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ANNA MOVIESHUNTER×HUNTER

人物

ボノレノフ=ンドンゴ

幻影旅団の団員No.10。ギュドンドンド族の末裔ボノレノフ=ンドンゴの出自、体の穴で音を奏でる戦闘演武曲、ヨークシン編から王位継承編までの動向。

No.417まで対応更新 2026.08.13

ボノレノフ=ンドンゴは、冨樫義博の漫画『HUNTER×HUNTER』の登場人物である。盗賊集団・幻影旅団の団員No.10で、開発によって土地を追われたギュドンドンド族の末裔にあたる。肩書は舞闘士バプ。体中に開いた無数の穴で音を奏で、その音を戦闘力へ変える念能力を操る。実際に対話した相手へ姿を変える能力も併せ持つ。原作第71話で初登場し、映像化作品ではTVアニメ1999年版 第51話2011年版 第41話から姿を見せる。

全身を白い包帯で覆い、赤いボクシンググローブをはめた姿で描かれる。包帯の下にある穴が何を意味するかは、流星街での戦いまで伏せられていた。ヨークシン編では待機役が中心で、まとまった戦闘が描かれるのはキメラ=アント編以降である。王位継承編では変身能力を使い、ブラックホエールの船内でヒソカ=モロを装ってマフィアの動きを誘導した。作中では生存が確認されており、A級の賞金首でもある。

基本情報

ボノレノフ=ンドンゴの基本情報
所属・役割幻影旅団の団員No.10。ギュドンドンド族の末裔で、肩書は舞闘士バプ、生業は盗賊。以前はグリードアイランドのプレイヤーでもあった。
初登場・登場媒体原作第71話。映像化作品ではTVアニメ1999年版 第51話、2011年版 第41話。団員No.10という肩書は単行本第36巻 第377話に対応する。
状態生存。単行本第38巻 第392話以降も、ブラックホエールの船内で行動する姿が描かれている。
念能力戦闘演武曲:序曲、戦闘演武曲:木星、戦闘演武曲:変容の三種。系統は不明。序曲は仮面と装束、長い槍を伴う姿となり、木星は巨大な爆発で相手を圧殺する。
能力の性質奏でた音を戦闘力に変える。実際に対話したことのある人物に変身でき、変身を維持できる時間は対面していた時間とほぼ等しい。変身できる人間の大きさに制限はないが、自分より小さい姿ほど変身時間が短くなると本人は感じている。
確認されている念の基本技術纏、発、練、絶。
能力・関係腕相撲で比べた膂力は団内8位。判断はクロロ=ルシルフルの指示に頼ることが多い。フィンクス=マグカブとシズク=ムラサキは「ボノ」という愛称で呼ぶ。クラピカが一度も姿を見ていない唯一の団員でもある。
賞金首としての等級A級。

人物像

ボノレノフは頭から爪先まで白い包帯で覆われている。TVアニメ1999年版では、この包帯が赤茶色で描かれた。赤いボクシンググローブ、オレンジ色のショートパンツ、赤い膝丈のブーツを身に着け、ショートパンツの上に腰布を巻く場面もある。包帯とグローブが隠しているのは体中に開いた無数の穴で、腹部には大きな穴が一つ、指にも一本ずつ穴が開く。旅団員の証である蜘蛛の刺青は蜘蛛の腹に10の数字が入るが、体のどこに彫られているかは明かされていない。外見の描写は単行本第22巻 第224話にある。

立ち居振る舞いは優雅な戦士のそれで、キメラ=アントのギョガン型との短い戦いでも態度を崩さない。話し方は格式ばって王侯を思わせ、自分の部族には強い誇りを見せる。戦闘中は力と自信、そして殺意を静かに前面へ出し、格下の念能力者を怯えさせた。単行本第38巻 第392話までの描写に、この落ち着きが乱れる場面はほとんどない。

冷血で非情な面は他の団員と変わらない。旅団はクルタ族を虐殺しており、そこには子供を含む無抵抗の人々への拷問と遺体の損壊が伴った。ボノレノフ自身も、任務に必要と判断すれば人を殺すことをためらわない。リンチ=フルボッコの首を即座にねじ切った場面がその例にあたる。ギョガン型との戦いでは、相手をいたぶる加虐的な一面ものぞかせた。

