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カミーラ私設兵

第2王子カミーラの私設兵14名と担当王子、死後に発動する呪詛の手順と効果、兵隊長サラヘルが第2回念講習会へ潜入した経緯と未確定の成立条件。

No.417まで対応更新 2026.08.13

カミーラ私設兵は、カキンの継承戦で第2王子カミーラに仕える私設兵である。構成員にはそれぞれ担当する王子が割り当てられ、死後に発動する呪いで標的を時間をかけて呪い殺す。能力の名は「つじつま合わせに生まれた僕等」で、カキンの不可持民に特有の念能力にあたる。標的に縁のある物を小刃とともに携帯する準備から決行日の自刃までが、一続きの手順として定まっている。

呪詛は術者自身の死を発動条件に含む。担当する王子へ接近できても、対象の性別や継承戦の資格の有無しだいで、能力が成立するかどうかは変わる。兵隊長サラヘルは第2回念講習会へ入り込んだが、その場にいる1014号室の乳児は非王子の替え玉である。誰に呪詛が成立するのかは、No.413 忠誠の時点でも分かっていない。

基本情報

カミーラ私設兵の基本情報
構成員と担当王子モスワナ(第1王子)、バケット(第3王子)、ヒニョーリ(第4王子)、ジダル(第5王子)、ブルベーナ(第6王子)、リサムセッタ(第7王子)、ヌクオコン(第8王子)、カコ(第9王子)、モズベ(第10王子)、メシュシ(第11王子)、カビッチ(第12王子)、ターラー(第13王子)、サラヘル(1014号室の乳児)、ウマンマ(除念)の14名。
呪詛の対象として名が挙がる王子カチョウ、モモゼ、ベンジャミン、ハルケンブルグ、名目上のワブル、マラヤーム、ツベッパ、チョウライ、サレサレ、ツェリードニヒ、タイソン、ルズールス、フウゲツ。いずれにも同じ「つじつま合わせに生まれた僕等」が結び付けられている。
兵隊長サラヘル。第2王子の兵隊長にあたり、第2回念講習会にはその立場を伏せ、従事者になりすまして参加した。
目的・役割・活動担当する王子を死後の呪いで時間をかけて呪い殺す。サラヘルが第2回念講習会へ潜入した目的は、天敵にあたるハンター協会の除念師をあぶり出すことにある。
念能力つじつま合わせに生まれた僕等。カキンの不可持民に特有の念能力で、標的に縁のある物と小刃を携帯して毎日標的を想い、決行日に携帯品を燃やした灰を煎じて飲み干し、小刃で自刃すると呪念が発動する。
呪いの効果憑かれた者は呪念にオーラを奪われる。最も強力な呪いの場合、強制的な絶の状態で呪念にさらされ、数時間で死に至る。
割り当ての原則死後伴侶の風習に由来する能力のため、私設兵は担当する王子と異性になるよう割り当てられる。サラヘルは見るからに女性でワブル王子も女性であり、この一点は以前から矛盾していた。
状態サラヘルが第2回念講習会へ潜入した段階にある。1014号室の乳児が非王子の替え玉であるため、呪詛が誰に成立するかはNo.413の時点でも判明していない。
初登場・登場話数資料で追えるのは、兵隊長サラヘルが従事者を装って第2回念講習会に現れるNo.411から、特殊戒厳令が発令されるNo.413までの動きである。

組織の概要

カミーラ私設兵は、カキンの継承戦で第2王子カミーラに仕える私設兵の一団である。構成員にはそれぞれ担当する王子が割り当てられ、死後に発動する呪いで標的を時間をかけて呪い殺す。その場で相手を打ち倒す戦力ではなく、術者が死んでから効き始める点に特徴がある。

呪詛は術者自身の死を発動条件に含む。担当する王子へ接近できたとしても、対象の性別や継承戦の資格の有無によって、能力が成立するかどうかは変わってくる。実際に誰へ呪詛が届くのかは、No.413の時点でも分かっていない。

継承戦12日目に発令された特殊戒厳令では、ベンジャミンの命令に「第1層、即殺対象は非国王軍私設兵」という一文が含まれていた。ベンジャミン自身の私設兵と王妃所属の兵は正規国王軍の資格を持つため、この対象から外れる。線引きは正規国王軍の資格の有無に置かれた。

