人物
シズク=ムラサキ
幻影旅団の団員No.8シズク=ムラサキについて、流星街出身という来歴、具現化系の念能力「デメちゃん」の仕様、団員や敵との関係を整理する。
シズク=ムラサキは、冨樫 義博の漫画『HUNTER×HUNTER』に登場する盗賊集団・幻影旅団の団員No.8である。出身地は流星街、身長160cm、体重45kg、血液型はO型で、利き手は左。具現化系の念能力者で、念で作り出した掃除機「デメちゃん」を武器としても道具としても使う。団内の腕力は、腕相撲の順位で12位に位置づけられている。
感情の起伏に乏しく、占いによって自分が翌週死ぬと告げる場面でも表情を変えなかった。短期記憶が飛ぶほど忘れっぽく、一度会った相手の名前や面識そのものを忘れることがある。その一方でクロロ=ルシルフルが定めた団の掟を絶対視し、団員同士の私闘には強く反対する。初登場は原作第71話。以後、ヨークシン編、グリードアイランド編、キメラ=アント編、王位継承編で旅団の一員として行動している。
基本情報
| 所属・役割 | 幻影旅団の団員No.8。A級賞金首の盗賊で、団内の腕力は腕相撲の順位で12位。 |
|---|---|
| 初登場・登場媒体 | 原作第71話。TVアニメは1999年版が第51話、2011年版が第41話。 |
| 状態 | 生存。ヨークシン編ではコルトピ=タノフメールの能力で死を偽装された一人だが、その後も王位継承編まで旅団の一員として行動している。 |
| 能力・関係 | 具現化系。念で作り出した掃除機「デメちゃん」を操り、旅団が残した痕跡の始末にも使う。クロロ=ルシルフルの定めた掟を絶対視し、フランクリン=ボルドーと組んで動くことが多い。 |
| 身体的特徴 | 身長160cm、体重45kg、血液型O型。左利きで、ゴン=フリークスとの腕相撲では相手に合わせて利き手でない右手を使った。 |
| 出身 | 流星街。住民はどの公的記録にも残らないため、彼女に関する情報を集めることはほとんどできない。 |
| 蜘蛛の刺青 | 腹部の左下にあり、蜘蛛の腹には数字の8が入る。 |
人物像
身長160cm、体重45kg、血液型はO型。出身地は流星街で、幻影旅団では団員No.8にあたり、利き手は左である。小柄な若い女性で、肩までの黒髪は無造作に伸び、前髪も整っていない。瞳はプラム色。胸が大きく腰が細い砂時計型の体型で、黒のタートルネックとジーンズに黒縁の眼鏡を合わせる。首から下げるのは二本の角が付いた逆さ十字のネックレスで、その意匠はクロロ=ルシルフルのコートの背にある紋章に似る。耳にも逆さ十字をあしらったピアスを着けるが、普段は髪に隠れている。セーターの袖の上から両手首にブレスレットを着け、蜘蛛の刺青は腹部の左下にあり、蜘蛛の腹には数字の8が入る。
性格はきわめて冷静である。占いによって自分が翌週死ぬと告げる場面でも、表情ひとつ動かさなかった。よそよそしく冷淡で情がないと評され、ぶっきらぼうで冷たい物言いが周囲の反感を買う場面も多い。忘れっぽさは短期記憶が飛ぶ域に達し、人の名前を忘れたり、会ったことすらないと思い込んだりする。間の抜けた態度を見せることもあり、対戦相手が彼女の戦闘能力を過小評価する一因になっている。
仲間との距離は近い。フランクリン=ボルドーと組んで戦う機会が多く、パクノダの死には動揺を見せ、コルトピ=タノフメールとは何気なくチェスを指す間柄だった。パクノダを追うかどうかで団が割れた際にはノブナガ=ハザマの側に立ったが、最後は団の掟を優先している。クロロが定めた掟を信じ、団員同士が戦うことには強く反対する。ゴン=フリークスとの腕相撲では、相手が右手を出したのに合わせて自分も右手を出した。不利になると分かったうえで応じ、結果として敗れている。
一方で他の団員と同じく冷酷で、無差別な大量殺人もためらわない。旅団はクルタ族を虐殺しており、その過程では子どもを含む人々への拷問と遺体の損壊が行われた。うるさいという理由だけでレオリオ=パラディナイトを殺すかとクロロに尋ねるなど、些細な動機でも殺害に踏み切る。フェイタン=ポートォと同じく、グロテスクで不穏な作品を好んで見る嗜好も共有する。流星街で育った影響として挙げられるのが、「水よりも薄く、それでいて血よりも濃い」と表現される絆である。旅団が街の防衛にとって大きな戦力であること、シズクがキメラ=アントから街を守った団員の一人であることが、その裏付けとして並べられている。
