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ANNA MOVIESHUNTER×HUNTER

人物

ギャトーム

エイ=イ一家の構成員ギャトームの人物像と、ブラックホエールの船室でヒンリギたちの捜索を退けた経緯、分身の能力と恋のエチュードの段階をまとめる。

No.417まで対応更新 2026.08.13

ギャトームは、カキン帝国の移民船ブラックホエールを舞台とする王位継承編に登場する人物で、モレナ=プルードが率いるエイ=イ一家の構成員である。長く皺の刻まれた顔と大きな鼻を持つ老人で、長袖のシャツとズボンを身に着ける。かつては当たり屋を生業とし、偽の負傷を見せて示談金の名目で金をだまし取っていた。初登場は第378話

作中では、シュウ=ウ一家ヒンリギ=ビガンダフノシャ=ア一家オウ=ケンイを含むマフィアの一団が、エイ=イ一家の隠し部屋を探して船室へ踏み込んだ場面で応対に出た。無害な老人を装って相手を室内へ誘い込み、太ももにナイフを受けても血を流さないまま姿を消す。用いられたのは自分と同じ姿の分身を立てる能力で、この部屋に残された仕掛けは、のちに幻影旅団の三人が見張りと罠の組み合わせとして検討した。

基本情報

ギャトームの基本情報
所属・役割エイ=イ一家の構成員。モレナ=プルードの配下でマフィアとして動く。かつては当たり屋として偽の負傷を見せ、賠償の名目で金をだまし取っていた。
初登場第378話(単行本第36巻)
状態生存
念能力本人と同じ姿の分身を立てる能力。分身は刃物を受けても出血せず、頃合いを見て消える。念系統は明かされておらず、ドッペルゲンガーという呼称も公式の能力名ではなく説明のために当てられたものである。
恋のエチュードの段階レベル21。現在どの段階にあるかは明かされていないが、自前の能力を持つ以上、少なくともレベル21には達している。
主な関係エイ=イ一家を率いるモレナ=プルードの配下。ブラックホエールの船室では、シュウ=ウ一家のヒンリギ=ビガンダフノとシャ=ア一家のオウ=ケンイによる捜索を退けた。残された仕掛けは幻影旅団のフィンクス=マグカブ、ノブナガ=ハザマ、フェイタン=ポートォが分析している。

人物像

ギャトームはエイ=イ一家に属する老人である。顔は細長く皺が深く、鼻が大きい。服装は長袖のシャツとズボンで、荒事に関わる人物には見えない。この見た目そのものが、相手の警戒を解く材料として働く。

性格は狡猾で、人を思いどおりに動かそうとする。偽の負傷を見せ、示談金や賠償の名目で金を出させるのが手口だった。当たり屋としての経歴が、そのまま行動の型になっている。ヒンリギ=ビガンダフノとオウ=ケンイに詰め寄られた場面でも、膝の具合や手洗いの近さを繰り返し口にして老齢を強調し、同情を引こうとした。

一方で、エイ=イ一家の他の構成員と同じく加虐的な性向を持ち、多数の人間を殺すことにためらいがない。モレナ=プルードが構成員一人ひとりに恋のエチュードをかけ、自分の念能力の仕組みを説明した場にも居合わせている。

作中での動向

シュウ=ウ一家とシャ=ア一家から賄賂を受け取ったマイザン伍長は、マフィアの一団を一等船室の3101号室へ案内した。ヒンリギがどの部屋も同じ間取りなのかと確かめると、伍長は作業員から聞いた話として、そこが浴室の壁のない唯一の部屋だと答えた。配管のための空間は壁の裏にあるが、点検口は別の場所に設けられている。いま壁があるのなら隠し部屋がある裏付けになる、というのが伍長の見立てだった。オウ=ケンイは、船の端に当たる位置なので裏に何があってもおかしくないと指摘した。

ヒンリギは軍人を襲うわけにはいかないとして伍長に接触役を任せ、それでも銃の安全装置は外しておくよう助言した。伍長は扉を叩き、カキン軍にタレコミがあったので部屋を調べると告げる。ギャトームはゆっくり扉を開け、自分は何も悪いことはしていないと言った。伍長は銃を構え、ゆっくり下がって両手を上げたままベッドに座るよう命じた。

ところが伍長が室内へ入った直後、外から覗いたヒンリギとオウ=ケンイの目には、その姿が消えていた。ギャトームはベッドに座ったまま、伍長が単独ではなかったことに驚く。二人は軍人には見えないと言い、やましいところはないので中へ入るようにと丁寧に促した。二人の若頭は部屋の外にとどまり、ヒンリギはマイザン伍長の居場所を尋ねる。ギャトームは手洗いに立ったのではないかと答え、重ねて入室を勧めた。

ヒンリギは前触れなくギャトームの頭のそばへナイフを投げ、それが消えないことを確かめた。次は外さないと告げて自分たちの方へ来させると、ギャトームは素早く従い、なおも何もしていないと繰り返す。手洗いに行かせてほしいという訴えに対し、ヒンリギは先に脅しをかけたうえで右の太ももにナイフを突き立てた。ギャトームは悲鳴を上げて床に倒れ、何のつもりだと言い、自分は無防備な老人だと訴え続けた。