構成とメンバー

私設兵の一覧には14名の名前が並び、それぞれに担当する王子が示されている。モスワナが第1王子、バケットが第3王子、ヒニョーリが第4王子、ジダルが第5王子、ブルベーナが第6王子、リサムセッタが第7王子、ヌクオコンが第8王子を受け持つ。

続いて、カコが第9王子、モズベが第10王子、メシュシが第11王子、カビッチが第12王子、ターラーが第13王子を担当する。サラヘルの担当欄には1014号室の乳児と記されている。ウマンマだけは王子ではなく除念が割り当てられており、他の13名とは役目が異なる。

呪詛の対象として名が挙がる王子は、カチョウモモゼ、ベンジャミン、ハルケンブルグ、名目上のワブルマラヤームツベッパチョウライサレサレツェリードニヒタイソンルズールスフウゲツである。いずれの欄にも同じ「つじつま合わせに生まれた僕等」が記されており、私設兵は共通の手順で同じ呪いを仕掛ける。

割り当てには原則がある。第2王子の私設兵は、担当する王子と異性になるよう配置される。ところがサラヘルは見るからに女性で、ワブル王子も女性である。伴侶という関係が成り立たないため、この一点には以前から矛盾があった。サラヘル自身は第2王子の兵隊長にあたる人物である。

念能力と発動の手順

能力の名は「つじつま合わせに生まれた僕等」で、カキンの不可持民に特有の念能力である。ヨモツヘグイと呼ばれるこの力は、「死後伴侶(シゴハン)」という風習から来ている。死後伴侶は、死んで王子と伴侶になる風習を指す。

発動までには長い準備がいる。標的に縁のある物を小刃とともに携帯し、毎日その標的を想い続ける。呪いの決行日には、携帯していた物を燃やし、その灰を煎じて飲み干す。そのうえで小刃を用いて自刃すると、呪念が発動する。

呪いに憑かれた者は、呪念にオーラを奪われる。最も強力な呪いの場合、標的は強制的な絶の状態で呪念にさらされ、数時間で死に至る。サラヘルの一族は死後に王子と伴侶となる特殊な民族で、その経緯があるためにこの能力を使える。

役割・活動・歴史

継承戦12日目の朝9時に始まった第2回念講習会に、第2王子の兵隊長サラヘルが現れた。兵隊長でありながら、この日は従事者になりすまして参加している。第1回の念講習会に来ていなかった第2王子側の人間が姿を見せたため、クラピカは強く警戒し、何かを仕掛けてくるとほぼ確信した。第1王子護衛のバビマイナも同じ事態を想定していた。

潜入の目的は、ハンター協会の除念師をあぶり出すことにある。第2王子の私設兵たちの能力は死後の呪いで、時間をかけて王子を呪い殺すため、除念師が天敵になるからである。第2王子私設兵がその場にいる状況は、講習会をより危険なものにした。

サラヘルの計画は、ワブルの目前で死後の念を発動し、除念師を動かすというものである。能力そのものが自らの死を発動条件に含むため、計画の実行はサラヘル自身の死を伴う。

ただし、成立条件は詰め切れていない。本物のワブルは女性で、1014号室の替え玉は男性かつ非王子である。死後伴侶を由来とする能力が誰に成立するのかは未解決のままである。カミーラ側が入れ替えを知っているのか、同性または非王子を対象にできるのか、サラヘルの性別をどう扱うのか。これらを含めて、能力が成立するかどうかは未確定である。

標的となる除念師を抱えるハンター協会の側にも動きがある。サイユウは実はビヨンド側の人間で、ハンター協会の裏切り者にあたる。ただしパリストン元副会長を経由して仲間になったため、ビヨンド自身はサイユウが仲間だと知らない。ビヨンドの監視には十二支んサッチョウも付いていたが、拘束室では10日目と11日目に姿が見当たらない。ビヨンドは10日目の14時に、同じ拘束室でカンザイへ連れてきてほしい人物を伝えていた。カンザイは頭脳面の評価が低く、ヒソカ評価で85点、ビヨンドから本で頭をぶっ飛ばせると言われるほどの実力である。

第2回念講習会の参加者

指導係は3名である。第13王子護衛でハンター協会員のベレレインテ、第1王子警護の私設兵ヒュリコフ、第14王子ワブルの警護をしながら第1王子の私設兵でもあるバビマイナが担当した。この3名は前回も指導係として参加していた。ヒュリコフは講習会に出る一方、講習会が終われば基本的にベンジャミンの護衛を担当していた。

