアンチ A.T.フィールドが発動すると、全人類は個体としての境界(A.T.フィールド)を失い、肉体的境界が崩壊して LCL へと還元される。旧劇場版『THE END OF EVANGELION』で壮絶に描かれる。

本ページの主な参考資料

本ページに記載した事実は、以下の一次情報および ja.wikipedia 各エントリを WebSearch / WebFetch で参照して記述している。記述の現状は2026年5月時点。