旅団の仲間への忠誠心は強い。ザザンとの戦いで次に出るのは誰かを巡ってフィンクス=マグカブと言い争うなど団員との距離は近く、フィンクス=マグカブとシズク=ムラサキは「ボノ」という愛称で呼ぶ。一方、自分の戦略眼には自信がなく、判断はクロロ=ルシルフルの指示に委ねることが多い。ヒソカ=モロの始末についても、シャルナーク=リュウセイコルトピ=タノフメールを失ったクロロ=ルシルフルが平静を装いながら動揺していると察し、他の団員が引き受けることを望んでいる。

殺しは日常の一部であり、A級の賞金首として手配される手練れの戦闘者でもある。戦い方は優雅で、なおかつ遊ぶような余裕を伴う。体の穴が生む音に合わせて踊りながら、相手の攻撃をかわしていく。変身したザザンを前にしても退く気配を見せないほど、自分の力量への確信は強い。

出自と部族の背景

ボノレノフはギュドンドンド族の出身である。この部族は小規模で、近代的な開発によって土地を追われ、事実上滅ぼされた。体に開いた無数の穴は部族の在り方と分かちがたく結びついており、その意味が語られるのはキメラ=アント編の戦闘の場面である。

旅団に加わる前のどこかの時点で念を習得した。ただし、流星街へ流れ着いた時期も旅団へ加入した時期も明かされていない。クルタ族の虐殺に加わったかどうかも判明していない。第71話でフェイタン=ポートォは、3年2か月前に全団員が集まって以降の新入りはヒソカ=モロとシズク=ムラサキだけだと語っており、参照資料はこれを加入時期の手掛かりとして挙げている。

流星街の生まれではない数少ない団員の一人にも数えられる。ほかに挙がるのはヒソカ=モロ、カルト=ゾルディックイルミ=ゾルディックで、その四人のうち最も早く旅団へ加わったのがボノレノフである。ただしTVアニメ2011年版の語りは、ボノレノフを流星街の住人として数えており、扱いが食い違う。

名の一部であるンドンゴは、現在のアンゴラにあたる地域に存在した近世アフリカの国家の名でもある。この国はかつてアンゴラ、あるいはドンゴとも呼ばれた。

作中での動向

ヨークシン編でのボノレノフは待機役が中心である。8月31日、団員は市内の明かされない場所に集まり、クロロ=ルシルフルが地下オークションの品をすべて奪うと宣言する。旅団は二手に分かれ、ボノレノフはアジトに残る組へ入った。会場へ向かった組は、品がすでに持ち去られていたことを知る。9月3日、パクノダ、フィンクス=マグカブ、ノブナガ=ハザママチ=コマチネゴン=フリークスキルア=ゾルディックを人質にして戻ると、ボノレノフは他の団員と並んで座り、フランクリン=ボルドーの問いにパクノダが答えるのを聞いていた。その夜、シャルナーク=リュウセイがノストラード組の護衛の写真を配る。ハンター協会公式参考書の項目でも、ヨークシンでの役目はアジトの守りと記されている。

日が落ちると、旅団はノブナガ=ハザマを除いてクロロ=ルシルフルの命令による殺戮に加わり、セメタリービル一帯で警官隊と重武装のマフィア2,000人を皆殺しにした。ボノレノフはコルトピ=タノフメールと組んで動いている。十老頭が死ぬと、旅団は立ちふさがる者を殺しながらオークションそのものを乗っ取った。続いてコルトピ=タノフメールの能力で数人の団員の死を偽装し、出品物の複製を作って、開き直された競売で偽物を売りさばく。ボノレノフはアジトへ戻り、他の団員とともにこの首尾を祝った。

9月4日、ノブナガ=ハザマがこの地を離れるかどうかでクロロ=ルシルフルに詰め寄り、その流れで占いを受ける場に居合わせる。シズク=ムラサキに続き、クロロ=ルシルフルは情報の足りないフィンクス=マグカブ、フェイタン=ポートォ、コルトピ=タノフメールを除く全員の運勢を占った。パクノダがヒソカ=モロの結果を読み、他の団員にも読むよう促す。ヒソカ=モロの欺きが露見したため、クロロ=ルシルフルはヨークシンに留まると決め、旅団を三つに分けたうえで、ボノレノフ、フランクリン=ボルドー、ヒソカ=モロをアジトへ残した。あわせて、前日にシャルナーク=リュウセイとハンターサイトでネオン=ノストラードの情報を調べたことを全員に明かす。