作中での動向(出自とヨークシン編)
流星街は爪弾き者が住み着いたゴミの街で、住民は公的な記録に存在せず、街そのものを知る者もごくわずかしかいない。シズクはこの街の出身で、旅団に加わる前のどこかの時点で念を習得した。旅団には先代の団員No.8の後任として入ったとされ、その先代については、ヨークシンでの出来事の三年前にシルバ=ゾルディックが殺した相手ではないかという見方も併記されている。フェイタンの念能力を覗き見ようとして殺されかけた経験もある。
8月31日、シズクを含む団員はヨークシンシティの非公開の場所に集合した。クロロは地下オークションの出品物をすべて奪うと宣言する。翌日、彼女は通行人からスリを働いて条件付きのオークションに参加し、ダイヤモンドを賭けてゴンと腕相撲で争った。利き手でない手を使いながら粘り強く渡り合ったが、再戦しようとしたところをフランクリンとフェイタンに止められる。オークションの開始が迫っていたためである。会場の扉が閉まると廊下で待ち構え、フランクリンの虐殺から逃れてきた者を始末する役に回った。イワレンコフとヴェーゼを具現化した掃除機デメちゃんで即座に仕留め、そのうえで惨劇の痕跡をすべて片づけている。
団員は熱気球で会場を離れ、出品物は既に持ち去られていたとクロロに報告した。クロロは、陰獣と呼ばれる手練れの念能力者を誘い出すためマフィアを襲えと命じる。気球はゴルドー砂漠で撃ち落とされ、待ち構える大勢のマフィアを目にしたシズクは、これは片づけなくていいのかと漏らした。ウボォーギンがマフィアを蹴散らし、四人の陰獣と単身で戦う間、彼女はシャルナーク=リュウセイやマチ=コマチネとトランプに興じている。ウボォーギンの絶叫には、直前に耳を塞いで難を逃れた。陰獣を倒したウボォーギンには、体内の毒は抜けるがマダライトヒルは吸えないと告げ、デメちゃんが生き物には効かないことを念押ししている。処置に取りかかる前に、ウボォーギンはクラピカに捕らえられた。
シズクはマチ、フェイタン、シャルナーク、ノブナガと車を奪って追跡したが、陰獣の一人が「不思議で便利な大風呂敷」で車を縮めたため乗り捨てざるを得なくなった。残る陰獣の人数を数え、鎖の男が陰獣ではないと見抜いたのは彼女である。旅団はその集団を全滅させて陰獣の一人を捕らえ、ダルツォルネの通話を傍受してウボォーギンの監禁先を突き止めた。シズク、ノブナガ、シャルナーク、マチ、フィンクス=マグカブは変装して救出に入り、シズクはデメちゃんで体内の神経毒を抜いている。ウボォーギンの咆哮に捕らえていた側は逃げ出し、彼女は声が大きすぎたと評した。
ゴンとキルア=ゾルディックを捕らえたマチたちが戻ったとき、シズクはアジトにいた。二人は腕相撲の相手として彼女を覚えていたが、フランクリンが記憶を促しても思い出せない。子ども相手に負けるはずがない、なぜ利き手でない手を使うのかと言い張り、フェイタンとフランクリンには、相手が右手を出してきたから合わせたのだと説明している。自分が強化系ならどうだとゴンが問い返し、ノブナガが面白がって笑った場面では、手話でフィンクスに侍の正気を尋ねた。返ってきたのは肩をすくめる仕草だけだった。フェイタンとノブナガが衝突しかけた際には掟を持ち出して止め、その後は二人の少年の扱いに迷い、ノブナガの態度に戸惑いを見せている。
作中での動向(ヨークシン編の決着)
ノブナガとクロロを欠いた会議で、旅団は計画を練り直した。シズクはセメタリービルへの襲撃でフランクリンと組む。移動中、ゴンがノブナガにウボォーギンを重ねているのだろうとフランクリンに聞かされると、誰かを気にかけながら戦う方が強いというのは負け犬の発想だと突き放した。周辺で暴れろという指示を受けた二人は車を奪って検問を突き破る。警官とマフィアに車を爆破されても無傷で現れ、そのまま虐殺を始めた。この襲撃では、警官隊と2,000人を超えるマフィアが短時間のうちに殺されている。
十老頭が死ぬと、旅団は立ちはだかる者を殺しながらオークションそのものを乗っ取った。続いてコルトピの能力で、シズクを含む複数の団員の死を偽装し、出品物の複製を作って再開されたオークションで偽物を売りさばいている。仕事を終えた団員はアジトに戻り、シズクも勝利を祝う場に加わった。