ヒンリギは血が出ていない点を突き、本体はどこにいるのか、見つけ次第そちらを攻撃すると迫った。ギャトームは、かつて保険金をだまし取る当たり屋だったこと、昔の人間は素直で怪我を信じたことを明かし、時代が変わったと嘆く。本体と伍長の居場所を重ねて問われると、笑い声を残して姿を消し、刺さっていたナイフが床に落ちた。居合わせたシュウ=ウ一家の二人は、この老人がヒンリギと同種の力を持つと悟った。

アジトの発覚とエイ=イ一家の動き

モレナ=プルードの部屋では、要人区画に第四王子への連絡役として残した執事と連絡が取れなくなったと報告が入る。四人の構成員を前にしたモレナは、ツェリードニヒ=ホイコーロに自分たちの動きを察知された可能性を挙げた。ギャトームからの報告を踏まえれば、拠点も遠からず突き止められるという見通しだった。

対策としてモレナが示したのは、ツェリードニヒの親衛隊員を一人こちら側へ引き入れる案で、構成員の一人がドッグマンとともに警護の兵を捕らえに向かうことになった。レベル21のマトベールが自分は「臓器」の側に回りたいと述べたため、闇医者であり殺し屋でもある操作系のレベル31、ソドムがこの任務に志願した。

能力・特徴・関係

ギャトームの能力は、本人と同じ姿の分身を立てるものである。分身は刃物を受けても血を流さず、用が済めば消える。念系統は明かされておらず、分身という性質から具現化系に位置づける見方がある一方、作中では別の系統だとする指摘も出た。ドッペルゲンガーという呼称も公式の能力名ではなく、説明のために当てられたものである。恋のエチュードによる段階はレベル21。現在どの段階にあるかは明かされていないが、自前の能力を持つ以上、少なくともレベル21には達している。

幻影旅団のフィンクス=マグカブノブナガ=ハザマフェイタン=ポートォの三人は、ボコンテの転移する念能力を検討する場面でギャトームの能力にも触れている。フィンクスはノブナガに、あの老人が室内にいるはずで、いないのなら自分たちは安全だと述べた。ノブナガは、マフィアが老人は転移の能力を持つと話していたことを思い出す。フィンクスは、分身から一定の半径に入った者が強制的に転移させられるのだろうと推測し、見張りと罠を兼ねた能力だと見立てた。

ノブナガはこれに異を唱えた。転移に使うのは具現化系ではなく放出系であり、その場にいるのが分身ではなく本人でない限り説明が付かないという。複雑な規則を持つ部屋を特別な空間として作る用途なら具現化系でも成り立つが、人をどこかへ送る能力と併せて使うのはほぼ不可能だと続けた。結論として、老人は見張りにすぎず罠は別の能力だと整理する。フィンクスは特質系が絡む可能性を挙げ、話が長いと返した。

隠し部屋の仕掛けをめぐる検証

二人が細部を言い争う間、人質に取られたマフィアの構成員が、扉は今いる側から施錠されていると告げた。フェイタン=ポートォが、くだらない問いを続けるなら体に穴をもう一つ開けると脅して解錠させると、狭い浴室には誰もいない。その先の扉も施錠されていたが、フェイタンが剣を動かしかけたところで構成員はすぐ開けると応じた。二枚目の扉が開くと、フィンクスは隠し部屋の唯一の入口を誰が閉めたのかといぶかった。

ノブナガは、老人に分身があるのなら浴室と隠し部屋の扉を施錠してから消えるのは容易だと答える。フェイタンがその意味を問うと、フィンクスは時間稼ぎだろうと推測し、相手が老人の能力と隠し部屋の存在をあらかじめ知っていた点を指摘した。正面の扉から押し入っていれば警戒し、浴室に誰かが潜んでいると考えたはずだという言い分に、フェイタンは正面の扉こそが罠なので入れなかったはずだと返す。フィンクスは、フェイタンまで言い返してくると受け流した。

ここでノブナガは、正面の扉が罠だと見抜いて自分のように隣室の壁を破って入る者が現れた場合に、浴室の造りが時間を稼ぐのだと気づいた。フィンクスは筋が通ると認め、フェイタンは壁を破って入る限り罠は作動しないと理解する。フィンクスは、浴室からも入れると付け加えた。

ノブナガは人質の構成員に、心配はいらないと言って主室へ入らせた。構成員は三人の話がまるで分からないとこぼしながら室内へ進んだが、何も起こらない。次にフィンクスが正面の扉から外へ出るよう指示すると、構成員は用が済んだら自分の部屋へ戻ってよいかと尋ねた。フェイタンは、外へ出て何も起きなければ戻ってくるよう命じた。

外に出た構成員は、ノブナガに呼び戻された際に廊下を逃げ出した。フェイタンは瞬時に行く手へ回り込んで道を塞ぎ、剣を構えて右と左のどちらかを選ばせようとする。ノブナガが両耳を失う前に戻れと促し、フィンクスもフェイタンが手を出せば耳だけでは済まないと言い添えると、構成員は部屋へ戻り、入った途端に姿を消した。フェイタンは老人の分身がなくても罠が作動したと述べ、ノブナガは室内に発動を支える物が置かれていない点から、結界型ではなく地雷型だと見た。

罠の二つの型

結界型は、縄や札のように念を込めた物で発動を支え、広い範囲に複数の罠を仕掛ける方式である。地雷型は、特定の場所へ念で直接発動の引き金を置く方式で、強度の制約から仕掛けられるのは二、三か所にとどまる。ギャトームが姿を見せた部屋の仕掛けは、このうち地雷型と見立てられた。

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