クロロ=ルシルフルがクラピカに捕らえられると、フィンクス=マグカブはアジト組へ連絡し、十人全員が集まらなければクロロ=ルシルフルが死ぬと伝える。鎖使いは他の人質を使って状況を確かめており頭が回るとフランクリン=ボルドーが評すると、ボノレノフはさらに手強いと付け加えた。遠くで物音がしてヒソカ=モロが確認に向かった直後、ボノレノフとフランクリン=ボルドーは近くの窓枠に立つ子供を見つける。子供が飛び降りて逃げると、フランクリン=ボルドーは仲間の一人かと疑い、ボノレノフは追うべきか尋ねた。罠を警戒したフランクリン=ボルドーは全員の帰還を待つよう促し、目を黒く染めたヒソカ=モロが二人と合流する。他の団員が戻った後、鎖使いとの交渉から帰ったパクノダは居場所を明かすことを拒み、二人の子供と三人だけにするよう求めた。ボノレノフは張り詰めたやり取りの間、一言も発していない。話し合いは、人質交換の結果を見てから判断するとフィンクス=マグカブが折れる形で収まる。交換が成立した後、パクノダは記憶を六人の団員へ移して命を落としたが、その六人にボノレノフは入っていない。経緯はフィンクス=マグカブが他の団員へ説明した。

9月10日、シャルナーク=リュウセイがシズク=ムラサキとコルトピ=タノフメールをグリードアイランドへ誘う傍らで、ボノレノフはパクノダの墓の近くでマチ=コマチネと話していた。その後は島へ渡った団員たちとともに祓い屋のアベンガネを探し出し、ヒソカ=モロが交渉役となって、クロロ=ルシルフルの心臓に打ち込まれたクラピカの律する小指の鎖を外す取引を成立させる。

流星街とキメラ=アント編での戦い

キメラ=アントの危機に際し、ボノレノフはフェイタン=ポートォ、シャルナーク=リュウセイ、フィンクス=マグカブ、カルト=ゾルディック、シズク=ムラサキとともに流星街へ向かう。道中では侵略が起きた経緯や、それぞれが流星街へ来た理由が話題になった。現地の住人からは、女王を名乗る個体が街の近くに巣を作って被害を出しており、寄合が対応中だと聞かされる。進展がないと見た旅団は自分たちで片づけることに決め、フィンクス=マグカブは日が暮れるまでに女王を始末すると役人に請け合った。

巨大な巣に着いた団員は正面から堂々と入り、そこで散開する。別行動を意外がるカルト=ゾルディックに対し、フィンクス=マグカブは、他人に見せたくない能力を持つ者がいるのだろうと説明し、女王を先に殺した者が代理の頭になると告げた。ボノレノフはほどなく棘だらけのギョガン型と遭遇する。飛びかかられて包帯の一部を破られると、残る包帯もほどけ、体中の穴が露わになった。踊りながら穴で音を鳴らすこの場面で、出身部族と穴の意味が詳しく語られる。

音が響くなかでボノレノフは戦闘演武曲:序曲を発動し、大きな仮面と別の装束をまとって長い槍を手にし、ギョガン型の胸を貫いた。装束と槍が消えると包帯が現れ、全身を巻き直していつものボクシンググローブを着けた姿へ戻る。自分の部族は世界で最も優雅だと言い切り、敗れることはないと宣言したが、ギョガン型はすぐに立ち直って部族の魂を嘲る。ボノレノフはグローブを外し、獣の戯言は自分に届かないと切り捨てた。一連の場面は第225話に描かれる。なお、カルト=ゾルディックが団員一人ひとりに見立てた紙人形を連ね、全員の会話を盗み聞きしていたことは後に判明する。