ヨークシンを離れるというクロロの決定にノブナガが反発し、クロロが奪ったばかりの能力で占いを読むと、シズクはその予言を検分し、自分の分も読んでほしいと頼んだ。詩を解いた彼女は、パクノダとシャルナークとともに翌週死ぬと述べる。ただし「緋の眼」が誰を指すのかは分からなかった。続いてヒソカ=モロの占いを読み上げると、ヒソカは自分がシズクの能力を鎖の男に漏らしたと明かす。彼女はその後、シャルナークと具現化系と操作系の違いを論じた。クロロはこの一週間の安全を確保するため、シズクをマチとパクノダに組ませている。
鎖の男がクルタ族の生き残りだと判明すると、シズクの班とクロロの班は討伐に向かい、複製された緋の眼を追うためコルトピも同行した。ベーチタクルホテルへ向かう途中、クロロが二人の追跡者に気づき、シズクとマチとともに足を止めて対峙する。現れたのはゴンとクラピカだったが、クラピカは抜け出すためにキルアと入れ替わっていた。三人は二人を拘束し、ホテルのロビーで他の団員を待つことにする。午後7時の五分ほど前、ラジオを持った男が喚き始めると、シズクは殺すかとクロロに尋ね、放っておけと言われた。二分後にコルトピ、ノブナガ、パクノダが到着し、時計が午後7時00分を指すと照明が落ちる。旅団はゴンとキルアの脱出を阻み、シズクはラジオの男も彼らの計画の一部だったと気づいた。闇に目が慣れると、クロロがいないことに最初に気づいたのも彼女である。ノブナガがクラピカの残した伝言を読む間、彼女はゴンを押さえていた。
フィンクス、フェイタン、シャルナークが合流すると、鎖の男の指示に従うかどうかでノブナガとフィンクスが対立した。意見を求められたシズクは、はじめコイントスで決めようとしたが、すぐノブナガの側に付く。それでもノブナガがパクノダを追うフィンクスを止めようとすると、彼女はノブナガを打って気絶させ、団の掟は絶対であり団員同士が戦ってはならないと言い切った。クラピカから再び連絡が入り、旅団はアジトへ戻ることに同意する。人質交換を取り決めて実行した後、パクノダはクロロを伴わずに戻り、六人の団員に記憶弾を撃ち込んで倒れた。シズクはその体を確かめて死亡を告げ、何が起きたのかと他の団員に尋ねている。
作中での動向(グリードアイランド編とキメラ=アント編)
9月6日、アジトにいたシズクたちは、フィンクスとフェイタンがグリードアイランドへ入るのを見届けた。四日後、パクノダの墓のそばでコルトピとチェスを指していたところ、流星街に帰っても何もすることがないのだからと、シャルナークからゲームへの同行を誘われる。ゲームに入った三人は、まずプレイヤーを一人捕らえて拷問し、情報を引き出した。ルビキュータという町で、シャルナークはゲームの仕組みを説明し、コルトピとシズクの能力がカードには通用しないことを実際に見せている。さらに、グリードアイランドが現実世界で行われていること、ゲームマスターが複数いるらしいことも明かした。シズクはクリアの報酬を忘れており、指定ポケットのカードを三枚持ち出せるのだとコルトピに教えられる。シャルナークが「トラエモン」を使えばすべてのカードを持ち帰れるのではないかと述べ、二人が試す価値はあると同意すると、まず「神眼」か「解析」を手に入れ、その後フィンクスとフェイタンを探すという順序が決まった。
フィンクスとフェイタンと合流した後、団員は現実世界に戻り、本物の島へ直接たどり着こうとした。しかし上陸した一行の前にレイザーが現れ、ゲームマスターだと名乗る。侵入者は歓迎しない、正しい方法で来ればよいと告げた彼は、「排除」のカードで一行をアイジエン大陸の六か所へ飛ばした。正規の手順で入り直した後、占いからクロロが本物のグリードアイランドへ向かったと分かると、シャルナークは、クロロが誰かを雇って代わりにプレイさせ、自分の名を伝言として残したのだと説明する。除念師も島にいるはずだと続けたところでヒソカが現れ、クロロの名を使うのは自分の考えだったと明かした。雇われた相手がヒソカだったことに、シズクは少し落胆している。新たに加わったカルト=ゾルディックの助けで除念師アベンガネを見つけると、旅団はヒソカに交渉させ、クロロの心臓にかかった「律する小指の鎖」を解かせた。