前回から続けて参加しているのは、指導係のほかに念を開花させた7名である。テンフトリダンジンマオールサトビユウリイラルディアラジオラスの7名で、指導係と合わせて10名が継続参加となる。ハルケンブルグの警護兵たちは10日目までに念を開花させたが、ハルケンブルグが死亡を偽装したため今回は参加していない。

新たに加わった新人は8名で、ギッパー、ガトー、ハピエッチナイペイリズルラトネアスタロッコリー、サラヘルが名を連ねる。指導3名、念開花7名、新人8名の合計18名が第2回念講習会に参加した。そこへスラッカが急きょ加わろうとする。スラッカは第3王子チョウライを警護する第2王妃所属の警護兵だが、このときは第1王妃ウンマの命令で、ワブル王子の警護サポートとして第3王子の警護兵とともに1014号室に付いていた。

新人の顔ぶれにはそれぞれ背景がある。第4王子護衛のギッパー伍長は、もともと下層でモレナの捜索任務に就いており、ボークセンと交代する形で王子居住区へ上がってきた。第7王子護衛で第2王妃所属のガトーとハピエッチは、前回から参加している第2王妃兵隊長サトビの部下にあたる。この2人は、第1王子の私設兵が近くで見せた不審な行動の謎を探っていた際にも名前が出ていた。第13王子従事者のナイペイは、8日目の第1回晩餐会で踊りを披露するために1013号室の別空間から抜け、それまで本物の1013号室にいた人物である。第10王子カチョウはすでに死んでいるが、その従事者は今回の講習会に参加している。

講習会の場では能力の見え方も話題になった。No.411では、ベレレインテがサイレントマジョリティーの能力である黒ぼっこを「マスク姿の女の子」と表現している。ヒュリコフはロンギを「11人いる!(サイレントマジョリティー)」の能力者だと誤認していたが、読み取っている間は「発」が使えず1人しか読み取れないうえ、このときの標的はベンジャミンの命令でクラピカだった。「鋼の錬金術師(コンボマスター)」という能力は、標的のそばに一定時間いなければ発動できない能力だった。

ワブルの資格をめぐる状況

継承戦の資格は三つの条件で決まる。作中のセリフでは「資格を有するのは、国王ナスビ=ホイコーロの正室の子であることと、ブラックホエール号に乗船し、出航セレモニーに参加した者に限る」と示されており、正室の子であること、ブラックホエール号に乗船していること、出航セレモニーに参加していること、の三つが要件になる。ワブル王子はブラックホエール号に乗船しており、セレモニー会場への参加もコマで確認できる。

No.412で明らかになったのは、初登場時にクラピカが会った人物と、現在1014号室にいるワブルが別人だったという事実である。1014号室の子は本当はオイト王妃の妹の息子であり、性別も女性から男性に変わっていた。オイト王妃は最初の面談で「娘」と言っていたが、第12王子モモゼが亡くなってクラピカと口論する場面では、「息子」に「ワブル」とルビが付いていた。オイト王妃は以前、5人兄弟で兄、姉、妹、弟がいると発言している。

発音にも伏線があった。カキンの発音ではシマヌで、オイト王妃はつねにシマヌと発音していた。第3王子から電話が来た場面では、クラピカが口に出して呼ぶときは「シマノ」となり、心の中で考えるときは発音しないので「シマヌ」になっていた。すり替えに気づいたのはビルである。第1王子私設兵バビマイナと第3王子私設兵サカタは、本来女性であるはずのワブルが男性であることを確認しており、この2つの王子側にはワブルに資格がないという事実がはっきり発覚している。ベンジャミンもバビマイナから、ワブルが偽物であることをすでに聞いている。

資格は双方の側で崩れている。本物のワブルはセレモニーに参加していないため資格がない。偽のワブルは正室の子ではなく、壺中卵の儀も行っていないため資格がない。つまり2人とも資格がないことになる。それでもクラピカは、ワブルに資格がないことを証明していない。第2王子私設兵がいる状況ではより危険が増すうえ、きちんと証明してしまうと他の王子側から罪を問われる危険もあるからである。クラピカはカチョウの手紙も温存している。

罪を問う側の顔ぶれもはっきりしている。クレアパトロは第1層・最高裁判官室の最高裁判官である。初登場はサイレントマジョリティーでのロベリーの件で、次にベンジャミンとカミーラの裁判の場面に裁判官として現れた。カイザルが勤める司法省は、名称に「司法」と付くものの日本の法務省にあたり、検察などが在籍する、法を運営する行政の機関である。クレアパトロは司法に属する最高裁判官なので、両者は上司と部下の関係にはあたらず、それぞれ国のエリートである。