フィンクス=マグカブが進路を選び直す間も戦いは続いた。ギョガン型は一撃も当てられず、ボノレノフは踊りながら挑発を重ねる。苛立った相手が飛びかかっても軽くかわされ、ついには殺すと言い残して逃げ出し、パイクを見つけて糸で縛らせようと考えた。ボノレノフは、素早いが音より速くはないと見切り、戦闘演武曲:木星を発動する。巨大な爆発が起こり、ギョガン型は押しつぶされて死んだ。平たくなった死体の上に立ったボノレノフは、押しつぶされて死ぬのは虫にふさわしい最期だと言い放つ。

その後はフェイタン=ポートォとザザンの戦いを、フィンクス=マグカブ、シャルナーク=リュウセイ、カルト=ゾルディックとともに見守り、衣服をほとんど剥ぎ取られた姿で現れたシズク=ムラサキに戸惑った。ザザンが変身し、フェイタン=ポートォが敗れたら次は誰かとシズク=ムラサキが問うと、ボノレノフとフィンクス=マグカブはどちらが先に着いたかで揉め、シャルナーク=リュウセイの提案でコイン投げに委ねる。勝ったボノレノフが次の相手役を得た。変身したザザンがフェイタン=ポートォの左腕を折ると、フィンクス=マグカブは冗談めかして交代するかと尋ねたが、フェイタン=ポートォが能力を使う構えに入ったと気づいた全員がその場から走り出す。戸惑うカルト=ゾルディックに危険さを説明する場で、ボノレノフは、切れると際限がなくなると付け加えた。ザザンが倒れた後、団員はザザンに変異させられた流星街の住人と出くわす。殺してくれと乞う彼らに対し、フィンクス=マグカブは応じず、流星街の生まれとしての気概を見せろと命じた。ボノレノフはボクシンググローブを締め直し、団員は難なく片づける。市街へ戻った後は残るキメラ=アントに備えて留まる方針を決めたが、シャルナーク=リュウセイに届いたのはノブナガ=ハザマからの救援要請で、クロロ=ルシルフルの連絡ではないことにフィンクス=マグカブは落胆した。

王位継承編での潜入

王位継承編のボノレノフはブラックホエールに乗り込み、他の団員とともに第5層でヒソカ=モロを捜し始める。航海4日目、旅団は混み合った中央食堂に集まって状況を話し合ったが、シャ=ア一家がテーブルを占有すると、争わずにその場を離れた。クロロ=ルシルフルは同じテーブルでまた会おうと告げ、ヒソカ=モロの首を持ってくるよう命じる。散開した直後、ボノレノフとシズク=ムラサキはクロロ=ルシルフルに同行を持ちかけた。クロロ=ルシルフルは応じたうえで、ヒソカ=モロを殺すのは自分だと念を押す。シズク=ムラサキが、自分とボノレノフの能力は伸縮自在の愛と相性が悪いと指摘すると、クロロ=ルシルフルは見つけ次第しかけると答えた。

シズク=ムラサキが変装で捜すと言ったのに対し、ボノレノフは変装ではなく戦闘演武曲:変容で姿そのものを変えると述べた。多くの姿を取れる代わりに策を組み立てる頭がないと自認し、クロロ=ルシルフルに助言を求める。クロロ=ルシルフルは能力の使い方を授け、そのうえでネオン=ノストラードの能力が自分の本から消えたことを明かした。含意を察したシズク=ムラサキが、その本を名前を書かれた者が死ぬノートになぞらえると、クロロ=ルシルフルは黙り、ボノレノフはそう考え続けているのだろうと返す。三人は中央通路を通って第5層から第4層へ向かうところまでが描かれた。並行して、フィンクス=マグカブ、ノブナガ=ハザマ、フェイタン=ポートォはオウ=ケンイタハオに現況を確かめ、モレナ=プルードの居場所の裏取りを頼むとともに、他の団員へ連絡して殺し屋を追わせる。オニオール=ロンポウヒンリギ=ビガンダフノに第4層にヒソカ=モロがいないことを確認したうえで、旅団にその層の捜索を許すと述べた。航海12日目、ヒソカ=モロの姿を取っていたボノレノフは、第1層のカジノでヒソカ=モロ本人と鉢合わせる。