キメラ=アントの危機に際しては、シズク、フェイタン、シャルナーク、フィンクス、カルト、ボノレノフ=ンドンゴが流星街へ向かった。道中では、侵入がどのように起きたのか、なぜ何人かが街へ来たのかが話題になる。出迎えた住民からは、女王を名乗る個体が街の近くに巣を作って人々を襲っていること、寄合が対処に当たっていることを聞かされた。進展がないと見た旅団は自分たちで片をつけることにし、フィンクスは今日中に女王を駆除すると役員に請け合う。巨大な巣に正面から歩いて入った一行は、その場で別行動に移った。驚くカルトに、フィンクスは他人に見せたくない能力があるのだろうと指摘し、最初に女王を殺した者が団長代理になると告げている。
シズクはパイクという幹部と鉢合わせ、掃除機で糸を受け流しながら繊維の強さを確かめた。このとき服に紙吹雪が付いていることに気づいておらず、戦いはカルトに筒抜けだった。攻撃をかわしながら相手の動きを読み、デメちゃんを具現化しては消して防御に使う。「愛の放射線」で捕らえられた後も、掃除機で網に隙間を作り、糸が自分の服だけに貼り付くように仕向けた。ザザンのもとへ運ばれかけたところをすり抜け、デメちゃんで何度も殴りつける。距離を取った彼女は自分の勝ちだと言い切り、二度と捕まらないよう間合いを保つと述べた。無数の傷口からデメちゃんに血を吸わせると、パイクはすべての傷を同時に押さえることができない。吸い尽くした後、立ち去りかけた彼女は遺体に駆け寄り、自分の糸を巻けば出血を止められたはずだと指摘し、お互い間抜けだと漏らしている。
破れたシャツとズボンのまま、シズクはフェイタンとザザンの戦いに最後に到着した。服装を見て負けたのかと尋ねたフィンクスに勝ったと怒って返し、シャルナークはその怒りぶりを笑って口にする。戦いを見た彼女はフェイタンの動きが悪いと言い、シャルナークは本調子ではないのだろうと推測した。変身したザザンがフェイタンの左腕を折るまで団員たちは観戦を続け、フィンクスは冗談めかしてボノレノフと代わるかと尋ねる。フェイタンが能力を使う準備に入ったと察すると、全員が走って離れた。戸惑うカルトに他の団員がその危険さを説明し、シズクは一度見物しようとして死にかけたと付け加えている。フェイタンがザザンを倒した後、一行は変異させられた流星街の住民に出くわし、住民は皆殺してくれと懇願した。フィンクスはこれを拒み、流星街の人間としての気概を見せろと命じる。デメちゃんを構えたシズクを含め団員は得物を取り、変異した住民を難なく片づけた。街へ戻った一行はさらにアリが現れた場合に備えて留まると決めたが、シャルナークにノブナガから助けを求める連絡が入り、クロロからの連絡ではなかったことにフィンクスは落胆している。
作中での動向(王位継承編)
カキン帝国の財宝を奪う好機を見たクロロと団員たちは、ブラックホエール1号に乗り込んで財宝を盗む計画を立てた。ヒソカはシャルナークとコルトピを不意打ちで殺し、航海の最初の数日は、複数の団員が5層でヒソカを探す姿が描かれる。四日目、残った団員は5層の混み合った中央食堂のテーブルに集まり、状況を話し合った。そこへシャ=ア一家が現れて席を空けるよう求め、クロロが相手の頭目と短く言葉を交わした後、旅団は穏便に席を立っている。クロロは各自の判断でヒソカを探せと告げ、首を取った後に同じテーブルで落ち合うと宣言した。
解散した直後、シズクとボノレノフはクロロに同行させてほしいと申し出た。クロロはヒソカを殺すのは自分だという条件で受け入れる。シズクはそれで構わないと答え、自分とボノレノフの能力はヒソカの「伸縮自在の愛」と噛み合わないと述べた。クロロが見つけ次第攻撃するという方針を示して二人にも策を尋ねると、シズクは変装して探すと答え、ボノレノフは「戦闘演武曲:変容」で姿を変えて同じことをすると答えている。ボノレノフとのやり取りの後、クロロが彼に頼みたいことがあると言い出すと、シズクも頼みがあると切り出し、手がかりが得られるのではないかと期待して、もう一度占ってほしいと求めた。少し間を置いて、彼女はクロロの本を『DEATH NOTE』になぞらえる。クロロは黙り、ボノレノフはいつもそう言うと穏やかにたしなめた。その日のうちに、三人は4層と5層をつなぐ中央通路の地図上に位置が示されている。
能力・特徴・関係