継承戦12日目前後の情勢

第2回念講習会に至るまでの流れは短い期間に詰まっている。2日前の継承戦10日目、火曜日に第1回念講習会が終了し、この時点で残りの参加者が全員念に覚醒した。前日の11日目、水曜日の朝には、ハルケンブルグとバルサミルコが人格を交換し、カイザルが司法省の情報網から得た暴露情報の手紙を、フウゲツが各王子とオイト王妃へ渡した。クラピカのところにも手紙は届いている。ハルケンブルグの肉体は12日目になったばかりの深夜に死亡し、バルサミルコの肉体に入ったハルケンブルグの人格が朝8時にベンジャミンへ電話し、朝9時から第2回念講習会となる。手紙によって各王子側は他の王子が自分の情報を握っているのではないかと疑心暗鬼になっており、講習会はその緊張のなかで行われた。

ワブルの真実が判明した時刻もたどれる。オイト王妃から真実が明かされた場面には「特殊戒厳令48時間前」という表記があり、丸2日前の10日目14時頃にあたる。この時間帯は、第1回念講習会の最終日に、ロンギが詛贄者(ソエモノ)でありビヨンドの娘であることなどをクラピカへ伝えた後になる。クラピカが口にした「2か月前」は、クラピカとオイト王妃、そしてワブル王子が初めて顔を合わせた面談の場面を指す。クラピカは王子ではないが、センリツからフウゲツ経由で手紙を受け取っており、オイト王妃へ二つのことを伝えた。一つは継承戦に望みができたこと、もう一つはあることの許可を求めたことである。

特殊戒厳令の発令は継承戦12日目の14時15分である。棺の場面はその30分前の13時45分にあたる。ナスビの場面にあった「ゴゴゴ」というハルケンブルグの鳴動の擬音から、その鳴動を使った人格交換と、ベンジャミンのTSK-17(兵器)の発症もほぼ同じ13時45分と分かる。TSK-17の発症は感染から約6時間なので、ヒュリコフが感染させたのは、タブレットでハルケンブルグの死亡を確認していた約6時間前、朝7時45分ぐらいになる。TSK-17は初期症状が感染性胃腸炎に酷似するが、実際には別のものである。第2回念講習会はこの特殊戒厳令が出される前の出来事にあたり、正午からはハルケンブルグの葬送が始まり、遺体が第3層から第2層へ運ばれるタイミングでボークセンがモレナ一味にさらわれる。

戒厳令前後のベンジャミンの動きも細かい。No.413の最後で自身のV・VIPエリアの部屋からカミーラの部屋へ向かう場面は発令15分前、特殊戒厳令準備の14時ちょうどになる。No.410で軍隊を引き連れて司法省へ向かう場面には発症から30分経ったというセリフがあり、13時45分の30分後、つまり14時15分となるため、「残る王子は4人」という場面は発令直後だったことになる。司法省に着いた場面は発令から40分経過した14時55分である。この時点で3人の王子が死んでおり、棺の場面では光っている場所が敗退した王子と連動していた。所在と安否が不明だったチョウライとルズールスについては、監視していたベンジャミンの私設兵コベントバが主寝室で焦る様子も描かれた。チョウライは脱出経路がはっきりしているのに対し、ルズールスは軍の情報網に一切引っかかっていない。第13王子マラヤームには、1013号室で監視しているサクエーレへ拘束の命令が下り、14時30分までに拘束できなければリハンを送るよう指示されていた。

未解明の要素も残る。ベンジャミンの念獣の能力はいまだ不明で、ロンギの説明でも、あくまで推測として王子それぞれに強いソエモノがいるとされる程度である。バルサミルコの肉体では本人の人格が優先され、もう一つの人格としてハルケンブルグがいる状態だが、ハルケンブルグは睡眠剤で本人の人格を眠らせ、自分の人格が強制的に肉体を使える状態にしていた。継承戦の時間制限については、選択肢のない場合は誓約と制約が成り立たないという整理があり、クラピカは継承戦が終わらない場合にホイコーロ一族が陥落すると推測している。出航セレモニーでは、姿を現さないとされてきた第5王子ツベッパの念獣も初めて現れており、王子たち自身には視認できないものの確かに顕現していた。クラピカ本来の目的は、第4王子ツェリードニヒに近づくことである。

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