回想では、クロロ=ルシルフルがボノレノフに、ヒソカ=モロへ変身してマフィアの目につく場所をうろつくよう指示している。狙いは、見つけた側が「上等な部屋」へ連れ込む流れを作ることにあった。クロロ=ルシルフルの読みでは、ヒソカ=モロも旅団もマフィアにとって計算外の存在で、どちらかに縄張りを自由に歩かれれば面子が潰れる。かといって取り込めば力の均衡が崩れるため、集団で抑えにくい旅団よりも、単身のヒソカ=モロを見つけて引き離すほうが手っ取り早い。ボノレノフは、偽のヒソカ=モロを匿ったマフィアが、もう見つけられまいという誤った前提のもとで旅団の捜索を放置するだろうと理解した。クロロ=ルシルフルからは、本人も第1層にいる公算が高いので鉢合わせを避け、その場合は別人に変身して待つよう釘を刺されている。指示に従い、ボノレノフは影獣のフクロウへ変身してカジノを歩き続けた。

歩きながら、ボノレノフはマフィアに気づかれることを気に病んでいた。殴られた者の内心が声になる能力を持つ相手を、ヒソカ=モロが殺したと見なされる懸念も抱える。ヒソカ=モロの姿でリンチ=フルボッコとザクロ=カスタードに接触した際、殴られた反射でレバーブローを返し、リンチ=フルボッコを昏倒させていた。点滴を提げた相手にも内心が聞こえたのではないかと焦ったが、ザクロ=カスタードの戸惑いようから、声が届いたのは自分とリンチ=フルボッコだけだと見抜く。倒れたリンチ=フルボッコを残してザクロ=カスタードも昏倒させ、物陰に隠してからその姿に変身し、内心を聞かれていたかを確かめた。偽者と気づかないリンチ=フルボッコは、騙されたことに腹を立て、見つけたヒソカ=モロが偽物だと察していたことを口にする。ボノレノフはリンチ=フルボッコを殺してその姿を借り、ザクロ=カスタードにマフィアを映画館へ導かせた。ザクロ=カスタードの立場から考え直し、別れた後に別の誰かが殺したと受け取ってくれることを期待する。遺体が見つかったとしても、総出でヒソカ=モロを討ちに来ることはないだろうとも見込んだ。

答えの出ない懸念を抱えたまま、ボノレノフはクロロ=ルシルフルに直接尋ねればよいと考えを切り上げる。ヒソカ=モロの相手はフィンクス=マグカブたちに任せたいとも願った。団員は誰もが、クロロ=ルシルフルがシャルナーク=リュウセイとコルトピ=タノフメールの死を引きずっていることを知っており、クロロ=ルシルフル自身もそれを承知したうえで平気なふりをしている。自分の手で決着をつけたい意思も、求める「お宝」がヒソカ=モロを確実に殺すための能力であることも見抜かれており、だからこそ団員は先回りしてヒソカ=モロを討とうとしている。ボノレノフは心の中で、No.9の席を空けたままにしてきた理由も含めて皆が理解していると語りかけ、ヒソカ=モロを最後にして幕を下ろそうと願った。一方、第3層に戻ったヒンリギ=ビガンダフノは、秘密拠点から転送で帰還してザクロ=カスタードと合流する。二人はリンチ=フルボッコと落ち合い、体は全部知っているで敵対組織の情報を集める算段だったが、第9王子ハルケンブルグの葬列を前にした第3層の最終掃討で兵士が遺体を見つけたと知らされた。遺体を引き取った二人は下手人を探り、ヒンリギ=ビガンダフノは、幻影旅団の仕業ならシャ=ア一家と戦になっても報いを負わせると誓う。もっとも、リンチ=フルボッコが偽のヒソカ=モロを見破ったために殺されたという二人の結論が、証拠を欠く推測の積み重ねにすぎないことは、二人自身も自覚している。

能力・特徴・関係

念の系統は判明していない。能力は戦闘演武曲と総称され、戦闘演武曲:序曲、戦闘演武曲:木星、戦闘演武曲:変容の三種が確認されている。共通する仕組みは、体の穴で奏でた音を戦闘力へ変える点にある。序曲は仮面と装束、長い槍をまとった姿を伴い、木星は巨大な爆発で相手を圧殺する。使用が確認された念の基本技術は、纏、発、練、絶にとどまる。