シズクは具現化系の念能力者である。念で具現化した掃除機「デメちゃん」は、シズクが念じた物なら何でも吸い込む。ただし本人が「生き物」だと認識しているものは吸い込めず、念で作られた物も対象から外れる。最後に吸い込んだ物であれば吐き出すこともできる。吸い込まれた物がどこへ行ったのかは、本人にも分からない。
この能力は、旅団が残した証拠や痕跡を消す用途にも使われる。旅団の活動の跡をすべて消し去れる独自の能力として位置づけられ、シャルナークもその稀少さに触れている。確認できる技は纏と発、そして隠への警戒として目に用いた凝で、旅団が素人を入れないという前提と合わせ、平均的な念能力者よりはるかに練度が高いと説明されている。戦い方はデメちゃんで敵を殴るのが基本で、強い一撃を短い間に続けて当てられる。
流星街の生まれであるため、どの記録にも存在が残っておらず、彼女に関する情報を得ることはほとんどできない。A級賞金首の盗賊であり、殺しが日常に組み込まれた職業的な殺人者と評される熟練の戦闘者でもある。スリの腕も確かで、イワレンコフやヴェーゼ、陰獣のような力量のある念能力者や護衛を単独で制圧し、キメラ=アントの幹部との戦いにも勝っている。コルトピとシャルナークとともにグリードアイランドのプレイヤーを捕らえて拷問したのも彼女たちである。レイザーは彼女を大した人物だと評し、カルトは自分が彼女の水準に届かないと認めた。ヒンリギ=ビガンダフノも旅団全体との力量差を認め、自分たちカキンのマフィアでは相手にならないと述べている。
クラピカによれば、旅団は数メートル離れた位置からの敵意でも攻撃の前に察知した。キルアは彼女について、警戒心が体に染みついていると述べている。腕力は団内の腕相撲で12位に位置し、利き手でない手を使った勝負でもゴンは苦戦し、両手を使ったときにはゴンを取り押さえることができた。掃除機の一振りでイワレンコフとヴェーゼを殺し、背後からとはいえノブナガをしばらく気絶させ、パイクからも血を流させている。速度の面でも他の団員に引けを取らず、スクワラを追った場面や、陰獣が落ちてきた車から飛び出した速さがその例に挙がる。クラピカは0.5秒続く攻撃であれば旅団が避けるには十分すぎると評し、シズクを速いと評価した。壁を難なく走り、混雑時の車より速いとも言われ、建物の側面を駆けて建物から建物へ水平に跳び移ることもできる。
戦術面では、パイク戦で相手より明らかに速く動き、網を何度もかわした。捕まったのは「愛の放射線」を受けたときだけで、それでも抜け出せる隙間を作っている。数秒のうちに29発を叩き込み、直後には素早く跳び退いた。カルトには何が起きているか見えないほどの速さで進むフェイタンとザザンの戦いも、平然と見物できる。旅団の占いでは月の比喩を正しく読み解いており、敵の弱点を見つけ、攻撃の前に動きの型を覚えて策を組み立てるのも得意である。網から抜け出した場面のように機転も利き、網の速度と射程を把握したうえで、次の攻撃を防がれない位置を選んで傷を負わせた。もっとも戦闘中にぼんやりすることがあり、相手の動きを読み切れるわけではない。血を吸い尽くした後になって、相手が自分の糸を巻いていれば死を免れたかもしれないと気づいたのも、その一例である。
媒体ごとの描写と作品外での扱い
単行本第16巻の巻末では、シズクの蜘蛛の刺青が腹に数字の6を入れた姿で描かれている。その後、彼女が指に付いたインクを見せ、正しい数字である8が蜘蛛の腹に示され、冨樫 義博が混乱を詫びる形で処理された。
TVアニメ1999年版では、オークションに押し入る場面でシズクがバンを路上に停め、シャルナークとウボォーギンが車を降りて道中のマフィアの警備を殺す流れになっている。シャルナーク、コルトピ、シズクがグリードアイランドのプレイヤーからカードと情報を得るために拷問する場面も、原作では画面の外で処理されたが、1999年版では実際に描かれた。1999年版ではデメちゃんの音にも担当者が置かれ、日本語版は Yuko Maekawa、英語版は Leda Davies が務めている。
造形の面では、クロロやフェイタンと同じく聖書的な、とりわけ悪魔的な意匠が取り入れられている。ネックレスとピアスに使われた逆さ十字は、悪魔崇拝と結び付けて語られることが多い。読者投票では、第2回で204票を集めて11位、第3回ではシャウアプフと並ぶ130票で17位だった。