戦闘演武曲:変容は、実際に対話したことのある人物へ変身する能力である。変身を維持できる時間は、その人物と対面していた時間とほぼ等しい。変身できる人間の大きさに制限はないものの、自分より小さい姿になるほど変身時間が短くなるように感じると本人は語っている。作中ではヒソカ=モロ、ザクロ=カスタード、リンチ=フルボッコの姿を取り、いずれも周囲に見破られない演じ分けを見せた。

膂力は高い。腕相撲で比べた団内の序列は8位で、この記述は単行本第10巻 第84話に対応する。リンチ=フルボッコを一撃で昏倒させ、その首を苦もなくねじ切った。カルト=ゾルディックはボノレノフとの実力差を認めており、ヒンリギ=ビガンダフノも自分が旅団の面々に及ばないと認めている。放つオーラは強く、ザクロ=カスタードを震え上がらせた。

速度と反応の速さも際立つ。キメラ=アントの兵士による不意打ちをかわし、その後の攻撃も一度も受け止めずに避け続け、包帯を解くのも一瞬だった。踊りの回転は小さな竜巻のような風を周囲に生む。具現化した槍で突いた際は、相手に反応する間を与えていない。フェイタン=ポートォとザザンの高速の攻防を、カルト=ゾルディックが目で追えないなかで平然と眺めてもいた。クラピカの見立てでは、0.5秒続く攻撃であっても旅団員は避けきる。リンチ=フルボッコを倒した一撃も、ザクロ=カスタードには見えなかった。持久力も厚く、キメラ=アントが体力を使い果たすまで待ちながら、疲れをまったく見せていない。頭脳についても、本人は自信を持たないが実際には鋭い。殴られた直後に、相手の能力が届く範囲は殴られた本人と使い手だけだと即座に見抜き、ザクロ=カスタードへの変身とリンチ=フルボッコへの変身を続けて使い分けた。

芸としての技量も高い。部族から受け継いだ舞踊と、特異な体による演奏の腕を念と組み合わせている。変異させられた住人を始末する場面ではボクシングの構えを取っており、多数を相手にする場合や格下と対する場合、あるいは能力を見せたくない場合にこの型を選ぶとみられる。旅団は素人の加入を認めないため、念能力者としての水準は平均をはるかに超える。クラピカによれば、旅団員は数メートル離れた位置からでも敵意を察知できる。ザクロ=カスタードは、変身したボノレノフのオーラの強さゆえに、相手がヒソカ=モロ本人だという誤解をいっそう強めた。

媒体ごとの描写と名称をめぐる事項

公式のデータ資料では、名前の綴りとして「Vonnornoth」も用いられている。舞台版 HUNTER×HUNTERでは、クルタ族の虐殺に加わった者の一人として姿を見せた。ハンター×ハンター バトルコレクションでは具現化系に分類されている。

クラピカが一度も姿を見ておらず、接触もない唯一の団員でもある。二つのアニメ版はいずれもヨークシン編で一切喋らせておらず、原作にある数少ない台詞は別の団員へ振り替えられた。TVアニメ1999年版では最後まで発言がない。TVアニメ2011年版は、カルト=ゾルディックがボノレノフおよびフランクリン=ボルドーと交わすやり取りを省いている。

能力名はいずれも音楽の曲名や楽曲の一部に由来する。総称に含まれる「カンタービレ」はイタリア語の音楽用語で、字義どおりには「歌うように」を意味する。戦闘演武曲:木星が初めて映像化されたのはTVアニメ2011年版で、その回の劇伴にはグスターヴ・ホルストの組曲『惑星』の「木星」を編曲したものが使われた。戦闘演武曲:変容の名は、リヒャルト・シュトラウスの『メタモルフォーゼン』に由来する。

参照資料は、偶然か否かは措くとしてウアクチの伝承との類似も挙げている。体に開いた穴が音を生む点と、部族と結びつけて語られる点が共通する。他作品での言及としては、『斉木楠雄のΨ難』第120話がある。海藤瞬の家で開かれたハロウィンパーティーの場面で、参加者の一人がボノレノフの仮装をして台詞を引き、海藤瞬は幻影旅団の人物だと言い当てた。

掲載時期にまつわる符合も指摘されている。第392話はハロウィンに合わせて発表され、その回でボノレノフはヒソカ=モロに化けた姿で登場した。その人物がボノレノフだったと明かされるのは、二年後に発表された第405話である。

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